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プレスリリース 2008年

定期検査中の福島第二原子力発電所3号機における制御棒過挿入の原因と対策について

                            平成20年12月1日
                            東京電力株式会社

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<概要>
(事象の発生状況)
 ・平成20年11月7日、定期検査で停止中の福島第二原子力発電所3号機におい
  て、制御棒の動作試験を行っていたところ、午後10時56分頃、操作していた
  制御棒とは別の制御棒が規定の全挿入位置を越えて挿入(過挿入)されたこ
  とがわかりました。(平成20年11月8日お知らせ済み)
(調査結果)
  その後、原因調査のために制御棒全数を対象に詳細な動作確認を実施した結
 果、11月16日に、同月7日に過挿入となったものとは異なる制御棒1本で、同
 様の事象が発生いたしました。
  調査の結果、以下のことがわかりました。
 ・過挿入された制御棒と操作していた制御棒を動かす装置内にある弁が、それ
  ぞれ完全に閉まらなかったこと。
 ・完全に閉まらなかった弁とその前後に設置されている不純物を取り除くため
  のフィルタを点検したところ、異物が確認されたこと。
 ・確認された異物は、床に落ちていた塗膜片や床面の塗装材、樹脂と同じであ
  ったこと。
 ・今回の定期検査では、フィルタ点検の実施場所周辺においてフェンス設置工
  事を行っており、床面の打設作業やフェンスの塗装作業を行っていたこと。
 ・今回の定期検査において、これまでの点検方法とは異なり、床面に敷いたシ
  ートの上で当該フィルタの点検を実施していたこと。
(推定原因)
  調査の結果から、以下の原因を推定いたしました。
 ・フィルタを点検する際に床面にあった異物が、過挿入した制御棒と操作して
  いた制御棒を動かす装置内にある弁に混入し、かみ込んだため、それぞれの
  弁が完全には閉じなくなったこと。
 ・閉じなくなった弁から駆動水が流れ、制御棒を動かすピストンの上部(引き
  抜き側)の圧力が下がり、相対的に下部(挿入側)の圧力との差が生じたこ
  とから、制御棒が規定の位置を越えて押し上げられたこと。
(対策)
 ・異物の混入防止について作業要領書に今後の改善策を記載いたしました。
 ・異物が確認された弁を交換いたしました。
 ・制御棒を動かす装置において、全ての駆動水の流れを制御するための弁の洗
  浄と全てのフィルタの清掃を実施いたしました。
詳細は以下のとおりです。
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1.事象の発生状況
  定期検査で停止中の福島第二原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力110
 万キロワット)において、制御棒の動作試験を行っていたところ、平成20年
 11月7日午後6時7分頃、動作試験を行っていた制御棒(50−19)とは別の制
 御棒(34−03)の動作警報が発生いたしました。その後、調査した結果、午後
 10時56分頃、制御棒(34−03)が規定の全挿入位置からさらに挿入側に動作(
 過挿入)したことを確認いたしました。
                     (平成20年11月8日お知らせ済み)

2.調査結果
  その後、原因調査の一環として、制御棒全数を対象に詳細な動作確認を実施
 した結果、11月16日、制御棒(34-59)の動作確認時に別の制御棒(42-23)が
 規定の全挿入位置からさらに挿入側に動作(過挿入)する同様の事象が発生い
 たしました。
  調査の結果、以下のことがわかりました。
 ・過挿入された制御棒2本(34-03)(42-23)と動作試験を行っていた制御棒
  2本(50-19)(34-59)における駆動装置等を調査したところ、駆動水の流
  れを制御するためにそれぞれ4つ設置されている方向制御弁(120・121・
  122・123弁)のうちの1つ(121弁、以下当該弁)が、本来は完全に閉まる
  べきところ、閉まっていなかったこと。
 ・これら4本の制御棒の当該弁と、不純物を取り除くために当該弁の前後に設
  置されているフィルタ(P2・P4)を点検したところ、異物(塗膜片、床面の
  塗料材、粘着テープに含まれる樹脂)が確認されたこと。
 ・フィルタは定期検査毎に点検を実施しており、今回の定期検査では、これま
  での点検方法と異なり、床面に敷いたシートの上にフィルタを並べて点検し
  ていたこと。
 ・フィルタ点検の実施場所周辺の床面を調査したところ、確認された異物と同
  じ成分の塗膜片や塗料材、樹脂が確認されたこと。
 ・今回の定期検査で、フィルタ点検の実施場所周辺においてフェンス設置工事
  を行っており、床面の打設作業およびフェンスの塗装作業を行っていたこと。

3.推定原因
  調査の結果から、以下の原因を推定いたしました。
 ・これまでのフィルタ点検とは異なり、床面に敷いたシートの上にフィルタを
  並べて点検を実施しており、異物混入防止に対する配慮が不足していた。
 ・異物が付着したシート上でフィルタを点検したことで、フィルタに異物が付
  着し、そのまま当該装置にフィルタを組み込んだ。その結果、異物が装置内
  に混入し、今回過挿入された制御棒2本の当該弁に異物がかみ込み、弁内部
  に隙間ができたため排水配管へ微量の駆動水が流れた。
 ・一方、動作試験を行っていた制御棒2本では、動作試験の際、当該弁に異物
  がかみ込んだことで開き、排水配管側からスクラム排出容器側へ駆動水が流
  れた。
 ・これにより、過挿入された制御棒側の排水配管から動作試験を行っていた制
  御棒側の排水配管を通じて駆動水がスクラム排出容器に流れた。
 ・このため、過挿入された制御棒2本は、それぞれの制御棒を動かすピストン
  の上部(引き抜き側)圧力が下がり、相対的に下部(挿入側)圧力との差が
  生じたことから、制御棒が押し上げられて過挿入に至った。

4.対策 
(1)制御棒駆動装置点検の作業要領書に以下の内容を反映し、異物混入防止に
   努めることといたします。
  ・床にシートを敷いて行うのではなく、専用机の上にコンテナを用意して点
   検する。
  ・フィルタ検査を行う場所は、ごみ等の異物が混入しやすい場所をさける。
(2)従来より実施してきた異物混入防止対策を徹底するとともに、今回の事象
   を踏まえ、異物混入に係わる作業方法を従来のやり方から変更する場合は、
   小さな異物が機器に与える影響を十分に考慮し、以下の事項を工事共通仕
   様書に反映することといたします。
  ・適切な時期での清掃の実施
  ・適切な養生方法の実施
  ・持ち込み物品の適切な管理
(3)異物混入防止の観点で同一エリアでの作業が輻輳する際は、的確な工程調
   整を行うとともに、作業開始前の事前検討会等で異物混入防止対策および
   工程の適切性について検討し、その対策を作業要領書に記載するよう工事
   共通仕様書に反映することといたします。
(4)異物が確認された制御棒4本の駆動装置の当該弁を新品に交換いたしまし
   た。
(5)制御棒駆動装置(全185体)の全ての方向制御弁の洗浄と全てのフィルタ
   の清掃を実施いたしました。

                                 以 上

* 制御棒の動作試験
   定期検査の最終工程に実施する試験で、他の制御棒は全挿入状態で、1本
  の制御棒のみを全引き抜きから全挿入させて、緊急挿入時間を測定する試験。
  なお、本試験の制御棒の動作は、通常の制御棒駆動水ポンプを使わず、スク
  ラム用の装置(アキュムレータ)を用いて行う。

添付資料
・系統図・動作試験前後説明図(PDF 75.6KB)福島第二原子力発電所3号機原子炉建屋(3階)フィルタ点検作業場所イメージ 
                              (PDF 17.3KB) 
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