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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】

平成25年8月21日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリングは継続実施中。

<拡散防止対策>
・地下貯水槽漏えい検知孔水(No.1北東側、No.2北東側、No.3南西側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.1~3にろ過水または淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を適宜実施。

<最新の希釈実績>
・地下貯水槽No.1(6月19日~):8月3日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.2(6月27日~):8月1日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.3(7月24日~):8月12日、約107m3の当該地下貯水槽ドレン孔水(北東側)を注水。
※8月5日に約60m3、8月11日に約51m3、8月12日に約107m3を希釈および地下貯水槽底面に作用する水圧(揚圧力)の低減を目的に注水

<サンプリング実績>
8月20日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22箇所)、地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井 No.1~4、海側観測孔(1)~(4)についてサンプリングを実施。分析結果については、前回(地下水バイパス調査孔a~c、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔(1)~(4):8月13日採取、その他:8月19日採取)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。また、8月12日から8月13日にかけて採取した地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井 No.1~4および海側観測孔(1)~(8)の水についてトリチウムの分析を実施した結果、前回(海側観測孔(5)~(8):8月5日採取、その他:8月6日採取)の分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化中。

新たに設置が完了した地下水観測孔No.1-8(地下水観測孔No.1から東側へ約18m、地盤改良エリアから西側へ約2m、護岸から約7m)について、ガンマ核種および全ベータの分析を実施(8月20日採取)。
<地下水観測孔No.1-8>
セシウム134 21 Bq/L
セシウム137 45 Bq/L
全ベータ 1,100 Bq/L

※8月19日午前10時4分頃、免震重要棟前に設置している連続ダストモニタで放射能濃度が高いことを示す警報(放射能高高警報)が発生。そのため、同日午前10時15分に発電所内の全面(半面)マスク着用省略可能エリアでのマスク着用を指示。プラントデータ(原子炉注水流量、燃料プール水温等)の異常、モニタリングポストおよび他のエリアに設置した連続ダストモニタ指示値の有意な変動は確認されておらず、発電所外への影響はないと考えている。連続ダストモニタについては、同日午前9時29分頃(1台目)および午前9時34分頃(2台目)に放射能高警報が発生しており、免震重要棟前で可搬型測定器にて午前9時50分から午前10時10分にかけてダスト採取を実施。ガンマ核種の測定結果はセシウム134が2.6×10-4Bq/cm3、セシウム137が5.8×10-4Bq/cm3であり、セシウム濃度の上昇を確認。なお、発電所内の全面(半面)マスク着用省略可能エリアでのマスク着用は継続している。また、同日午前10時20分頃、免震重要棟前でバス乗車のため待機していた人のうち2名について、入退域管理施設の退出モニタによる汚染測定で身体汚染を確認。2名の身体汚染部位はいずれも頭上部で、最大13Bq/cm2で、スクリーニングレベル(40Bq/cm2)を下回っており、入退域管理施設からの退出は可能だったが、拭き取り等を行い、同日午前10時56分に入退域管理施設から退出。その後、ホールボディカウンター測定を行った結果、内部取り込みはなかった。同日午前11時頃に免震重要棟前に設置した連続ダストモニタ(2台)の値が放射能高警報を下回ったことから、可搬型ダストサンプラでダスト採取(同日午前11時10分~午前11時30分)し、測定したところ、セシウム134が1.2×10-5Bq/cm3、セシウム137が3.0×10-5Bq/cm3で低下傾向が見られた。その後、一時的に1台が放射能高警報レベルを超える状況となったが、再度下回る状況となった。このことから、再度可搬型ダストサンプラでダスト採取(同日午後4時9分~午後4時29分)し、測定したところ、セシウム137が8.9×10-6Bq/cm3とダスト採取にてもマスク着用基準(2.0×10-4Bq/cm3)を下回っている。
調査の一環として、事案が発生した時間帯において免震重要棟の風上であった1、2号機開閉所東側のダスト採取を実施(同日午後0時48分~午後1時8分、同日午後1時50分~午後2時10分)したところ、セシウム134およびセシウム137を検出。
・同日午後0時48分~午後1時8分
セシウム134:3.2×10-5Bq/cm3
セシウム137:7.2×10-5Bq/cm3
・同日午後1時50分~午後2時10分
セシウム134:8.0×10-6Bq/cm3
セシウム137:2.1×10-5Bq/cm3
また、免震重要棟の風下に設置されているモニタリングポスト-2の値について、有意な変動は確認されていないが、より詳細な確認を行うため、測定レンジを1000倍に拡大して確認したところ、以下の時間帯で通常の監視桁数を下回る範囲での指示上昇が確認された。
・同日午前10時00分~午前10時20分:42/1000[μSv/h]の上昇
・同日午後1時30分~午後1時50分:31/1000[μSv/h]の上昇(通常の監視桁数はμSv/hの有効数字2桁)
さらに、モニタリングポスト-2において、可搬型ダストサンプラによるダスト採取を実施(同日午後7時55分~午後8時25分)し、以下の値を検出。
・セシウム134:3.1×10-7Bq/cm3
・セシウム137:4.5×10-7Bq/cm3
なお、上記の値は実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示の放射線業務従事者の呼吸する空気中の濃度限度および周辺監視区域外の空気中の濃度限度と比較して十分低い値である。

その後適宜可搬型ダストサンプラでダスト採取を行っており、最新の免震重要棟前を含む敷地内のダスト分析結果は以下のとおり
<免震重要棟第一工区外西側>
・8月20日午前11時40分から午後0時(採取日時)
セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:3.3×10-6Bq/cm3
セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:4.7×10-6Bq/cm3

<1、2号機開閉所東側>
・8月20日午前11時30分から午前11時50分(採取日時)
セシウム134:4.6×10-6Bq/cm3
セシウム137:8.6×10-6Bq/cm3

<モニタリングポスト-2>
・8月20日午前11時58分から午後0時28分(採取日時)
セシウム134:3.1×10-7Bq/cm3
セシウム137:4.2×10-7Bq/cm3

今回の分析結果について、いずれもマスク着用基準(2.0×10-4Bq/cm3)を下回っていることを確認。

※8月19日午前9時50分頃、発電所構内H4エリアのタンク堰のドレン弁から水が出ていることを、パトロール中の当社社員が発見。その後、当該ドレン弁については、閉操作を実施。なお、モニタリングポスト指示値に有意な変動は確認されていない。現場状況を確認した結果、堰内には1~2cm程度の水溜まりがあり、堰のドレン弁の外側に約3m×約3m×約1cmと約0.5m×約6m×約1cmの水溜まりを確認。また、堰の外にある水溜まりから一般排水溝等に流れている形跡はないことから、海への流出はないと推定。
なお、汚染した水の発生源は特定できていないものの、汚染水を貯留しているタンク周辺の堰内に溜まっていた水がドレン弁を通じて堰外へ漏えいしたこと、タンクに貯留した水がタンクから漏えいしたことが否定できないこと、および堰外に漏えいした水溜まりにおいて高いベータ線、ガンマ線が検出されたことから、同日午後2時28分、福島第一原子力発電所原子炉施設の保安および特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき。」に該当すると判断した。
その後、同日午後7時から堰内に溜まっている水の回収作業を開始。水の回収については、仮設ポンプにて仮設タンクに汲み上げるとともに、堰内に吸着材を設置。8月20日午前0時までに回収された水は約4m3

同エリア内のNo.5(H4-I-5)タンク近傍の底部で水の広がりがあることから、当該タンクの水位を確認した結果、タンク上部から3m40cm程度まで低下していることを確認。近接するタンクの水位は上部から50cm程度であることから、現時点で約3m水位が低下していることを確認。さらに、周辺タンクの水位について調査中。なお、約3mの水位低下分の水量は、約300m3。漏えいしたと思われる水については、堰内の水は一部回収を実施しているが、ドレン弁を通して堰外へ出ていると思われることから周辺の土壌の回収を行うとともに広がりの範囲について引き続き調査を実施。
8月20日午後9時55分、No.5タンク内の水および仮設タンクに回収していた水(堰内に溜まっていた水)を同エリア内のNo.10タンクへ移送を開始。

最新の水の核種分析結果は以下のとおり

 <福島第一南放水口海水(側溝出口付近)>
・8月20日午後2時20分(採取日時)
セシウム134:検出限界値未満【検出限界値:1.1 Bq/L(1.1×10-3[Bq/cm3])】
セシウム137:1.8 Bq/L(1.8×10-3[Bq/cm3])
全ベータ:検出限界値未満【検出限界値:19 Bq/L(1.9×10-2[Bq/cm3])】

<福島第一コア倉庫前側溝水>
・8月20日午前11時40分(採取日時)
セシウム134:検出限界値未満【検出限界値:19 Bq/L(1.9×10-2[Bq/cm3])】
セシウム137:検出限界値未満【検出限界値:27 Bq/L(2.7×10-2[Bq/cm3])】
全ベータ:93 Bq/L(9.3×10-2[Bq/cm3])

今回の分析結果について、南放水口の側溝出口付近は、定例で測定している南側放水口付近海水の過去データの変動範囲内であり、また、コア倉庫前側溝水は、前日(8月19日)と同等の値であることを確認。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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