プレスリリース 2011年

東北地方太平洋沖地震による影響などについて

【午後11時現在】

                             平成23年3月22日
                             東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震
により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、
立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけし
ておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。

 当社設備への主な影響を以下の通りお知らせいたします。
 ※下線部が新規事項 


【原子力発電所】
・福島第一原子力発電所 1〜3号機 地震により停止中
(4〜6号機は定期検査中)
 ※福島第一原子力発電所の半径20km圏内の住民の方の避難指示および、半径20
  km以上、半径30km圏内の住民の方は屋内退避指示有り。

 ※1号機
  ・3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れが発生し、1号機付近で大き
   な音があり、白煙が発生。
  ・同日午後8時20分に海水の注水を開始し、その後、中性子を吸収するホウ酸
   の注入も実施。

 ※2号機
  ・3月14日、原子炉隔離時冷却系が停止したことから、午後1時25分に、原子
   力災害対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(原子炉冷却機
   能喪失)が発生したと判断。
   その後、同日午後5時17分に原子炉水位が燃料頂部まで到達したが、弁の操
   作を行うことにより注水を再開。
  ・3月15日午前6時14分頃、2号機の圧力制御室付近で異音が発生するととも
   に、同室内の圧力が低下したことから、同室で何らかの異常が発生した可能
   性があると判断。原子炉への海水の注入を全力で取り組むが同作業に関わり
   のない協力企業作業員および当社社員を一時的に安全な場所へ移動開始。
   引き続き原子炉への海水注入を実施。
  ・3月18日、外部送電線から予備電源変電設備までの受電を完了。また、当該
   設備から建屋側へのケーブルの敷設を完了後、3月20日午後3時46分、負荷
   側の電源盤での受電を開始。
  ・3月20日午後3時5分頃から午後5時20分頃に、約40トンの海水を使用済燃
   料プールへ注水(当社実施)。
  ・3月21日午後6時20分頃、原子炉建屋屋根部から白いもや状の煙が出ている
   ことを確認。本日22日午前7時11分の時点で、ほとんど見えない状態まで減
   少。
  ・本日22日午後4時頃から午後5時頃までに、約18トンの海水を使用済燃料プ 
   ールへ注水(当社実施)。 
 
 ※3号機
  ・原子炉への注水を継続中。3月14日午前6時50分、原子炉格納容器の圧力が 
   530キロパスカルまで上昇したことから、同日午前7時44分、原子力災害対 
   策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧力異常)が 
   発生したと判断。その後、格納容器圧力は、緩やかに低下(同日午前9時5 
   分現在、490キロパスカル)。 
   *3号機について「3月14日に原子炉格納容器圧力上昇により、原子力災害
    対策特別措置法第15条第1項の規定に基づく特定事象(格納容器圧力異常)
    が発生したと判断」と記載しておりましたが、圧力の計算が間違っており、
    上記特定事象に該当するものではなかったことから、当該記載を削除いた
    します。
  ・3月14日午前11時1分頃、3号機付近で大きな音があり、白煙が発生。これ
   により、当社社員4名、協力企業作業員等3名が負傷(いずれも意識あり)
   したが、救急車を要請し、すでに病院へ搬出。
  ・使用済燃料プールの水温上昇に伴い、自衛隊へご協力を要請し、3月16日に
   ヘリコプターによる原子炉建屋上部への放水を実施する検討をしていたが、
   同日中の作業を中止。
  ・3月17日午前6時15分より、圧力抑制室の圧力の指示値が、一時的に上昇し
   ていることから、安全に万全を期すため、本日20日、原子炉格納容器内の圧
   力を降下させる措置(放射性物質を含む空気の一部外部への放出)を行う準
   備を進めていたが、現時点で直ちに放出を必要とする状況ではないため、圧
   力の状態などを継続監視中。
  ・3月17日、使用済燃料プールの冷却のため、自衛隊へご協力を要請し、ヘリ
   コプターによる放水を実施。
  ・3月17日午後7時過ぎ頃、警察や自衛隊にご協力を要請し、放水車による放
   水を開始。午後8時9分、放水終了。
  ・3月18日午後2時前、自衛隊、アメリカ軍にご協力いただき、消防車による
   放水を開始し、午後2時45分に終了。
  ・3月19日午前0時30頃、東京消防庁にご協力いただき、ハイパーレスキュー
   による放水を開始し、午前1時10分頃に終了。また、同日午後2時10分頃、
   ハイパーレスキューによる放水を開始し、3月20日午前3時40分頃に終了。
  ・3月20日午後9時30分頃、東京消防庁にご協力いただき、ハイパーレスキュ
   ーによる放水を開始し、3月21日午前3時58分頃に終了。
  ・3月21日午後3時55分頃、原子炉建屋屋上南東側からやや灰色がかった煙が
   発生し、午後4時21分頃、消防へ情報提供済み。原子炉圧力容器、原子炉格
   納容器のパラメータ、周辺環境モニタリング値に大きな変動はみられないが、
   念のため付近にいる作業員を屋内へ退避。本日22日、煙は白みがかった煙に
   変化し、終息に向かっている。
  ・本日22日午後3時10分頃、東京消防庁および大阪市消防局にご協力いただき、 
   ハイパーレスキューによる放水を開始し、同日午後4時頃に終了。 
  
 ※4号機
  ・3月15日午前6時頃、発電所内で大きな音が発生し、その後、4号機原子炉
   建屋5階屋根付近に損傷を確認。同日9時38分頃、原子炉建屋4階北西部付
   近に出火を確認したものの、午前11時頃、当社社員が自然に火の消えている
   ことを確認。
  ・3月16日午前5時45分頃、原子炉建屋北西部付近から炎が上がっていること
   を確認。直ちに消防署、地元自治体へ通報するとともに、関係各所へ連絡し、
   消火活動実施。同日午前6時15分頃、当社社員が、現場で火が見えないこと
   を確認。
  ・3月20日午前8時21分頃、自衛隊にご協力いただき、消防車による放水を開
   始、同日午前9時40分頃に終了。また、同日午後6時45分頃から、自衛隊の
   消防車による放水を開始し、同日午後7時45分頃に終了。
  ・3月21日午前6時30分頃、自衛隊、アメリカ軍にご協力いただき、消防車に
   よる放水を開始。同日午前8時40分頃に終了。
  ・3月21日、仮設電源盤から建屋側へのケーブルの敷設完了。
  ・本日22日午後5時20分頃、コンクリートポンプ車による放水を開始。同日午 
   後8時30分頃に終了。 
 
 ※3月18日、使用済燃料共用プールの使用済燃料の保管状況については、水位が
  確保されていることを確認。3月21日午前10時37分から、当該プールへの注水
  を開始し、同日午後3時30分頃に終了。今後詳細に点検予定。
  *使用済燃料共用プール 各号機の使用済燃料プールで一時貯蔵、管理してい
              た使用済燃料を、発電所内の独立した建屋に設置さ
              れる各号機共用のプールへ移送して貯蔵・管理する
              もの

 ※3月17日、乾式キャスク建屋のパトロールを実施し、外観目視点検の結果、乾
  式キャスクに異常が無いことを確認。今後詳細に点検予定。
  *乾式キャスク 使用済燃料を乾式の貯蔵キャスクにおさめて、キャスク保管
          庫に貯蔵する方法。福島第一原子力発電所では1995年8月に
          運用開始。

 ※現在、3、4号機および5、6号機の外部電源の復旧を実施中。3月21日午前
  11時36分、非常用ディーゼル発電機からの電気の供給を受けていた5号機の一
  部の電源について、6号機の受電設備を使用し、送電線(夜ノ森線)からの受
  電に切り替え。

 ※3月19日午前5時、5号機の残留熱除去系ポンプ(C)を起動し、使用済燃料
  プールの冷却を開始。また、同日午後10時14分、6号機の残留熱除去系ポンプ
  (B)を起動し、使用済燃料プールの冷却を開始。

 ※5号機については、3月20日午後2時30分から原子炉冷温停止中。また、6号
  機については、同日午後7時27分から原子炉冷温停止中。

 ※5、6号機について、水素ガスの滞留防止を目的として、原子炉建屋屋根部の
  各3箇所で穴あけを実施。

 ※原子炉への注水および使用済燃料プールの放水に使用している消防車は、東京
  消防庁のほか、各地の消防本部から合計12台の貸与をいただいております。

 ※3月21日および本日22日、1〜4号機放水口付近の海水からコバルト、よう素、
  セシウムを検出。

 ※3月20日、21日に採取した発電所敷地内の空気中からよう素、セシウムを検出。 
 
 ※今後、安全の確保に全力を尽くしてまいるとともに、引き続き周辺環境のモニ
  タリングを継続・監視してまいります。

・福島第二原子力発電所 1〜4 号機 地震により停止中
 ※福島第二原子力発電所の半径10km以内の地域住民に対して、国より避難指示
  あり。

 ※原子炉冷温停止に向けて、原子炉冷却機能を復旧して原子炉を冷却し、1号機
  については3月14日午後5時から、2号機については同日午後6時から、3号
  機については3月12日午後0時15分から、4号機については3月16日午前7時
  15分から原子炉冷温停止中。

 ※3月12日より、原子炉格納容器内の圧力を降下させる措置(放射性物質を含む
  空気の一部外部への放出)の準備をしていたが、3月17日に全号機の措置準備
  を解除。

 ※1号機
  ・非常用補機冷却系の温度が上昇傾向にあるため、3月15日午後3時20分残
   留熱除去系(B)を停止して調査。非常用補機冷却系のポンプの電源に故障
   が確認されたため、電源を交換し、3月15日午後4時25分に当該ポンプおよ
   び残留熱除去系(B)を再起動。

 ※4号機
  ・非常用補機冷却系のポンプ出口圧力が低下。調査のため、3月15日午後8
   時5分に残留熱除去系(B)を停止。非常用補機冷却系のポンプ電源設備が
   故障していたため、当該設備を交換し、3月15日午後9時25分、当該ポンプ
   および残留熱除去系(B)を再起動。
   *非常用補機冷却系・・・ポンプ軸受、熱交換機等の冷却用に海水と熱交換
               した冷却水(純水)が循環している非常用の系統

・柏崎刈羽原子力発電所 1、5、6、7号機は通常運転中
(2〜4号機は定期検査中)

【火力発電所】
・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中
・常陸那珂火力発電所 1号機 地震により停止中
・鹿島火力発電所 2、3、5、6号機 地震により停止中
・東扇島火力発電所 1号機 地震により停止中

【水力発電所】
・すべて復旧済み  
(地震による設備損傷箇所については、適時対応中) 
 
【流通設備等への影響】
・地震により停止した変電所はすべて復旧済み

【当社サービスエリアにおける停電状況】
・地震による停電はすべて解消

【当社サービスエリアにおける電気の安定供給確保にむけた取り組み需給状況】
・新信濃変換所からの応援受電 60万kW
・佐久間変換所からの応援受電 30万kW
・東清水変換所からの応援受電 10万kW
・北本連系設備からの応援受電 6万kW
・今後予想されます電気の使用量に対し、供給力が大変厳しい状況にあることを踏
 まえ、予見性のないまま大規模な停電に陥らないよう、3月14日以降、計画的に
 停電をお願いさせていただいております。当社としては、安定供給に向け早急、
 最大限の対策を講じることで、一日も早い復旧に取り組んでまいります。大変申
 し訳ございませんが、停電の対象となるお客さまにつきましては、お知らせしま
 した停電予定時間に備えていただくとともに、そのほかの地域にお住まいのお客
 さまにつきましても、引き続き、不要な照明や電気機器のご使用を控えていただ
 きますよう、お願いいたします。

【その他】
・切れた電線には絶対にさわらないでください。
・火災防止のため、自宅を離れる際には、ドライヤーなどの電気機器のスイッチを
 入れたまま外出しないようお願いします。
・自家発電設備をお持ちのお客さまにつきましては、燃料の確保等をお願いいたし
 ます。

                                  以 上
 
※実績の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファ 
 イル】ページをご覧ください。

 

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