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福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後3時現在】

平成26年4月23日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項

※ 多核種除去設備(ALPS)では、汚染水処理設備にて処理した廃液を用いた試験(ホット試験)を行っており、A系については3月25日午後4時3分に運転を再開し、C系については同日午後4時5分に運転を再開したが、本日(3月27日)午前10時28分、A系のブースターポンプ*11の出口側で採取した水が白濁していることを確認。このため、A系について同日午前10時42分に処理運転から循環待機運転に切り替えを実施。その後確認できた状況等はクロスフローフィルタ(CFF)7Aの分解調査を実施したところ、Vシール(テフロン製)に微小な傷を確認するとともに、脆化傾向があることを確認したことから、炭酸塩スラリー*2が下流側に流出したものと考える。CFF-7A、8Aについては、新規品との交換を実施。なお、スラリー流出による影響は、吸着塔4A入口まで確認されていることから、炭酸塩スラリーが流出しているA系のクロスフローフィルタの出口から、スラリー流出による影響があった吸着塔4Aの入口までの系統内洗浄を実施。
4月22日午後4時15分、本作業が終了したことから、A系の処理運転を再開したが、その後の現場確認にて、ブースターポンプ1出口側より水を採取したところ、若干の白濁があること、カルシウム濃度が高いことを確認したため、午後6時6分に処理運転を停止。原因については、今後調査を実施。
*1ブースターポンプ:鉄共沈処理(有機物の除去、α核種の除去)や炭酸塩沈殿処理などをした水を吸着塔へ送るポンプ
*2炭酸塩スラリー:金属系の性質を含んだスラッジ(汚泥のようなもの)

※ 共用プール建屋に設置してあるエリアモニタ*(3台)について、4月22日午後1時45分頃、欠測していることを確認。当該エリアモニタについては、4月19日から4月21日の3日間、1日に1回の線量当量率の測定が出来ていなかった。なお、4月22日、手サーベイによる当該エリア周辺の測定を行い、欠測前の値と比較し、有意な変化がないことを確認している。
・共用プール建屋3階オペレーティングフロア
 4月18日:1.9μSv/h
 4月22日:1.8μSv/h
・共用プール建屋1階監視操作室
 4月18日:11.0μSv/h
 4月22日:7.0μSv/h
・共用プール建屋1階キャスク保管エリア
 4月18日:16.0μSv/h
 4月22日:20.0μSv/h
その後の調査の結果、4月18日午前9時30分頃、制御盤改造工事のために当該エリアモニタの2重化された電源(A・B系)のうち、A系の電源を停止した際、B系の電源も一緒に停止していたことが判明。また、当該エリアモニタには記録紙(チャート)が付いており、記録紙を一週間に1回確認することで、線量当量率が毎日1回測定されていることを確認しているが、4月22日、現場にて記録紙の確認を行った際、当該エリアモニタの電源が停止し、欠測していることを確認。当該エリアモニタについては、4月23日以降に復旧する予定であり、その間は毎日1回、手サーベイによる当該エリア周辺の線量当量率を測定し、有意な変化がないことを確認する。なお、共用プール建屋3階オペレーティングフロア(オペフロ)については、燃料取扱い作業のために可搬型のエリアモニタを設置し、当該エリア周辺の線量当量率を測定しており、当該エリアモニタが欠測している期間(4月19日~4月21日)において、警報等の異常が発生していないことを確認。B系の電源が停止した原因については、引き続き調査を実施。
*エリアモニタ:当該エリアの雰囲気線量を測定する装置

4月22日午後7時37分頃 、福島第一原子力発電所構内の入退域管理棟付近を走行中のトラックより、油が漏れていることを協力企業作業員が発見。同日午後7時57分双葉消防本部へ連絡。現場状況を確認した結果、漏えいした油はエンジンオイルであることが判明。当該トラックについては、発電所海側での作業を終えた後、発電所構内にある給油所を経由して、入退域管理棟西側にある駐車場まで移動しており、給油所から駐車場までのルートに油が滴下していること、駐車場に約50cm×約50cmの油溜まりがあることを確認。また、トラックに乗車していた作業員に確認したところ、給油所に立ち寄った際にトラック下部が何らかの物体に接触したとの証言を得ている。漏えいした油については、吸着マットによる回収に加え、中和剤による処理を実施。4月23日午前9時38分、双葉消防本部より「油漏れ事象」であり「事故事象」ではないと判断された。

《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→3号機タービン建屋地下へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月18日午後4時39分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年4月21日午前9時34分~)

4月23日午前7時5分、使用済燃料プール代替冷却系について、使用済燃料プール内の燃料交換機本体撤去作業に伴い、当該機器に残存している油が万が一、当該代替冷却系に混入することを防止するため停止。以降、4月23日~6月上旬の間、原則毎週月曜日午前7時~土曜日午後4時の間停止を予定し、停止時間は最長で129時間(毎週土曜日午後4時~月曜日午前7時の間は運転)。なお、冷却停止時の使用済燃料プール水温度は15.4℃で、冷却停止時のプール水温度上昇率評価値は0.119℃/hで、停止中のプール水温上昇は約15℃と評価されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温度の管理上問題ない。また、作業にあたっては運転上の制限値65℃に十分な余裕を持った水温として、45℃を超えることがないよう、使用済燃料プール代替冷却系停止前のプール水温度を29℃以下として管理する。

《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置は水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
4月23日午前9時49分、集中廃棄物処理施設において、サイトバンカ建屋からプロセス主建屋への溜まり水の移送を開始。

《焼却工作建屋の水位、焼却工作建屋西側サブドレン水の分析結果》
※4月13日、集中廃棄物処理施設4カ所(プロセス主建屋、高温焼却炉建屋、サイトバンカ建屋、焼却工作建屋)のうち、3カ所間において、通常使用していない滞留水移送ラインに設置してある仮設ポンプ(4台)が運転中であり、焼却工作建屋地下1階の全域に滞留水が広がっていることが確認されたことから、常設水位計による常時監視ならびに、焼却工作建屋西側のサブドレン水の分析を強化中。
<最新の集中廃棄物処理施設各建屋水位>
各建屋内の滞留水の深さについては、常設水位計による監視において、プロセス主建屋への移送後の水位と比較し、焼却建屋では0.4cmの上昇。工作建屋では水位に変化はなかった。引き続き監視を継続。
4月23日午前6時現在の各建屋深さ
・焼却建屋:深さ18.0cm(4月14日移送停止後と比較し、0.4cm増)
・工作建屋:深さ5.0cm(4月14日移送停止後と比較し、変化なし)

<最新のサブドレン水サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
4月22日のパトロールにおいて新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない(一部実施できない場所を除く)。また、堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による水位監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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