プレスリリース 2009年

起動操作中の福島第一原子力発電所1号機における原子炉の手動停止について

                             平成21年2月25日
                             東京電力株式会社

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<概要>
(事象の発生状況)
・平成21年2月25日、起動操作中の当社・福島第一原子力発電所1号機において、
 午前4時3分、原子炉圧力高などの警報が発生し、それまで開いていたタービン
 バイパス弁が閉まっていたことを確認いたしました。
・現場を確認したところ、タービンバイパス弁駆動部の連結部が外れていることが
 わかりました。
・原因調査を行うために、午前8時49分に原子炉を手動で停止いたしました。
(今後の対応)
・原因について調査いたします。
(外部への影響)
・制御棒は全挿入状態にあり、原子炉の安全性に問題はありません。
・本事象による外部への放射能の影響はありません。
(公表区分)
・本事象は、原子炉の出力が5%を超えて変動したことから、法令で定める報告事
 象に該当すると判断し、公表区分I(法律に基づく重要な事象など)としてお知
 らせするものです。
詳細は以下のとおりです。
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1.事象の発生状況
 当社・福島第一原子力発電所1号機(沸騰水型、定格出力46万キロワット)は、
平成20年10月18日より第25回定期検査を実施し、平成21年2月21日より起動操作を
行っていたところ、本日午前4時3分、原子炉圧力高などの警報が発生し、それま
で開いていたタービンバイパス弁*1が閉まっていたことを確認いたしました。こ
のため、原子炉の状態を確認したところ、原子炉圧力が約7.1MPaまで上昇していた
ため、午前4時7分、保安規定第38条で定める「運転上の制限*2」を満足してい
ないと判断いたしました。
 その後、制御棒の挿入操作ならびにタービンバイパス弁を開く操作を行い、また、
主蒸気逃がし安全弁が自動で開いたことから、原子炉圧力が保安規定に定める6.91
MPa以下になったため、午前4時25分に「運転上の制限」の逸脱からの復帰を宣言
いたしました。また、原子炉出力が約13%から約0%になりました。
 その後、現場を確認したところ、タービンバイパス弁駆動部の連結部が外れてい
ることがわかりました。
 原因調査を行うため、午前8時49分、制御棒を全て挿入し原子炉を手動で停止い
たしました。
 本事象については、原子炉の出力が5%を超えて変動したことから、法令で定め
る報告事象に該当するものと判断いたしました。

2.今後の対応
 今後、原因について調査いたします。

3.外部への影響
 本事象による外部への放射能の影響はありません。

                                  以 上

*1 タービンバイパス弁
    原子炉圧力を調整するための弁で、タービンバイパス弁が開くと、原子炉
   で発生する蒸気が復水器に流れ、原子炉圧力を調整することができます。な
   お、送電系統の事故時などにタービンを保護するために、主蒸気を復水器に
   直接送る際にも使用する。弁は全部で8つある。
*2 運転上の制限
    保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の制限を
   満足しない場合に要求される措置」等が定められており、運転上の制限を満
   足しない場合には、要求される措置にもとづき対応することになる。原子炉
   圧力については6.91MPa以下であることが要求されている。

添付資料
・概略系統図(PDF 21.9KB)


 
  
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