プレスリリース 2007年

福島第一原子力発電所3号機の原子炉手動停止に関する調査結果について

                             平成19年6月28日
                             東京電力株式会社

 当社・福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロワット)
は、定格熱出力一定運転中のところ、平成19年6月14日、タービン建屋1階の給水
加熱器室内で水の滴下(約2秒に1滴程度)を発見したことから現場を調査したと
ころ、同建屋2階のタービングランドシール蒸化器*1出口配管(以下、「当該配
管」)のドレン*2配管取付部付近から蒸気が漏れていることを確認いたしました。
 本事象につきましては、蒸気の漏えいは継続していたものの増加傾向は見られな
いことから、ただちに運転に影響を及ぼすものではありませんが、プラントを停止
し点検および原因調査を行うことといたしました。
 なお、滴下した水を分析した結果、放射能は検出されませんでした。
 これによる外部への放射能の影響はありません。
                     (平成19年6月14日お知らせ済み)

 調査の結果、以下のことがわかりました。
 ・蒸気の漏えい箇所を調査した結果、当該配管とドレン配管の溶接部に腐食によ
  る貫通孔(直径約2mm)が確認されたこと。
 ・当該配管のドレン配管取り付け穴は、ドレン配管の口径(約3cm)よりも大き
  く加工(最大約5cm)されていたこと。
 ・当該溶接部の内面には、口径の異なる部材を溶接した影響により凹み部が発生
  し、当該配管内で発生したドレンが溜まりやすい状態となっていたこと。

 漏えいの原因は、プラントの建設時に現地で行ったドレン配管の取り付け作業に
おいて、当該箇所は狭隘であり作業性が悪かったため、当該配管の穴加工時や溶接
作業時に施工不良が発生いたしました。
 このため、当該溶接部にできた凹み部にドレンが溜まって腐食が進行し、貫通に
至ったものと推定いたしました。
 対策として、当該配管およびドレン配管を取り替えるとともに、健全性を確認い
たしました。
 プラントの起動操作は、準備が整い次第、開始する予定です。

                                  以 上

*1 タービングランドシール蒸化器
   主タービン軸封部(タービン車軸とケーシングの隙間)から復水器への空気
  の侵入を防ぐとともに、主タービン駆動蒸気が外部へ流出しないよう軸封部を
  気密化するための蒸気を発生させる装置。

*2 ドレン
   蒸気が冷えて水となったもの。

添付資料
・系統概略図、タービングランドシール蒸化系 系統概略図、漏えい箇所 配管溶接部 
 (PDF 20.6KB)


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