燃料デブリって何?

燃料デブリとは

事故当時、1~3号機は稼働中だったため、炉心に燃料が格納されていました。
事故発生後、非常用電源が失われたことで炉心を冷やすことができなくなり、この燃料が過熱し、燃料棒や炉内構造物とともに溶融しました。その溶融物が冷えて固まったものを燃料デブリと言います。
1~3号機合計で推定880トンあるとされています。

1~3号機の燃料デブリには継続的な注水を行っています。
また、燃料デブリが持つ熱は事故の後から大幅に減少しており安定した状態を保っています。現在、原子炉格納容器内の温度は約20~35℃で維持されています。

現在は原子炉格納容器の状態を確認し、燃料デブリを取り出すため様々な調査を進めています。

使用済燃料と燃料デブリの違い

使用済燃料は、ウラン燃料を金属製の被覆管(燃料棒) に閉じ込めており、設計通りの形状で存在しています。
燃料デブリは、加熱した燃料が、燃料棒や炉内構造物とともに溶融し、その溶融物が冷えて固まったもので、①ウラン燃料が燃料棒に閉じ込められていない、②塊・小石・粉などの様々な形状で存在する等の特徴を持ちます。

使用済燃料と燃料デブリの外観

使用済燃料

燃料デブリ

このため、燃料デブリは、ウラン燃料を閉じ込める金属製の容器に入れ保管する予定です。
(燃料デブリの保管は、ウラン燃料の保管という点では、使用済燃料の保管と同じであり、使用済燃料の保管技術を応用する予定)