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福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後3時現在】

平成26年11月8日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項

※11月7日午前11時23分頃、発電所構内J2タンクエリアにおいて、タンク建設工事中に鋼材が落下し、作業員3名が負傷し、そのうち作業員1名に意識がないとの連絡が緊急時対策本部に入った。これを受けて、11時35分に救急車を要請。負傷者3名のうち重傷者を除く2名については、午後0時33分に福島第一原子力発電所を出発し、その後楢葉町にて消防防災ヘリに乗り換え、いわき市立総合磐城共立病院へ向かった。負傷者1名については、福島第一原子力発電所入退域管理棟救急医療室にてドクターヘリの医師による処置を行った後、午後0時51分に救急医療室を退室し、ドクターヘリにて福島県立医科大学へ搬送。なお、当該作業員3名に身体汚染はない。
ドクターヘリにて福島県立医科大学に搬送した重傷者については、救急医療室の医師により頸椎損傷の疑いありと診察を受けており、現在も福島県立医科大学において医師の診察、治療を継続。
消防防災ヘリにていわき市立総合磐城共立病院に向かった負傷者2名については、1名が救急医療室の医師により右足骨折の疑いありとの診察を受けており、現在もいわき市立総合磐城共立病院にて医師の診察、治療を継続。
また、もう1名の負傷者については、救急医療室の医師により両足下腿部擦過傷および両足打撲との診察を受けており、いわき市立総合磐城共立病院の医師による診察も終えて帰宅。
なお、鋼鉄製のガイドレールが落下した現場周辺を確認した結果、汚染水タンク、配管、堰等の設備に影響を与えるような異常はなかった。

11月7日午後10時59分頃、4号機の廃棄物処理建屋において漏えい検知器が動作し、使用済燃料プール代替冷却系の1次系ポンプが自動停止。4号機については、11月5日に全ての使用済燃料の移動作業が終了しており、現在は新燃料180体のみが保管されていることから、プール水温の上昇はない。
(停止時の4号機使用済燃料プール水温度は約16℃)
その他のプラントパラメーターの異常、モニタリングポスト指示値の有意な変動は確認されなかった。
現場を確認したところ、当該漏えい検知器周辺に約1m×約2m×深さ約1cmの水たまりがあり、検知器近傍に敷設されていた仮設ホースから水が流れていることを確認。
周囲を調査したところ、屋外に設置されていた工事用水(淡水)を溜める仮設プラスチックタンク内の停止中の水中ポンプから、サイフォン効果により仮設ホースを通じて水が流れ込んでおり、当該ポンプを取り外したことにより水の流入は停止。
漏えいした水については、堰内に留まっており建屋外への流出はない。
使用済燃料プール代替冷却系の配管に漏えいは確認されなかった。
漏えいした水の表面線量は、1cm線量当量率(γ線)0.07mSv/h、70μm線量当量率(β線)0.02mSv/hであり、高線量のβ線は確認されず、バックグラウンドと同程度であり、漏えいした水の分析結果は、セシウム134:1,800Bq/L、セシウム137:5,600Bq/L、コバルト60 :41Bq/L。
分析結果から、工事用水(淡水)がフォールアウトによる床面汚染を取り込んだものと判断した。
当該漏えい検知器周辺の床面の拭き取りが完了し、11月8日午前2時45分に当該警報が解除された。
使用済燃料プール代替冷却系の一次系ポンプについては、午前6時に起動し、運転状態に異常はなく、午前6時25分現在の使用済燃料プール水温は15.9℃であり、自動停止時の16℃と比べ、変化はない。

《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機タービン建屋地下→1号機廃棄物処理建屋へ高濃度滞留水の移送を実施(平成26年11月6日午前9時50分~午後4時8分)

《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年10月27日午前10時43分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年11月5日午後4時14分~)
11月8日午前11時29分、原子炉への注水量の変動が確認されたため、給水系からの注水量を約2.2m3/hから約2.5m3/hに調整(炉心スプレイ系からの注水量は約1.9m3/hで継続中)。

《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中

《地下水バイパスの状況》
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ3の当社および第三者機関による分析結果[採取日10月29日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。11月7日午前10時3分、海洋への排水を開始。同日午前10時8分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、16時13分に排水を停止。排水停止状態において異常のないことを確認。排水量は1,549m3

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
11月7日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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