2023年11月28日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー

福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項)

【主な作業実績と至近の作業予定等】
・1号機原子炉格納容器閉じ込め機能強化に向けて、今後の原子炉格納容器の運用管理や放射性ダスト放出抑制を検討するためのデータ採取を目的とした試験を、3つの期間(ステップ1~3)に分けて実施する。(ステップ1、2は実施済み)
 ステップ3の試験に伴い、1号機の窒素封入量を以下のとおり変更する。

 <1号機窒素封入量変更実績>
 (11月27日午後1時54分)窒素封入量:32Nm/h→0Nm/h
 関連パラメータについては、異常のないことを確認している。

 窒素封入量停止に伴い、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子炉施設の保安」(以下、「実施計画」という。)第1編第25条で定めている運転上の制限「窒素ガス分離装置1台が運転中であること」が満足出来ないこと、および第1編第18条で定めている運転上の制限「格納容器内温度が全体的に著しい温度上昇傾向がないこと」が満足出来ない状態となる可能性があることから、実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、計画的に運転上の制限外に移行し、試験を実施する。
 なお、試験期間中においては、第1編第25条については水素ガス濃度監視を1時間に1回行う安全措置を、第1編第18条については仮設ダストモニタによる放射性ダスト濃度監視を1時間に1回行う安全措置を定めたうえで試験を実施する。

 原子炉格納容器ガス管理設備酸素濃度が判断基準の3.0%に到達する見込みであることおよび必要なデータが採取できたことから、11月27日午後4時34分、1号機窒素封入量を以下のとおり変更した。

 <1号機窒素封入量変更実績>
 (11月27日午後4時34分)窒素封入量:0Nm/h→32Nm/h
 1号機への窒素封入が再開されたことから、実施計画第1編第25条で定めている運転上の制限「窒素ガス分離装置1台が運転中であること」に対する、実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項の適用を、11月27日午後4時45分に解除した。
 関連パラメータについては、異常のないことを確認した。

 その後、ステップ3の試験が終了したこと、格納容器温度、および関連パラメータの安定を確認したことから、実施計画第1編第18条で定めている運転上の制限「格納容器内温度が全体的に著しい温度上昇傾向がないこと」に対する、実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項の適用を、11月28日午前9時10分に解除した。

【サブドレン他水処理施設の状況】
サブドレン他水処理施設の状況

【地下水バイパスの状況】
地下水バイパスの状況

【構内および海域モニタリング結果の状況】
・地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路、海水(港湾内、港湾外、1~4号機取水口内)、魚介類、海藻類等の分析結果は、至近の分析値と比較して有意な変動なし。
・なお、トリチウムを中心とした拡散状況や海洋生物の状況を今後継続して確認するため、2022年4月から海水(港湾外)、魚類、海藻類のモニタリングを強化している(2022年4月20日から試料採取を開始)。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/

【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・3号機の原子炉注水設備においては、原子炉格納容器の水位の安定化のため、原子炉注水量を3.8 m/hまで微調整の範囲で増加させ傾向を監視していた。
 その後、水位が目標の水位に比べ低めで安定傾向となっていることから水位を増加させるため、原子炉への注水量を以下のとおり変更する。
 (原子炉注水量変更予定:3.8 m/h→4.0 m/h)
 11月28日午前10時9分、原子炉への注水量を以下のとおり変更した。
 (11月28日の原子炉注水量変更実績:3.8 m/h→4.0 m/h)
 関連パラメータについては、異常のないことを確認した。
 今後も、水位の傾向を見ながら微調整のための流量調整を以下の範囲内で行う。
 (4.0 m/h±0.3 m/h程度)
 流量調整を実施した際には、実施の都度、流量調整の実績をお知らせする。
 引き続き、水位計および関連パラメータについて、慎重に監視する。

<使用済燃料プール>
・2,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(3,4号機は燃料取り出し済み)。
・1号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という)循環冷却系は、循環冷却系設備の計装品定期点検に伴い、11月27日午前から12月1日までの間、一次系の運転停止予定。
 11月24日午前9時現在のSFP水温度は21.7℃であり、運転停止期間の終了時点で22.3℃と評価。(放熱を考慮)
 11月27日午前9時59分、SFP循環冷却系の運転を停止。冷却停止時のSFP水温度は20.7℃。

【1~6号機の状況】
 ※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
https://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2022年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2021年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2020年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2019年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。