東京電力
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テーマ「世界の発電事情」 〜デンキをホンキになって考える〜

ねらい

  • 主な発電方式に火力、原子力、水力があるが、発電方式による発電量の構成が地域や国によって違うことを調べ、これからの発電方式について考える。

学習活動の流れ(1〜2時程度)

火力、原子力、水力の発電方式による発電量の構成が、国により違いがあることをヨーロッパの国々を例に地図などでまとめ、これからの発電方式について話し合う。

展開

学習活動・内容 教師の働きかけ
1.予想して、発表する。
  • 火力
  • 原子力
  • 水力
  • 新エネルギー
  • ○主な発電方式にはどのようなものがあるでしょう。
世界の国別の電力事情を調べよう
2.主な国々の電力消費量について資料からグループで話し合い、発表する。
  • カナダ、アメリカの人口一人あたりの消費量の多さ
  • 中国の国全体の電力消費量の伸び率の大きさ
  • ○主な国々の電力消費量を比べてみよう。
  • ※主な国々の電力消費量を、人口一人あたりと国全体の両方から調べさせる。
  • △国全体の電力消費量のかたよりや、中国の消費量の伸びを指摘できたか。
3.ヨーロッパの国々の発電方式の構成のグラフを見て、気づいたことを発表する。
  • EU
  • 電力の輸出入
  • 炭鉱
  • 海底油田
  • 水資源
  • 原子力
  • ○ヨーロッパの国々の発電方式の構成のグラフを見て、気づいたことをあげてみよう。
  • ※ヨーロッパを例とする。
  • ※ヨーロッパでは電力の輸出入が行われていることを補足する。
4.グラフから予想して、発表する。
  • 原子力の割合
  • 新エネルギー
  • エネルギー資源の枯渇
  • ○これからの日本の発電方式の構成はどのように変化していくと予想しますか。
5.グループで話し合い、発表する。
  • 発電方式の理想的な組み合わせ
  • エネルギー資源の枯渇
  • ○発電方式がいろいろあると、どのような利点が考えられますか。

生徒が記入するワークシート「学習課題」例/「世界の国別の電力事情を調べよう」

○:発問(働きかけ)例/△:評価の例/※:教師の留意点

生:生徒用環境学習ブック/別:別冊教師用資料集/◇:教師が準備する教具・資料

発展

  • 世界のその他の地域(アメリカ、中国、ロシアなど)の発電方式の構成を調べる。
  • 火力、原子力、水力の発電方式の利点や課題を詳しく調べて、比較する。
  • 電力会社の人の話を聞いたり、発電所を見学するなどして発電に関する理解を深める。
    (東京電力の「エネルギー講座」)(施設見学)

「世界の発電事情」参考資料

ヨーロッパの国々の発電方式の構成の特徴

各国の発電方式の構成は、各国の自然条件、エネルギー政策など様々な要素が関係しています。 石炭資源が豊富なドイツは石炭火力の割合が高く、北海油田を保有し、天然資源に恵まれたイギリスはガス火力、石炭火力、原子力とバランスがとれています。また、イタリアは石油火力の割合が高くなっています。原子力の割合が高いのは、フランスとスウェーデンで、特にフランスはエネルギー自給率を高めるという政策のもと、積極的に原子力開発を進めた結果、現在では原子力の割合が約8割に達しています。また、最近では近隣諸国に電力を輸出するまでになっています。一方、スウェーデンは、1980年の国民投票の結果を受けて、国会において2010年までに全ての原子炉を廃止するとの決議がなされましたが、代替電源の確保が進まないなどの理由で、閉鎖計画は予定よりも遅れています。

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主な一次エネルギーの長所・短所

  長所 短所
石油
  • 熱量が大きい。
  • 輸送や貯蔵がしやすい。
  • 二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物を排出する。
原子力
  • 少ない燃料で、大きなエネルギーを得られる。
  • 発電過程で二酸化炭素を排出しない。
  • 燃料をリサイクルできる。
  • 事故が起きた場合の影響が大きい
  • 放射性廃棄物が発生する。
石炭
  • 埋蔵量が豊富で、広い地域にある。
  • 価格が安い。
  • 二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素酸化物を排出する
  • 燃焼後、大量の灰が出る。
天然ガス
  • 石油に比べ、熱量が大きい。
  • 液化天然ガスにするときに、硫黄分などの不純物を除去できる。
  • 石油や石炭と比較して、二酸化炭素や窒素酸化物の排出が少ない。
  • 産出国のガス田開発などに、高度な技術と多額の資金が必要。
水力
  • 燃料が必要ない。
  • 二酸化炭素などを排出しない。
  • 雨量などの自然条件に左右される。
  • ダム建設による生態系への影響が大きい。

 

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これからのエネルギーの長所・短所

■太陽エネルギー

  • 地球全体にふりそそぐ太陽エネルギーの約1時間の量は、世界中で1年間に消費するエネルギーに匹敵するほど膨大なエネルギーです。
  • 太陽エネルギーを利用する場合には、電力として利用する「太陽光発電」と、熱として利用する「太陽熱利用」の大きく2通りの方法があります。
  • 2003年度末までの日本の太陽光発電導入量は約86.0万kWで、世界一を誇っています。

■風力エネルギー

  • 風力発電は、技術的には実用段階に達しています。2005年3月現在で924台、設備容量約92.7万kWに達しました。

■地熱エネルギー

  • 火山国日本の純国産のエネルギー源です。地下から取り出した蒸気で蒸気タービンを回転させて発電します。地域暖房や給湯などにも利用されています。
  • 2004年度現在、全国に自家発電用を含めて18地点21基の地熱発電所があり、設備容量は約54万kWです。

■廃棄物エネルギー

  • 廃棄物エネルギーとは廃棄物の焼却熱を利用して発電(「廃棄物発電」)又は熱源(「廃棄物熱利用」)として利用するもので、新たな環境負担が少ないエネルギーです。
  • 2003年度末の廃棄物発電は、全国で322ケ所、発電施設容量は約155.3万kWです。なお、2010年には417万kwを見込んでいます。

■バイオマスエネルギー

  • バイオマス(生物体)エネルギーとは、太陽エネルギーが植物により変換され生物体内に貯えられた有機物を利用する再生可能なエネルギー。
  • このため、バイオマスを燃焼させて、エネルギーとして利用しても、元来、大気中の二酸化炭素が固定されたものであるため、利用と同時にバイオマスを育成すれば、追加的な二酸化炭素が発生しません。
  • バイオマスエネルギー源としては、その原料面から廃棄物系(黒液・廃材等)と植物(栽培作物)系に大別されます。

■海洋エネルギー

  • 海洋の特性を利用して、波力、潮汐、海洋温度差などのエネルギーを利用した発電技術の開発が進められています。
  • 波力発電の例として航路標識の電源などがあります。

■燃料電池

  • 水素と酸素を化学反応させて、直接電気を発生させます。タービンを回す発電方式と違い、騒音や振動、大気汚染などがほとんどありません。電力消費地の近くに設置できるので、送電ロスも少なくてすみます。
  長所 短所
太陽
エネルギー
  • 非枯渇エネルギーである。
  • クリーンなエネルギーである。
  • 天候に左右される。
  • エネルギー密度が低い(1m2の太陽電池で100〜150W程度の定格出力)
風力
エネルギー
  • 非枯渇エネルギーである。
  • クリーンなエネルギーである。
  • 天候などの自然条件に影響されやすく、出力変動が大きい。
  • 風車から発生する騒音や景観に与える影響が問題となることもある。
地熱
エネルギー
  • クリーンなエネルギーである。
  • 資源量が豊富である。
  • 設置場所が火山帯に限られる
    (有望な地熱地域の多くが、開発規制のある国立公園内または大規模温泉地の近傍にあるため、有望地域での開発が困難)
  • 適地調査に多額の費用と長い期間がかかる。
廃棄物
エネルギー
  • 廃棄物を有効利用出来る
  • 小規模の焼却施設では、スケールメリットが得られず、経済性が成り立ちにくい。
  • ダイオキシン類等への対策が必要。
バイオマス
エネルギー
  • 地球上に豊富に存在する。
  • コストが高い。
海洋
エネルギー
  • 非枯渇エネルギーである。
  • クリーンなエネルギーである。
  • エネルギー密度が低い。
燃料電池
  • 騒音、振動、大気汚染がほとんどない。
  • 発電とともに発生する熱も利用できる。
  • 近年、小型化が進んでいる
  • コストが高い。
  • システムの寿命が短い。

日本の発電方式(電源)の「ベストミックス」

エネルギー資源の乏しい日本では、1973年の第一次オイルショック以降、燃料確保の安定性、経済性、環境への影響、運転特性などを考えながら脱石油をめざして、原子力、石油、石炭、LNG、水力、地熱などをバランス良く組み合わせてきました。これを発電方式(電源)の「ベストミックス」と呼んでいます。

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