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ねらい
学習活動の流れ(1〜2時程度)原子力発電の特徴と放射線の利用について調べるとともに、放射線を測る体験を通して、その存在を確認する。 展開生徒が記入するワークシート「学習課題」例/「原子力発電の特徴と身近にある放射線を調べよう」 ○:発問(働きかけ)例/△:評価の例/※:教師の留意点 生:生徒用環境学習ブック/別:別冊教師用資料集/◇:教師が準備する教具・資料 発展
「原子力と放射線を考える」参考資料原子力発電とはウランには、中性子の数が異なる「ウラン235」と「ウラン238」があります。天然に存在するウランの99.3%は、核分裂しにくいウラン238で、残りの0.7%が核分裂しやすいウラン235です。ウラン235に中性子を当てると、原子核が2つに分裂し、そのとき熱エネルギーを放出します。これを発電に利用しているのが原子力発電です。
「原子力発電」と「原子爆弾」の違い原子力発電と原子爆弾は、どちらもウランの核分裂によって生じるエネルギーを利用するという点は同じです。しかし、ウラン235の割合と核分裂のスピードには、大きな違いがあります。 原子力発電で利用するウラン235の割合が3〜5%であるのに対して、原子爆弾は、ウラン235の割合がほぼ100%です。原子力発電が厳重な管理のもと、ゆっくりと核分裂によるエネルギーを取り出すのに対して、原子爆弾は、瞬間的に核分裂の全エネルギーを放出します。 また、「原子力発電」は平和利用、「原子爆弾」は軍事利用と利用目的も大きく異なります。 原子力発電のしくみウランの核分裂による熱エネルギーで蒸気を作り、タービンを回し発電します。
原子爆弾のイメージ1945年8月6日広島、8月9日長崎に原子爆弾が投下され、大きな被害がでました。
100万kWの発電所を1年間運転するのに必要な燃料100万kWの発電所では、1年間に約61億kWhの電気を生産できます。(稼動率70%の場合)
各種電源別の二酸化炭素排出量二酸化炭素の排出量を化石燃料の燃焼によって発生する量だけでなく、発電所、燃料の採掘設備、輸送設備、精製設備など発電に関わる全ての設備を建設するために消費されるエネルギー、およびその設備の運用に消費されるエネルギーを各種電源別にみると、原子力がトータルシステムとして、温暖化抑制に優れた電源の一つであることがわかります。
リサイクルできる原子燃料石油は一度燃やすとおしまいですが、ウラン燃料は再利用が可能です。原子炉で3年から4年間燃やしてから、取り出した使用済燃料には、燃え残りのウランと新たに生まれたプルトニウムが含まれており、これを回収して再利用することができます。一度使ったウラン資源をリサイクルして有効活用するシステムが、「原子燃料サイクル」です。 現在、使用済燃料の再処理は、英仏の再処理施設に委託しています。国内では青森県六ヶ所村に再処理工場を建設中です。
高レベル廃棄物の処理処分使用済燃料からウランやプルトニウムを取り出す際、核分裂生成物を含んだ廃棄物が発生し、この廃棄物は放射性物質の濃度が高いことから、高レベル放射性廃棄物と呼ばれます。この廃棄物はガラス素材と混ぜてステンレス製容器(キャニスター)の中に注入し、冷却して固化させます。ガラス固化体は、30年から50年間貯蔵した後、地下数百メートルの安定した地層に最終処分することを基本的な方針としています。使用済燃料の再処理に伴い発生する高レベル廃棄物は、ガラス固化体で返還され、地層処分されるまでの間、高レベル廃棄物貯蔵管理施設で冷却貯蔵されます。
原子力発電の自己制御性原子力発電所の原子炉は、核分裂が進み温度が上がり過ぎると、自分で核分裂を弱めようとします。この作用を「自己制御性」といいます。
原子力発電所の多重防護原子力発電所は敷地内に活断層がないことを確かめてから建設されます。耐震強度は一般建築物の3倍、基礎は丈夫な岩盤の上に直接設置します。原子炉建屋で震度5以上の揺れを検知すると、原子炉は自動停止します。 また、「機械は故障し、人間はミスを犯す」ことを前提に、「異常の発生防止」「事故の拡大防止」「放射性物質の放出防止」など多重防護の考え方をもとに安全対策を講じています。
放射線の種類と性質放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線、中性子線などがあります。 また放射線の性質には、透過力(物質を突き抜ける力)、写真作用、蛍光作用、電離作用などがあります。 アルファ線とベータ線は、透過力が弱く、紙や薄い金属板で止まります。ガンマ線・エックス線・中性子線は透過力が強く、鉛や水などで止まるといった特徴があります。 放射線・放射線の単位放射線の量を表す単位としてベクレル(Bq)、放射線の人体への影響を表す単位でシーベルト(Sv)などがあります。 今では放射線を測定する技術が発達しているので、ごくわずかの放射線でも測ることができます。放射線は、小さい量から大きい量まで幅が広いので、単位の前にミリなど量を表す言葉をつけて、その量を表します。例えば、1Svは1000mSvのことです。
放射線の人体への影響大量の放射線を受けると、体に悪い影響を与えます。放射線の人体への影響は、シーベルト(Sv)という単位で表しますが放射線の量や受け方(全身か、体の一部か、瞬間か、長い時間か)によって、大きく異なります。 放射線のさまざまな分野での利用放射線には、蛍光、電離、写真などいろいろな性質があります。このような性質を利用して、医療、農業、工業などの分野で、様々な形で有効に利用され、わたしたちの生活に大きく役立っています。
身近な放射線の計測
「はかるくん」(財)放射線計測協会では、私たちが暮らしの中で受けている放射線を測ることができる測定器「はかるくん」を貸し出ししています。お申し込みは、はがき、またはFAXにて受付しています。お申し込み方法等は、ホームページ[http://www.irm.or.jp]にてくわしく紹介しています。 お問い合わせは、
「放射線キャラバンカー」「放射線キャラバンカー」を学校に呼ぶことができます。実際に測定器を使って身のまわりの放射線を測ったり、説明者がパネルなどを使って放射線と放射能の違いなどについてわかりやすく説明します。 お問い合わせは、 霧箱による放射線の実験肉眼では見ることのできない放射線を簡単に手に入る材料で観察することができる実験があります。 ○準備するもの
用意する材料は、プラスチック容器、スポンジ、両面テープ、コルク、黒い紙、エチルアルコール、スポイト、小さい針、ドライアイス、そして放射線を出す線源。線源は、キャンプで一般的に使われているランタンの芯「マントル」※や湯の花などを使用します。プラスチック容器は密閉できるもので、放射線の軌跡を見やすくするために全面透明のものが適しています。
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