ダイバーシティクロストーク

ダイバーシティクロストーク

東京電力ではダイバーシティを推進している。女性の活躍を後押しすることや、社員一人ひとりに合った多様な働き方をすること、ワークライフバランスがとれた働き方をすることが、社員の人生を充実させるだけでなく仕事の品質や効率を高めることにつながると考えているからだ。
今回は3名の社員からそれぞれの体験談を交えて東京電力のダイバーシティについて語ってもらった。

秋元美香

HD 組織・労務人事室
ダイバーシティ推進担当

秋元美香
2000年 第一子出産
2007年 第二子出産
川村真実子

FP 最経済運用部
燃料調達管理グループ

川村真実子
2016年 第一子出産
亀田 健一

EP E&G事業本部 都市事業部
都市第一営業グループ

亀田 健一
2016年 第一子誕生
2018年 第二子誕生予定

女性の育児を支援する制度。

秋元 組織・労務人事室でダイバーシティ推進業務を担当している秋元です。今日はよろしくお願いします。

亀田川村 よろしくお願いします。

秋元 川村さんは現在、短時間勤務の制度を利用されていますよね?

川村 2016年の8月に出産し、その後8ヵ月間の育児休職を取得しました。その後、2017年の5月に復職した時から、短時間勤務をしています。出社は9:30で、5時間40分の勤務時間ですので16:10に退社します。

亀田 退社後は保育園のお迎えに向かうのですか?

川村 はい。近くに私の両親が住んでいますが、なるべく夫と2人で育児することを考えており、夕方のお迎えは私が担当しています。

秋元 短時間勤務制度は2時間まで勤務時間を短くして働けるというものですよね。川村さんのように共働きだと、例えば朝は夫が保育園へ送りに行き、妻が制度を活用して仕事を早く切り上げ、お迎えに行くという人が多いですね。

川村 そのとおりです。

ダイバーシティクロストーク
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秋元 現在は、お子さんが小学3年生まで取得できるように制度が拡充されてきましたが、私が最初に短時間勤務制度を利用した頃は、1歳までと現在よりも条件が限定されていました。それでも一般的な他企業より制度の運用は比較的進んでいたのですが、多くの方が育児と両立しながら働くために、時間のやりくりに頭を悩ませてきた歴史があったんです。

亀田 やはり、仕事と育児の両立というのは、時間のやりくりが出産以前とは大きく変化しますよね。

秋元 「限られた時間の中で成果を出したい」というように仕事へ取り組む姿勢が変化し、効率的な働き方を意識できるようになる人が多いようです。これは社員一人ひとりが働きながら身につけていく感覚的な部分が多く、その良い変化を周囲にも共有できるとさらにいいなと思います。

川村 私は保育園の入園のタイミングもあり、休業1年未満で復帰しましたがもっと長く休職することもできますよね。

秋元 東京電力が設けている制度としては、最長3年間までの育児休職が取得可能なので、その人のスタイルに合わせて期間を自由に決めることができます。
私自身は個人的には長く休暇を取ることによる仕事のブランクが心配だったので、2回とも1年未満で復帰しました。制度をこれから活用される方にとっては、待機児童の問題もあるので休職期間が十分にあることももちろん大切ですが、自分が復帰後にどのように仕事と生活のバランスを取っていくのか、あらかじめイメージしておいて欲しいと思います。

働き方の選択肢を増やす新制度。

秋元 亀田さんは在宅勤務制度を取得されているそうですね。

亀田 はい。在宅勤務は2017年に始まった新しい制度で、さっそく利用しています。妻も東京電力で働いていますが、通常は、朝は私が子どもを保育園へ送り、夕方に妻が迎えに行くように分担しています。ただ、妻の仕事等の都合により朝と夕の役割を交代する場合もあります。その時は私が寝かしつけまで子どもの面倒を見るようにして、子どもが寝静まった後に仕事をしています。まさに、このような仕事と育児の時間配分が自由にできそうだと思ったのが在宅勤務制度取得のきっかけでした。

秋元 家庭の用事で急に仕事を切り上げて帰宅しなければならない場合でも、自分の裁量で時間をコントロールしながら働けるようになったのですね。

亀田 そうですね。在宅勤務制度開始以前は、無理やり切り上げてしまうことで、積み残した仕事は誰かにお願いするか、次の日に自分の業務を増やすしかありませんでしたが、家に帰ってからでも仕事ができるようになったのは大きいですね。

川村 奥さまの反応はいかがですか。

亀田 私が在宅勤務制度を使い始めたので、「お迎えを頼みやすくなった」と喜んでいます。

秋元 在宅勤務制度は、社員の多様なライフイベントに応じて柔軟に働くことを可能とし、生き生きと働ける環境づくりを目指して導入した制度です。新しい働き方として、育児対象のお子さんが小学校6年生になるまで取得でき、亀田さんのように働く時間や場所の選択肢を広げることが目的です。

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亀田 この制度って現場の声から出来たのですか?それとも他社の事例を参考にされたのでしょうか?

秋元 以前から検討をしていたのですが、昨今のICT環境の進化により2017年に制度導入に至りました。1時間単位で柔軟に取得することができるので、朝や夜のちょっとした数時間に在宅勤務を行い、あとは事業所で働けるなど、社員の多様なライフイベントに応じて使いやすい内容としています。

亀田 私の妻も在宅勤務制度を利用しています。私はおもに夜に働くための導入でしたが、妻は、例えば子どもが風邪気味などの時に、病院に連れて行ってから保育園に送っていった後、日中に家で働くといったことにも使っています。

川村 それぞれの都合に合わせて活用しているのですね。

亀田 そうですね、とても便利だと思います。この制度を活用することで、結果して家族との時間も増えたと思いますし、時間に対する意識も変化しました。例えば、仕事で使う提案書は時間を掛ければ掛けるほど良い提案書ができるのは事実です。そのため、以前は時間をかけてよりよい提案書を作成するようにしていました。でも現在は、時間は限りあるものとして、いかに時間をやりくりして効率よくお客様の琴線に触れる提案書を作ろうかと考えるようになりましたね。

秋元 在宅勤務制度は、時間の価値を考える良いきっかけになりますよね。

多様性を確保し、会社全体の活性化を目指す。

川村 ダイバーシティを推進する立場の秋元さんに伺いたいのですが、育児休職制度をはじめ、やはり会社の施策は、女性社員の働き方の支援が中心になっているのですか?

秋元 会社の施策は、女性社員の活躍支援も重点項目として取り組んでいますが、「ダイバーシティ=多様性」ですので、女性の活躍推進以外にも、障がい者の雇用拡大、LGBTへの理解、仕事と介護の両立支援等も推進しています。社員一人ひとりが持てる力を活かして仕事をしていくことで、会社全体の活性化に繋がっていくと思います。女性社員の働き方の支援に関して言うと、働く女性の場合は出産や育児などのライフイベントがあると、仕事との両立が困難になっていくケースがありますが、東京電力においても例外ではありませんでした。現在、育児をしながら就業を続けられる制度は大変充実していますが、育児期間中の一時期に勤務時間が短いことで、他の社員と比べてキャリア形成で遅れや差がなるべく出ないことも大切だと考えています。そのために、育児休職に入る前や途中、そして復帰後も会社として社員をフォローしていけるような施策をもっと考えていきたいですし、女性社員達自身の意識も変えていきたいと思っています。

川村 出産を機にキャリア形成が遅れてしまうのは、会社にとっても大きな損失だということですね。

秋元 はい。さらに今後の労働人口減少や少子高齢化社会を見据えると、女性社員達だけでなく、長く経験を積んできたベテランの方たちの力も必要だと思います。

亀田 多様性のある職場になって良くなっている事例はありますか?

秋元 かつて私がメンバーとして働いていた頃は女性の管理職はまだ少なくて、男性社員だけで様々な事項の意思決定がされていました。けれども、近年では女性の管理職比率も増えてきて、異なる視点での意見が反映されるようになってきています。これは大きな変化です。また、身近にリーダーやマネージャー役の女性が増えたことで、新しいロールモデルを若い人たちが見ることができるようになったのも良いことだと思います。

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上司や周囲への理解促進活動も推進。
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秋元 亀田さんの場合は、在宅勤務制度が導入されて、職場の中では一番最初に取得されたのですよね。男性が育児参加のために制度を取得することについて、職場の方達はどういった反応でしたか?

亀田 私の職場では「育児は女性が主体となるべき」という固定観念のある方はいませんでした。制度に対して理解のある職場と言うか、社員同士がアットホームな関係です。制度利用自体に抵抗感はありませんでしたね。

川村 上司を含めて周囲の理解があるのは助かりますよね。

秋元 育児に関してはこれまでは女性に負荷がかかりがちでした。しかし、男性も仕事のやり方を工夫して、妻と育児や家事を共同していくことが大切です。東京電力では、2017年8月にHDをはじめ各基幹事業会社も含めた四社の社長が同時に「イクボス宣言」を行い、社員のワークライフバランスを重視する姿勢を示し、男性社員の育児参加を推進する施策を講じています。在宅勤務制度も男性社員が積極的に活用し、一生の中で大変貴重な育児の時間を作ってもらいたいと考えています。

「心配」を「信頼」へ変える、東京電力。

亀田 ここ数年をふり返ると、子どもが産まれたのはいいのですが、「保育園に入れなければ!でもそれから子どもが成長した後はどう働こう?」など、様々な不安に次から次へと追いかけられている感じがしていました。しかし、東京電力が制度を整えてくれていたことで、解決のための選択肢が増えましたし、夫婦で余裕を持ち時間のやりくりができて良かったと思います。

川村 そうですね。このような制度の有無は、就職活動時点ではあまりピンと来ない方もいらっしゃるかもしれません。でも、育児をする際には必要となりますので、入社前から制度内容や、それが実際に運用されているかに注目しておいたほうがいいと思います。他社の知人のケースを見ていると、やりたい仕事を目指して就職しても、子どもを産んだことで、続けられずに辞めてしまっている人もいます。今の時代、子どもを理由に辞めてしまうのはもったいないです。

亀田 制度が設けられているだけではなく、ちゃんと使われているかは大事ですよね。その点、東京電力では育休復職率は100%に近いと聞きましたが・・

秋元 そうですね。2016年度実績で、98.5%の方が退職ではなく復職を選択し、皆さんそれぞれの職場で活躍されています。

亀田 その実績はすごいですね。

秋元 今後もダイバーシティを推進する立場として、社員への「心配」を「信頼」へ変えていく会社でありたいと考えています。心配だから管理する、心配だから画一的にルールを決めるのではなく、自分たちにとって最も適した働き方を自ら選択でき、生き生きと活躍できる環境づくりを実現していきます。

川村 それはいいですね。保育園の待機児童問題など、地域や社会では問題が山積していますが、だからこそ企業が働く社員のために尽力してくれるのは本当にありがたいです。

秋元 多くの社員が制度を活用して、楽しく活躍できることを願っています。

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