2018年6月7日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー

福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項)

【主な作業実績と至近の作業予定等】
・5月31日午後5時50分頃、物揚場西側擁壁において水が湧出していることを当社社員が発見。現場確認の結果、湧出した水は、擁壁に沿って地表面を伝わって北側に向かって流れており、海への流れ込みは確認されていない。その後、湧出源となりうる周辺設備としては、サブドレンの中継タンクから集水タンクへの移送配管が敷設されており、中継タンクからの送出量と集水タンクの受入量に有意な差がないことから、当該配管からの漏えいはないと判断。以上のことから、雨水がフォールアウト由来のセシウムを含んで湧出したものと推定。水の湧出は、継続しているものの弱まってきており、念のため、海への流出防止として土のう約60袋を設置済み。
湧出した水の分析結果は、以下のとおり。
 ・セシウム134:1.7×101Bq/L
 ・セシウム137:1.7×102Bq/L
 ・全ベータ  :2.1×102Bq/L
調査の結果、5月30日から5月31日の降雨後に湧出があったものの6月1日からは湧出が止まり、継続して湧出していないことから、降雨による雨水が、フォールアウト由来のセシウムを含んで湧出したものと判断。

【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2017年1月17日、3号機の燃料取り出し用カバー等の設置作業を開始し、8組からなるドーム屋根の吊り上げ作業を7月31日~2018年2月21日にかけて実施。
・2018年4月16日、2号機の燃料取り出しに向けて、オペフロ内の線量・ダスト濃度測定等の調査のため、オペフロ内へアクセスする開口の設置作業を前室内で開始。
<処理水貯留タンク>
・2015年5月27日、フランジボルト締めタイプの貯留タンクの解体開始。

【サブドレン他水処理施設の状況】
サブドレン他水処理施設の状況

【地下水バイパスの状況】
地下水バイパスの状況

【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。

※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/monitoring/index-j.html
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommision/planaction/monitoring2/index-j.html

【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・3号機原子炉注水設備の給水系配管については、原子炉注水設備の信頼性向上対策として、給水系ラインの改造工事を行う。
このため、5月10日午前10時40分から6月6日午後3時45分まで、原子炉注水を炉心スプレイ系(以下、「CS系」という)による単独注水に変更していたが、改造工事の終了に伴い、給水系およびCS系による注水に変更(戻し)。
  給水系原子炉注水量:  0m3/h→1.5m3/h
  CS系原子炉注水量  :3.0m3/h→1.5m3/h
なお、CS系による単独注水期間中、原子炉の冷却状態に異常はなし。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
5号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)については、使用済燃料プール冷却浄化系(以下、「FPC系」という。)にて冷却しているが、FPC系を冷却している補助海水系の機器点検を行うため、SFP冷却をFPC系から残留熱除去系(以下「RHR系」という。)による冷却へ切り替えを行い、補助海水系の機器点検後は、SFP冷却をRHR系よりFPC系による冷却に戻す。
 スケジュールは以下の通り。
  6月8日午前9時から午後4時まで(約7時間停止)
  ・FPC系からRHR系非常時熱負荷モードに切り替え
  ・冷却停止中のSFP水温度上昇は約1.4℃と評価(温度上昇率:約0.197℃/h)
  6月22日午前9時から午後4時まで(約7時間停止)
  ・RHR系非常時熱負荷モードからFPC系に切り替え
  ・冷却停止中のSFP水温度上昇は約1.4℃と評価(温度上昇率:約0.196℃/h)
  6月7日午前10時現在のSFP水温度は、22.6℃。

【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/pla/index-j.html

 6月6日午前中に発電所構内で作業していた協力企業の作業員の方が、作業終了後に大熊町内の事務所へ戻り、その後午後1時45分頃、同事務所内で倒れ意識不明の状態となりました。ただちに緊急搬送したものの、同日午後4時2分、お亡くなりになられました。ご冥福をお祈り申し上げるとともに、亡くなられた方のご家族へ、お悔やみ申し上げます。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。