プレスリリース 2011年

当社福島第一原子力発電所における核種分析結果の厳重注意に対する対応について

                             平成23年4月4日
                             東京電力株式会社

 当社福島第一原子力発電所において、放射性物質の放出経路ならびに放出量の調
査の一環として、発電所敷地内の大気や発電所付近の海水、タービン建屋内の溜ま
り水等の核種分析を実施し、その結果をお知らせしているところですが、3月30日
に採取したトレンチの溜まり水およびタービン建屋付近の地下水の核種分析につい
て、テルル-129(半減期:約70分)の評価結果に疑義があることが判明いたしまし
た。

 本件を受け、当社は経済産業省原子力安全・保安院(以下、同院)より口頭にて
厳重注意を受けました。

 当社は、今回の同院からの厳重注意を真摯に受け止め、核種分析の評価を適切に
実施できるよう、努めてまいります。

 核種分析の評価結果に誤りが発生した原因、再発防止に係る方針については、以
下の通りです。

(原因)
 ・ヨウ素-134とコバルト-56のメインピークが検出されていないのにもかかわら
  ず、サブピークにてそれぞれの核種が検出されたものと判断しました。
 ・ゲルマニウム半導体付核種分析装置の評価条件において、テルル-129mとテル
  ル-129が親娘核種であるとした情報(ライブラリー)が登録されておらず、親
  核種からの生成を考慮した計算ができておりませんでした。

(再発防止に係る方針)
 ○第三者の専門家のご意見を伺いながら、解析作業等を実施
  ・メーカなどの専門家を交えて、現状の解析方法(分析機器の特徴を踏まえた
   検出精度等)について、確認を行います。

 ○他の電力会社等の応援体制の更なる整備
  ・データの確認を確実に実施していくにあたっては、現在実施している他の電
   力会社等の応援体制について更なる整備を検討してまいります。

 これまでに採取した発電所敷地内の大気、発電所付近の海水、タービン建屋内の
溜まり水、トレンチ内の水、タービン建屋付近の地下水に関する核種分析結果につ
いては、この方針に基づき確認作業を行うこととしており、準備ができ次第、精査
結果をお示しいたします。

(確認作業を行う対象の核種分析結果)
 ・発電所敷地内の大気:
  3月22日(第一報)から3月31日(第十報)にお知らせした結果
 ・発電所付近の海水:
  3月22日(第一報)から3月31日(第十一報)にお知らせした結果
 ・タービン建屋内の溜まり水:
  3月25日、27日にお知らせした結果
 ・トレンチ内の水:
  3月30日、31日にお知らせした結果
 ・タービン建屋付近の地下水:
  3月31日にお知らせした結果

 なお、当面、当社にて実施している日々のサンプリング調査の結果等については、
これまで通り翌日に取りまとめるなどして、被ばくへの影響が大きく、かつ判断が
容易な核種であるヨウ素131、セシウム134、セシウム137のデータをこれら3核種
の確定値として公表することといたします。
 また、再発防止に係る方針に基づき再評価を実施する核種分析データついては、
ヨウ素131、セシウム134、セシウム137のデータを取りまとめた段階で速報として
確定値を公表することとし、他核種の分析データについても、確定した段階で公表
済みの3核種と合わせて公表することといたします。

                                  以 上

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