プレスリリース 2004年

世界銀行の「バイオ炭素基金」への出資について

                             平成16年5月14日
                             東京電力株式会社

 当社は、このたび、世界銀行が設立した「バイオ炭素基金」(BioCarbon Fund:
BioCF)に2020年までに合計250万米ドル(日本円換算:約3億円)を出資すること
といたしました。これにより、2020年までの16年間で約50万t-CO2の炭素クレジッ
トの取得が期待できます。

 今般設立された「バイオ炭素基金」は、森林保全活動、植林、バイオ燃料利用や
持続可能な農林業の育成など長期的・継続的なプロジェクトへの投資に特化した基
金です。当社は、炭素クレジットの取得のみならず、自然環境保全、地域の雇用創
出など広く環境・社会貢献に役立つものとして、高く評価し出資することといたし
ました。

 また、現在、発展途上国における間伐などの森林保全活動については、「京都メ
カニズム」[注1]の中でクリーン開発メカニズム(CDM:Clean Development 
Mechanism)としては認められておりませんが、世界銀行を支援する形で、本基金
による具体的事例を通じてCO2吸収効果を実証し、将来森林保全活動もクリーン開
発メカニズムに認められるよう貢献してまいりたいと考えております。

 当社では、従来から環境保全を経営の最重要課題と位置づけ、原子力を中心とし
たベストミックスの推進、火力発電所の熱効率向上、省エネ活動の推進など、国内
での地球温暖化対策に積極的に取り組んでおります。     
 加えて、「京都メカニズム」を活用した国際的取組についても先駆的に実施し、
既に2000年に世界銀行が発足させた「炭素基金」[注2](Prototype Carbon Fund)
に800万米ドル(日本円換算:約9億円)の出資をしており、当社の世界銀行の炭素
基金への出資は2件目となります。

 当社は、今後も、国内での地球温暖化対策・環境保全はもとより、地球全体での
効果的な温室効果ガスの吸収促進や環境保全などの環境・社会貢献を果たしてまい
ります。

                                  以 上

[注1]京都メカニズム
   京都メカニズムとは、京都議定書で認められた「国内の排出量を他国の排出
  枠や海外での削減・吸収量(炭素クレジット)によって相殺する方法」のこと
  で、以下の3つを指す。

  1) クリーン開発メカニズム(CDM:Clean Development Mechanism)
     先進国が、途上国において排出削減(または吸収増大)プロジェクトを
    実施し、その結果生じた排出削減量等を炭素クレジットとして取得するこ
    と。
  2) 共同実施(JI:Joint Implementation)
     先進国が他の先進国において排出削減(または吸収増大)プロジェクト
    を実施し、その結果生じた排出削減量等を炭素クレジットとして取得する
    こと。
  3) 排出量取引(ET:Emissions Trading)
     先進国間で、排出枠の取引(取得・移転)を行うこと。

[注2]「炭素基金」(Prototype Carbon Fund)
   「炭素基金」とは、世界銀行が2000年に発足させた基金であり、京都メカニ
  ズムを活用した、地球規模での温室効果ガス削減のためのプロジェクトへの投
  資を目的とし、プロジェクトから発生する炭素クレジットを出資者に配当とし
  て分配する仕組みとなっている。当社は本基金への出資を通じて、約150万t-CO2
  の炭素クレジットの取得を期待するとともに、京都メカニズムの運用やプロジェ
  クト評価方法等に関する知見の集積ができると考えている。


 添付資料:「バイオ炭素基金」の概要について(PDF 13.1KB)
  

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