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原子力事業者防災業務計画

■ 原子力事業者防災業務計画

 原子力事業者は原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力事業者防災業務計画を原子力事業所毎に作成することが義務づけられています。原子力事業者防災業務計画は原子力災害予防対策、緊急事態応急対策、原子力災害事後対策、その他の原子力災害の発生及び拡大を防止し、復旧を図るために必要な業務が定められており、原子力災害対策活動の円滑かつ適切な遂行に資することを目的としています。
 また、原子力事業者は、原子力事業者防災業務計画を作成又は修正しようとする際には、作成又は修正の60日前までに地元自治体にその案を提出し、協議をしなければならないこととなっています。
 2000年6月に作成(2005年8月、2006年8月、2007年8月、2008年8月、2009年8月、2010年8月一部修正)した当社の原子力事業者防災業務計画の概要は次のとおりです。なお、原子力事業者防災業務計画については、修正を行うごとにその要旨を公表しています。

1. 原子力災害予防対策の実施

 (1)緊急時態勢の区分

 原子力災害が発生するおそれがある場合又は発生した場合に、事故原因の除去、原子力災害の拡大の防止その他必要な活動を迅速かつ円滑に行うため、原子力災害の情勢に応じて次に掲げるとおり緊急時態勢を区分する。

第1次緊急時態勢: 原子力災害対策特別措置法第10条の特定事象発生の通報を行った場合
第2次緊急時態勢: 原子力災害対策特別措置法第15条に基づく原子力緊急事態宣言が発出される事態(原子力緊急事態)に至った場合

 (2)原子力防災組織

 発電所及び本店に原子力災害の発生または拡大を防止するために必要な活動を行う原子力防災組織を設置する。

 (3)原子力防災管理者・副原子力防災管理者の職務

 原子力防災管理者は、発電所長があたり、原子力防災組織を統括管理する。
 また、副原子力防災管理者は、原子力防災管理者を補佐し、原子力防災管理者が不在の場合にはその職務を代行する。

 (4)通報連絡体制及び情報連絡体制

 原子力防災管理者は、特定事象の発生について通報を受けたとき、又は自ら発見したときに際し、通報連絡体制を整備する。
 また、通報を行った後の社外関係機関及び社内への報告及び連絡について連絡体制を整備する。

 (5)放射線測定設備及び原子力防災資機材等の整備

 原子力防災管理者は、放射線測定設備(モニタリングポスト)を整備、維持するとともに、原子力防災資機材及び資料等を整備する。

 (6)原子力災害対策活動で使用する施設及び設備の整備・点検

 原子力防災管理者は、緊急時対策室、気象観測設備及び緊急時対応情報表示システム等を整備・点検する。

 (7)防災教育及び防災訓練の実施

 原子力防災管理者は、原子力防災組織及び活動に関する知識並びに放射線防護に関する知識等について防災教育を実施するとともに、緊急時演習(総合訓練)及び通報訓練等を実施する。
 また、国又は地方公共団体が主催する原子力防災訓練に参加する。

 (8)発電所周辺の方々を対象とした平常時の広報活動

 原子力防災管理者は、平常時より、発電所周辺の方々に対し、国、地方公共団体と協調して放射性物質及び放射線の特性等についての理解活動に努める。

2. 緊急事態応急対策等の実施

 (1)通報の実施

 原子力防災管理者は、特定事象の発生について通報を受け、又は自ら発見したときは、15分以内を目途として、関係機関にファクシミリ装置を用いて一斉に送信する。
 また、この通報を行ったときは、その旨を報道機関へ発表する。

 (2)緊急時態勢発令時の対応

 原子力防災管理者は、特定事象の通報を行ったときは、緊急時態勢を発令し、緊急時対策本部を設置する。

 (3)情報の収集と提供

 発電所対策本部の各班長は、事故及び被害状況等を迅速かつ的確に収集し、発電所対策本部長に報告する。
 また、その情報を定期的に収集し、社外関係機関に連絡する。

 (4)応急措置の実施

 発電所対策本部の各班長は次の応急措置を実施する。

(a) 発電所敷地内の原子力災害対策活動に従事しない者及び来訪者等に対する避難の周知
(b) 発電所内及び発電所敷地周辺の放射線並びに放射能の測定等による放射能影響範囲の推定
(c) 負傷者及び放射線障害を受けた者又は受けたおそれのある者の救出及び医療活動、緊急時対策要員に対する健康管理等
(d) 火災状況の把握と迅速な消火活動
(e) 不必要な被ばくを防止するための、立入り禁止措置の実施並びに放射性物質による予期しない汚染が確認された場合の拡大防止と除去
(f) 避難者及び原子力災害対策活動に従事している要員の線量評価並びに放射性物質による汚染が確認された場合の拡大防止と除去
(g) 緊急時態勢が発令された場合の事業者プレスセンターの開設及びオフサイトセンターでの広報活動
(h) 中央制御室の監視及び巡視点検の実施によるプラント状況把握及び応急復旧計画に基づく復旧対策の実施
(i) 事故状況の把握、事故の拡大防止及び被害の拡大に関する推定による必要な措置の検討・実施
(j) 原子力防災資機材及びその他原子力災害対策活動に必要な資機材の調達・輸送
(k) 事業所外運搬に係る事象が発生した場合の要員派遣並びに運搬を委託された者等との協力による原子力災害発生防止の措置を実施
(l) オフサイトセンターの運営の準備に入る体制を取る旨の連絡を受けた場合の原子力防災要員の派遣及び原子力防災資機材の貸与等の実施

 (5)緊急事態応急対策

(a) 第2次緊急時態勢の発令
 発電所対策本部長は、原子力緊急事態の発生に至った場合、社外関係機関にその旨を報告し、第2次緊急時態勢を発令する。
(b) 原子力災害合同対策協議会等との連絡報告
 発電所対策本部長は、オフサイトセンターに派遣されている原子力防災要員と連絡を密に取り、原子力災害合同対策協議会から発電所に対して要請された事項に対応するとともに、原子力災害合同対策協議会に対して必要な意見を進言する。
(c) 事業所外運搬事故における対策
 発電所対策本部長及び本店対策本部長は、運搬を委託された者と協力し、原子力施設における原子力災害に準じた緊急事態応急対策を主体的に講じる。

 3. 原子力災害事後対策

 原子力防災管理者は、原子力緊急事態解除宣言があった時以降において、原子力災害の拡大の防止又は原子力災害の復旧を図るため、原子力災害事後対策を実施する。

 (1)復旧対策

 発電所対策本部長は、原子炉施設の損傷状況及び汚染状況の把握等について復旧計画を策定、実施する。

 (2)広報活動

 発電所対策本部長及び本店対策本部長は、被災者への相談窓口の設置及び報道機関への情報提供等の広報活動を実施する。

 (3)環境放射線モニタリング、汚染検査及び汚染除去

 原子力防災管理者は、社外関係機関に原子力防災要員の派遣及び原子力防災資機材の貸与を行い、環境放射線モニタリング、汚染検査及び汚染除去等の必要な措置を講じる。

4. 他の原子力事業者への協力

 他の原子力事業者の原子力事業所で原子力災害が発生した場合、原子力防災管理者は、発災事業者からの要請に応じ、緊急事態応急対策及び原子力災害事後対策が的確かつ円滑に行われるようにするため、環境放射線モニタリング、周辺区域の汚染検査及び汚染除去、原子力防災要員の派遣、原子力防災資機材の貸与その他必要な協力を行う。


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