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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後4時現在】

平成25年8月22日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリングは継続実施中。

<拡散防止対策>
・地下貯水槽漏えい検知孔水(No.1北東側、No.2北東側、No.3南西側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.1~3にろ過水または淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を適宜実施。

<最新の希釈実績>
・地下貯水槽No.1(6月19日~):8月3日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.2(6月27日~):8月1日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.3(7月24日~):8月12日、約107m3の当該地下貯水槽ドレン孔水(北東側)を注水。
※8月5日に約60m3、8月11日に約51m3、8月12日に約107m3を希釈および地下貯水槽底面に作用する水圧(揚圧力)の低減を目的に注水

8月21日、地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を実施。

<サンプリング実績>
8月21日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22箇所)についてサンプリングを実施。分析結果については、前回(8月20日)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。8月14日に採取した地下貯水槽No. 1~4,6のドレン孔水および漏えい検知孔水についてトリチウムの分析を実施。分析結果については、前回(8月7日採取)の値と比較して大きな変動はない。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化中。

新たに設置が完了した地下水観測孔No.1-8(地下水観測孔No.1から東側へ約18m、地盤改良エリアから西側へ約2m、護岸から約7m)について、トリチウムの分析を実施(8月20日採取)。
<地下水観測孔No.1-8>
セシウム134 21 Bq/L(お知らせ済み)
セシウム137 45 Bq/L(お知らせ済み)
全ベータ 1,100 Bq/L(お知らせ済み)
トリチウム 950 Bq/L(新規)

ウェルポイントからの汲み上げ水について、水の分析のため、初めて採取を行いガンマ核種および全ベータとトリチウムの分析を実施(8月19日採取)。
<ウェルポイント汲み上げ水>(新規)
セシウム134 1.5 Bq/L
セシウム137 3.4 Bq/L
ルテニウム106 17 Bq/L
全ベータ 190,000 Bq/L
トリチウム 460,000 Bq/L

※8月19日午前9時50分頃、発電所構内H4エリアのタンク堰のドレン弁から水が出ていることを、パトロール中の当社社員が発見。その後、当該ドレン弁については、閉操作を実施。なお、モニタリングポスト指示値に有意な変動は確認されていない。現場状況を確認した結果、堰内には1~2cm程度の水溜まりがあり、堰のドレン弁の外側に約3m×約3m×約1cmと約0.5m×約6m×約1cmの水溜まりを確認。
なお、汚染した水の発生源は特定できていないものの、汚染水を貯留しているタンク周辺の堰内に溜まっていた水がドレン弁を通じて堰外へ漏えいしたこと、タンクに貯留した水がタンクから漏えいしたことが否定できないこと、および堰外に漏えいした水溜まりにおいて高いベータ線、ガンマ線が検出されたことから、同日午後2時28分、福島第一原子力発電所原子炉施設の保安および特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき。」に該当すると判断した。
その後、同日午後7時から堰内に溜まっている水の回収作業を開始。水の回収については、仮設ポンプにて仮設タンクに汲み上げるとともに、堰内に吸着材を設置。

同エリア内のNo.5(H4-Ⅰ-5)タンク近傍の底部で水の広がりがあることから、当該タンクの水位を確認した結果、タンク上部から3m40cm程度まで低下していることを確認。近接するタンクの水位は上部から50cm程度であることから、現時点で約3m水位が低下していることを確認。さらに、周辺タンクの水位について調査中。なお、約3mの水位低下分の水量は、約300m3。漏えいしたと思われる水については、堰内の水は一部回収を実施しているが、ドレン弁を通して堰外へ出ていると思われることから周辺の土壌の回収を行うとともに広がりの範囲について引き続き調査を実施。その後、H4エリアタンクの東側にある排水路の壁面において筋状の流れた痕跡が確認されたため、当該部の表面線量当量率を測定した結果、最大で6.0mSv/h(γ+β線(70μm線量当量率))であることを確認。このことから、汚染した土砂等が排水路に流れた可能性があるとし、今後、詳細な調査および評価を行う。なお、今回の漏水発見当時においては、当該排水路近傍の地表面で水が流れていないことを確認。

8月20日午後9時55分、No.5タンク内の水および仮設タンクに回収していた水(堰内に溜まっていた水)を同エリア内のNo.10タンクへ移送を開始。8月21日午後9時13分、No.5タンク内の水の移送を終了。8月22日午後3時、仮設タンクに回収していた水の移送を完了。

今回のタンクからの漏えいを踏まえ、以下の場所で水を採取し、核種分析を実施(8月21日採取)。分析結果は以下のとおり。

<福島第一南放水口付近海水(排水路出口付近)>
(採取日時:8月21日午後0時30分)
セシウム134:検出限界値未満【検出限界値:1.1 Bq/L(1.1×10-3[Bq/cm3])】
セシウム137:2.2 Bq/L(2.2×10-3[Bq/cm3])
全ベータ:検出限界値未満【検出限界値:17 Bq/L(1.7×10-2[Bq/cm3])】

<H4エリア付近B-C排水路合流地点(旧名称:コア倉庫前側溝水)>
(採取日時:8月21日午後0時50分)
セシウム134:検出限界値未満【検出限界値:18 Bq/L(1.8×10-2[Bq/cm3])】
セシウム137:検出限界値未満【検出限界値:25 Bq/L(2.5×10-2[Bq/cm3])】
全ベータ:140 Bq/L(1.4×10-1[Bq/cm3])

今回の分析結果について、前回(8月20日)の分析結果と比較して大きな変動はない。

8月22日午後2時55分、2号機タービン建屋東側に設置されている2号機分岐トレンチ(立坑Bおよび電源ケーブルトレンチ)の閉塞を行うため、当該トレンチ内に滞留している汚染水を2号機タービン建屋へ移送開始。

※7月25日、6号機の非常用ディーゼル発電機(D/G)Aのロジック確認試験(自動起動試験)として、6号機6.9kVメタクラ(電源盤)Cを停止したところ、午前10時16分頃に原子炉を冷却していた残留熱除去系B系が停止。状況については、以下のとおり。
・原子炉建屋空調が停止し、非常用ガス処理系が起動。(原子炉建屋の負圧は維持)
・使用済燃料プール冷却系は、運転継続中。
・午前10時43分現在の原子炉水温は27.1℃で、冷却停止時の炉水温度上昇率は1時間当たり約1℃と想定。
その後、午後0時6分に残留熱除去系B系を再起動し、原子炉の冷却を再開。再起動後の運転状態は異常なし。なお、午後0時現在の原子炉水温は27.6℃であり、運転上の制限値100℃に対して十分低い状況。その後、原子炉建屋空調を午後0時22分に起動したことから、非常用ガス処理系A系を午後0時32分に、非常用ガス処理系B系を午後0時34分に停止。なお、原子炉建屋空調については、再起動後の運転状態は異常なし。午後1時現在の原子炉水温は28.0℃であり、安定している。残留熱除去系B系停止の原因および再発防止対策は以下のとおり。
<原因>
当該ロジック確認試験では、6号機6.9kVメタクラ(電源盤)Cの不足電圧を検出する継電器が動作することとなっていたが、原子炉保護系M-GセットAへの当該継電器の動作信号入力を防止する処置(安全処置)を行っていなかったために、当該継電器の動作時に原子炉保護系M-GセットAが停止した。これにより、原子炉を冷却していた残留熱除去系B系が停止。
<再発防止対策>
(1)改造工事・試験に係わる作業を行う場合の安全処置の間違いを防止するため、作業許可証および手順書作成における安全処置の確認が適切に行われていることをチェック表で管理。
(2)6号機中央操作盤に、6号機6.9kVメタクラ(電源盤)の不足電圧を検出する継電器が動作した場合は、原子炉保護系M-Gセットが停止することを表示。また、操作手順にも同様な記載を反映。
(3)今回の事象について、関係グループへ周知。
なお、上記再発防止対策を実施後、5号機非常用ディーゼル発電機Aおよび6号機非常用ディーゼル発電機Bのロジック確認試験を実施する。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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