コンバインドサイクル発電設備の部分更新
燃料使用量削減に向けた中期的な取組み
火力発電所の熱効率・稼働率向上を実現するために、短期・中期・長期の設備対策に取り組んでいますが、中期的な対策として、コンバインドサイクル発電設備のガスタービンと燃焼器を取替えることにより、熱効率の向上に取り組んでいます。
横浜火力発電所のチャレンジ
横浜火力発電所では、運転開始から17年以上経過した改良型コンバインドサイクル(ACC)発電設備のガスタービン本体の取替えを実施し、7号系列、8号系列の全8軸ある発電設備のガスタービン本体を、約3年かけて取替えました。
この工事により、一軸あたりの発電効率が54.1%から55.8%へ向上するとともに、定格出力も35.0万kWから37.7万kWへ増加します。その結果、年間で燃料費を約80億円、CO2排出量を約24万t削減できる見込みです。
工事においては、蒸気タービンの据付工法見直しなどにより工事期間短縮に努めた結果、8号系列第2軸の更新時には、初軸更新時の計画から25日前倒しで取替を実現いたしました。
2017年12月12日 【プレスリリース】横浜火力発電所8号系列第2軸の高効率化について~7・8号系列全軸高効率化完了により、年間で燃料費約80億円、CO2排出量約24万t削減~
2015年7月31日 【プレスリリース】横浜火力発電所7号系列第2軸の高効率化について~ガスタービン等の取替工事が完了、発電効率の向上により燃料費やCO2排出量を削減~
既設のガスタービン設備本体の吊り上げ作業
新しいガスタービン設備(ローター)の吊込み作業
ガスタービン設備分解作業
横浜火力発電所 7号系列 | ||||
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第1軸 | 第2軸 | 第3軸 | 第4軸 | |
定格出力 | 各35万kW→37.7万kW 4軸合計 150.8万kW |
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運転開始年月 | 1998年1月 | |||
設計熱効率(LHV) | 54.1%→55.8% | |||
発電種別 | LNG(ACC) | |||
工事完了後の運転再開時期 | 2016年7月 | 2015年7月 | 2017年7月 | 2016年12月 |
横浜火力発電所 8号系列 | ||||
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第1軸 | 第2軸 | 第3軸 | 第4軸 | |
定格出力 | 各35万kW→37.7万kW 4軸合計 150.8万kW |
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運転開始年月 | 1998年1月 | |||
設計熱効率(LHV) | 54.1%→55.8% | |||
発電種別 | LNG(ACC) | |||
工事完了後の運転再開時期 | 2017年4月 | 2017年12月 | 2016年1月 | 2016年5月 |
富津火力発電所のチャレンジ
富津火力発電所では、運転開始から25年以上経過したコンバインドサイクル(CC)発電設備のガスタービン本体、燃焼器の取り替えを予定しています。1号系列・2号系列において、13軸のガスタービン本体を、約4年かけて取替える計画です。