トップページ > リリース・お知らせ一覧 > プレスリリース > 福島第一原子力発電所の状況について(日報) > 2014年 >
福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後4時現在】

平成26年3月28日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項

3月28日、固体廃棄物貯蔵庫にある空コンテナ倉庫付近(免震重要棟北側)で、掘削作業中の作業員が土砂の下敷きになったとの情報が午後2時30分頃に福島第一原子力発電所緊急対策本部に入る。その後、土砂の下敷きになった作業員を救出し、入退域管理棟救急医療室に搬送。なお、本人については意識がなく、心静止の状態。同日午後3時26分、救急医療室を救急車により出発し、磐城共立病院に搬送。

※多核種除去設備(ALPS)では、汚染水処理設備にて処理した廃液を用いた試験(ホット試験)を行っており、A系については3月25日午後4時3分に運転を再開し、C系については同日午後4時5分に運転を再開したが、本日(3月27日)午前10時28分、A系のブースターポンプ*1の出口側で採取した水が白濁していることを確認。このため、A系について同日午前10時42分に処理運転から循環待機運転に切り替えを実施。
*ブースターポンプ:鉄共沈処理(有機物の除去、α核種の除去)や炭酸塩沈殿処理などをした水を吸着塔へ送るポンプ

系統水の分析結果については、以下の通り。
[3月27日採水]
A系の系統出口水:全ベータ 5.0×102 Bq/L
C系の系統出口水:全ベータ 2.7×102 Bq/L
A系の系統出口水の全ベータの値は、3月26日の分析結果(2.0×102 Bq/L)と比較しても、通常の変動の範囲内であり、現場を調査したところ、A系の一部のクロスフローフィルタ出口水において、白濁が確認されており、クロスフローフィルタから炭酸塩スラリーが透過している可能性があることから、引き続き原因調査を行う。なお、現在処理運転中のC系の系統水については、白濁は確認されていない。

※3月26日午前9時30分頃、4号機使用済燃料プールからの構内用輸送容器の取り出し準備作業を行っていたところ、原子炉建屋天井クレーンにて故障ランプが点灯し、走行不能となった。なお、故障発生時は、原子炉建屋天井クレーンによる構内用輸送容器の吊り上げは行っていない。プラントパラメータ等については、異常は確認されていない。
<参考>
・使用済燃料プール水位:有意な変化なし
・使用済燃料プール代替冷却系運転状態:異常なし
・使用済燃料プール水温度:18.6℃(午前11時現在)
・エリアモニタ:有意な変化なし
・モニタリングポスト:有意な変化なし

その後の調査結果は以下のとおり。クレーン走行時において、通常に比べ進み方が異なることから数m走行後に停止し確認したところ、サイドブレーキが掛かった状態であることが確認された。このことから、作業前点検において走行不能となった原因は、その影響により、走行モータが過負荷となり過電流が流れたため、保護リレーが動作したものと推定。なお、クレーンは走行レバーを停止位置にすることで電磁ブレーキが働くこと、また、クレーンのサイドブレーキの有無はメーカーにより異なることから、本作業において、サイドブレーキを掛けないことが慣例となっていた。本作業前に他作業においてクレーンを使用しており、サイドブレーキを掛けて作業を終了したことから本不具合が発生。
このため、再発防止対策として以下を行い徹底する。
操作卓に「走行前にサイドブレーキ解除」を掲示する。
クレーン操作員に教育を実施する。
日常点検表項目の見直しを行う。

《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
 
《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月27日午前9時49分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年3月12日午後3時48分~)

《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
3月27日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(トレンドによる監視または警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

今回新たに設置した3号機原子炉建屋(山側)のサブドレン(N9)のガンマ核種、全ベータ、トリチウム(3月26日採取)の分析を実施。セシウム134が4.0Bq/L。セシウム137が11Bq/L。全ベータが23Bq/L。トリチウムが1,100Bq/L。

《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Reader(無料)が必要です。Adobe Readerのダウンロード新しいウィンドウで開く


ページの先頭へ戻ります

公式アカウント:
  • 東京電力 公式Xアカウントのご案内ページへリンクします
  • facebook公式アカウントサイトへリンクします
  • Instagram公式アカウントサイトへリンクします
  • youtube公式アカウントサイトへリンクします
  • 東京電力 公式LINEアカウントのご案内ページへリンクします