A1資源の乏しい我が国において、安くてCOの少ない電気を安定してお届けするためには、様々な発電方法を組み合わせて、 「安定供給」 「経済性」「環境保全」のバランスを取ることが大切です。「安全の確保」を大前提に原子力も活用していくことが必要です。

日本はエネルギー資源の約90%以上を輸入に頼っています。

主要国のエネルギー輸入依存度

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A2太陽光発電は時間と天気により、また風力発電は風の強さにより発電電力量が変動するため、安定供給のためには火力発電などの出力調整が可能な電源をバックアップとして準備する必要があります。

各種電源の特徴を活かしながらバランスよく運用することが重要です。

需要の変化に対応した電源の組み合わせ(例)

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A3原子力の発電コストは、1キロワット時あたり10.1円以上と試算されています(2015年試算)。これは、石炭火力の12.3円、LNG火力の13.7円など、ほかの電源と比べても遜色のない水準です。

石炭火力やLNG火力のコストは、CO2対策費用や燃料費上昇を加味するとコスト高になります。また、風力、太陽光は、系統安定化などの課題がありコスト高です。 原子力発電の発電コストは、燃料費の割合が小さいため、燃料価格に左右されにくい特徴がありますが、事故のリスクを踏まえると社会的な費用の発生が存在します。

1kmhあたりの発電コスト

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A42017年12月27日、当社は、原子力規制委員会より柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の原子炉設置変更許可をいただきました。今後、工事計画認可申請および保安規定変更認可申請の審査に対応していくとともに、新潟県の掲げる3つの検証に、当社としても全力で対応してまいります。

新規制基準に関わる許認可のながれ

A5柏崎刈羽原子力発電所では、福島第一原子力発電所の事故の反省を踏まえて、設備面における対策を講じるとともにさまざまな事故や災害を想定した訓練を繰り返し行い、発電所全体の安全性の向上に取り組んでいます。

柏崎刈羽原子力発電所の安全性を高める取り組み

柏崎刈羽原子力発電所の安全性を高める取り組み

A6福島第一原子力発電所では、想定を大きく上回る津波に対する備えが不足していたことが重大な事故のきっかけになりました。その反省から、柏崎刈羽原子力発電所では、津波からの被害を防ぐ防潮堤、さらに、何らかの理由で敷地が浸水してしまった場合にも、建屋内への浸水を防ぐため防潮壁・防潮板、水密扉などの対策を行っています。

津波による浸水防止

A7福島第一原子力発電所では、津波ですべての非常用発電機やバッテリーが使えなくなり、電源を喪失したことが過酷な事故の引き金になりました。その反省から、柏崎刈羽原子力発電所では、非常用の発電機や電源車、バッテリーなどを高台に分散配備していますす。

電源と冷やす機能の確保

空冷式ガスタービン発電機車 (GTG)
高台で、軽油の燃焼ガスでタービン(羽根車) を回して電気を作ります。 制御車と発電機車で1セットです。

電源車
高台から各号機へ電源供給できます。機動的に各号機に出動して電源供給も可能です。

A8原子力発電は、例え運転を停止しても原子炉内の燃料を水などで冷やし続けなければなりません。しかし、福島第一原子力発電所では、すべての電源を失ったことで、原子炉を冷やすことができなくなり、過酷な事故に至りました。その反省から、柏崎刈羽原子力発電所では、水源を確保し原子炉に直接注水するためのポンプや代替熱交換器車を追加配備しました。

注水・冷却手段の多様化

  • 消防車
    可搬型の注水設備として、消防車を配備しました。電源がない場合でも原子炉等へ注水することができます。

  • 代替海水熱交換器車
    原子炉等の冷却水を海水で冷やす設備が津波等で使えなくなってしまった場合に、代わりに冷却水を作ることができます。

  • 貯水池
    原子炉等を冷やす機能の更なる強化として、大量の水を確保するため海抜約45mの高台に淡水貯水池を設置しました。貯水容量は約2万トンです。緊急時には、消防ホースと消防車を接続してプラント近傍まで水を送ります。

A9中越沖地震を受け、福島第一原子力発電所事故以前から、地震から発電所を守る 原子炉建屋内などの耐震性の強化をはかっています。現在は、設備の基盤となる液状化対策にも取り組んでいます。

地震対策

液状化対策の一例(取水路の断面)

A10柏崎刈羽原子力発電所では、炉心損傷に至るような重大事故に進展することがないように、幾重にもわたる対策を実施していますが、炉心の著しい損傷が発生した場合においても、原子炉格納容器の破損を防ぐための対策に取り組んでいます。

事故の拡大防止

A11福島第一原子力発電所では、事故発生当初、緊急車両や重機を扱える人員の確保ができなかったことが、事故の初期対応を遅らせる原因となりました。その反省から、柏崎刈羽原子力発電所では、所員自らが重機などの特殊車両や機器の操作に対応できるよう、必要な資格の取得や技能講習の受講を積極的に進めています。
また、そうした資格や技能をいつでもいかせるよう電源車の操作、消防車の注水、特殊車両の運転などの訓練を頻繁に行っています。

緊急時対応訓練

  • 総合訓練

  • シミュレータ訓練

  • がれき除去車を先頭に緊急車両配備訓練

  • 電源車接続訓練

  • 空冷式ガスタービン発電機車起動訓練訓練

  • 注水接続訓練

A12避難計画については、法令上は原子力災害対策区域に設定された自治体に策定が義務付けられているものですが、当社としても、万一の事故時に住民の皆さまの安全を確保するため、避難について最大限の支援を行います。

福島第一原子力発電所の事故と国際基準を踏まえ、原子力災害時の対策区域が見直されました。

原子力災害時の対策地域の拡大

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A13使用済燃料は、再処理することで再び燃料としてリサイクルできます。

使用済燃料の再処理で回収されたウラン、プルトニウムは準国産エネルギー資源です。資源の乏しい日本では、将来にわたるエネルギーの安定確保の観点から、使用済燃料を再処理し、回収されたウラン・プルトニウムを貴重なエネルギー資源として有効利用することを基本としています。

ウラン資源のリサイクル利用(資源の有効活用)

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A14放射性廃棄物は、原子力発電所や、使用済燃料のリサイクルなどに伴って発生する、放射線を出す放射性物質を含む廃棄物です。

放射性廃棄物は、高レベル放射性廃棄物(使用済燃料からウラン・プルトニウムを回収した後に残る核分裂生成物)と、それ以外の低レベル放射性廃棄物に大別されます。

放射性廃棄物の種類

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A15高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)は、地下深い地層に処分する計画です。

最終的に人間による管理がなくなったとしても安全に処分できるもっとも確実な方法として、地層処分が採用されました。

高レベル放射性廃棄物の処分方法の検討

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A16運転終了後は、まず、使用済燃料をすべて取り出します。そして配管などに付着している放射性物質を除去します。その後5~10年程度、放射能の減衰を待ち、最終的に解体・撤去します。

原子力発電所を解体、撤去を行うと発生する廃棄物の約98%は、一般の産業廃棄物と同様に扱うことができます。

廃止措置に伴って発生する廃棄物の量と種類

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A17放射線は、放射性物質から放出される粒子や電磁波のことです。

放射線は強力な光線のようなものです。懐中電灯に例えるなら、「放射性物質」が懐中電灯で、「放射線」とは放出されるエネルギーそのものであり、「懐中電灯の光」と表せます。また、「放射能」は放射線を出す能力のことで、「懐中電灯が光を出す能力」ということになります。

放射能と放射線

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A18万が一、一度に大量の放射線を受けると人体に影響が出てきます。

100ミリシーベルトより低い放射線の量で、人体への影響は確認されたことはありません。万が一、一度に大量の放射線を受けると、いろいろな症状がでます。

放射線を一度に受けたときの症状

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A19毎日の暮らしの中で、いろいろな放射線を受けています。

大地や宇宙、食べ物や呼吸によって受ける放射線の量は、1人当たり年間約2.1ミリシーベルト(日本平均)です。

日常生活と放射線

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A202012年4月1日から、食品中の放射性物質の基準は、新しい基準値になりました。放射性物質を含む食品からの被ばく線量の上限を、年間5ミリシーベルトから年間1ミリシーベルトに引き下げ、これをもとに放射性セシウムの基準値が設定されました。

日本の食品基準値はヨーロッパやアメリカの基準値よりも厳しい値に設定されています。

食品基準値の国際比較

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

A21原子力発電所の運転中には、微量の放射性物質が周辺の環境に放出されます。発電所周辺の人々が受ける放射線の量が自然放射線よりはるかに低い年間0.05ミリシーベルト以下になるように、厳重に管理しています。

原子力施設周辺の空間放射線量率の測定(モニタリングポスト、モニタリングステーション、モニタリングカー)や環境試料(陸上、海洋)の採取・測定を行い、放射線・放射能による周辺環境への影響がないことを確認しています。

原子力施設周辺の環境放射線モニタリング

出典: 日本原子力文化財団 「原子力・エネルギー図面集」

ページの先頭へ戻ります