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プレスリリース 2002年

原子力発電所建屋への採用をめざした鋼板コンクリート構造の開発・実用化について

~柏崎刈羽原子力発電所雑固体廃棄物焼却炉建屋に日本で初めて全面採用~



                                                       平成14年7月25日 
                                                       東京電力株式会社 


 当社は、かねてより将来の原子力発電所建屋(原子炉建屋、タービン建屋など)で 
の採用をめざし、環境に優しく、経済性の向上・省力化につながる鋼板コンクリート 
(SC注1)構造の研究開発に取り組んでまいりましたが、このたび、柏崎刈羽原子 
力発電所の雑固体廃棄物焼却炉建屋の建設において、日本で初めてSC構造を全面採 
用することといたしました。建設工事は8月1日から着工し、平成17年3月の運転開 
始を予定しております。 

 当社は、原子力発電所の建設工事における工期の短縮やコストダウンなどをめざし、 
平成3年度よりSC構造に関する基礎研究に着手し、平成6年度からは他の電力会社 
や建設会社、メーカ各社などと共同で実用化に向けての研究を進めてまいりました。 
この研究成果をもとに、平成11年3月にSC構造の設計指針が策定され、SC構造を 
適用できる環境が整ったため、本焼却炉建屋に全面採用することといたしました。 

 SC構造とは、従来の鉄筋コンクリート(RC注2)構造の「鉄筋」を「鋼板」に 
置き換えた新しい構造で、次のような特長があります。 
(1)建設工期の短縮 
 鋼板はコンクリート打設のための「型枠」と兼用できるため、RC構造に比べ鉄筋 
工事および型枠工事が不要となります。これにより現場作業が大幅に省力化され、建 
設工期の短縮が可能となります。今後、原子炉建屋におけるSC構造の採用により大 
型モジュール工法(躯体・設備のモジュール化など)が可能となり、これまで51ヶ月 
(実績)を要した建設工期を約30ヶ月へと大幅に短縮することを目標にしています。 
(2)経済性の向上 
 RC構造と比べ強度が約1.5倍と高いため、鋼材量が低減でき、経済性が向上しま 
す。原子炉建屋においてSC構造を採用した場合、建築工事費を約5%低減すること 
が可能となります。 
(3)環境負荷の低減 
 RC構造と比べ型枠を使用しないため、建設中に発生する廃棄物が減少し、環境負 
荷低減に寄与します。原子炉建屋においてSC構造を採用した場合、削減できる型枠 
面積は8万m2となり、これは東京ドーム(約1.3万m2)の約6倍の面積に相当します。 

 当社は、今後も電力の安定供給とCO2排出削減に寄与する原子力発電に関する研究 
開発を推進してまいります。 

                                    以 上 
 注1 SC(鋼板コンクリート):Steel Plate Reinforced Concrete 
 注2 RC(鉄筋コンクリート):Reinforced Concrete 
                                                               (別 紙) 
                                   
  
                                      
                       柏崎刈羽原子力発電所の概要 
                                      
 名  称:柏崎刈羽原子力発電所 
 所在地:新潟県柏崎市青山16-46 

 所  長:武黒 一郎 
 敷地面積:約420万m2 
 総出力:821.2万kW 



                       雑固体廃棄物焼却炉建屋の概要 

 名  称:雑固体廃棄物焼却炉建屋 
 目  的:柏崎刈羽原子力発電所1号機~7号機の運転に伴い発生する難燃性雑固 
      体廃棄物(ゴム、靴、ヘルメット、難燃シート等)を焼却して、減容処 
      理する施設 
  所在地:新潟県刈羽郡刈羽村大字刈羽字大平4407番地 
 建物構造:鋼板コンクリート構造 
 階  数:地上4階 
 建築面積:約570m2 
 延床面積:約1,950m2 
 建設工期:平成14年8月~平成17年3月(運転開始予定) 



                                                                以 上