プレスリリース 2004年

柏崎刈羽原子力発電所5号機の出力降下の原因と対策について

                             平成16年7月23日
                             東京電力株式会社

 当社・柏崎刈羽原子力発電所5号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は、
定格熱出力一定運転中のところ、平成16年6月16日午前2時8分頃、中央制御室に
おいてCRDアキュムレータ*1圧力の低下を示す警報が発生いたしました。現場
確認をしたところ、185本ある制御棒のうち1本の挿入圧力の低下が継続しており、
当該制御棒が保安規定に定める挿入圧力を確保できないことから、同規定に定めら
れている処置として当該制御棒の全挿入を実施いたしました。なお、この操作にと
もない、燃料への影響を緩和するため、出力を一旦約113万キロワットから約98万
キロワットまで低下させました。(6月16日お知らせ済み)
 その後、5号機は、6月17日定格熱出力一定運転に復帰しております。

 当該CRDアキュムレータを調査した結果、水圧制御用の高圧窒素ガスが入って
いるボンベと計装ユニット*2との接続部に、隙間が生じていた可能性があること
がわかりました。また、当該接続部に使用していたOリング(ゴム製パッキン)に
割れが確認されました。
 当該接続部は、前回定期検査の際に分解点検を実施しておりますが、その一連の
作業の際、接続部に位置合わせのための印を付けていなかったことがわかりました。

 今回の事象の原因は、前回定期検査時の当該接続部の組み立て作業において、規
定の力で締め付けを行ったものの、窒素ガスボンベと計装ユニットとの位置合わせ
が不十分なまま締め付け作業を実施したために接続部に隙間が生じ、その後、窒素
充填や試験等での内部加圧により隙間にOリングが食い込んで割れが発生、進展し
たため、窒素が抜け出したことによるものと推定しております。

 対策として、以下のことを実施いたします。	
 ● 当該Oリングについては、新品に交換し適切に組み立て直しました。
 ● 手順書に以下の手順を反映するとともにチェックシートで確認いたします。
   ・組み立て前に窒素ガスボンベと計装ユニットをOリングのない状態で一旦
    接続し、位置を合わせた後に印をつけます。
   ・組み立て時には従来通り適正な力で締め付けを行うとともに、組み立て前
    に付けた印の位置で合致することを確認いたします。
 ● 手順遵守の重要性について、協力企業との連絡会等において再度周知いたし
   ます。

 なお、今回の事象を受けて他の水圧制御ユニットについても接続部を調査したと
ころ、若干隙間の大きいものが1本確認されました。次回の制御棒パターン調整*3
時に、今回同様にこの制御棒を全挿入した上で、当該接続部を適切に組み立て直し
ます。その後、Oリングに割れが確認された制御棒とあわせて、事象発生前の状態
に復旧する予定です。

                                  以 上

 *1:CRDアキュムレータ
    制御棒(CR)の急速挿入は、水圧により駆動するが、この水圧を制御す
   るための高圧窒素ガスを供給する装置。今回はこの高圧窒素ガスの圧力が低
   下したもの。

 *2:計装ユニット
    窒素ガスボンベとCRDアキュムレータを接続するもので、窒素ガスの圧
   力を監視するための圧力計や圧力スイッチが設置されている。

 *3:制御棒パターン調整
    原子力発電所は、通常定格出力を維持して運転しているが、燃料であるウ
   ランが燃焼にともなって消耗するため、一定の出力を維持するために炉内に
   挿入する制御棒の位置などを変更する操作を制御棒パターン調整という。


添付資料
・事象発生箇所(PDF 26.7KB)

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