1軒あたりの停電回数は1年間で平均0.06回。
日本の経済活動や生活の“止まらない”を当たり前にする高度の保守オペレーション。それが配電マンの使命。

2017/02/13

日本の経済活動や生活の“止まらない”を当たり前にする高度の保守オペレーション。それが配電マンの使命。

電柱や電線、電柱に付いている変圧器、そして皆さまの自宅までの引込線など、私たちにも身近な配電設備の保守・整備を行うのが配電保守の仕事だ。また、制御部門では日々更新される配電系統の監視・制御を24時間体制で行っている。いわば、私たちと電気をつなぐ橋渡し役であり、“配電マン”と呼ばれることもあるという。“安全に安定して電気を送る”──その使命のもと、ご家庭で使われる電気の安定供給を担う配電マンの業務とは。茨城県の竜ヶ崎支社で働く4人に話を聞いた。

制御グループ

写真左:
竜ヶ崎支社 竜ヶ崎制御所
制御グループ
所 浩章

2004年入社、竜ヶ崎支社竜ヶ崎制御所の配電保守グループに配属、配電線の保守・保全業務に携わる。2009年、水戸支社の制御グループに異動。制御業務に携わるようになる。2012年、竜ヶ崎制御所の制御グループに異動。

写真右:
竜ヶ崎支社 竜ヶ崎制御所
制御グループ
杉山 一臣

1999年入社。福島県の猪苗代電力所に所属して、水力発電業務を担当。2003年、茨城県の水戸支社技術サービスグループに異動し、お客さま電気設備の不具合箇所の点検および改修、コンサルト等の業務に携わる。2014年、竜ヶ崎制御所の制御グループに異動。制御業務に携わるようになる。

配電保守グループ

写真左:
竜ヶ崎支社 竜ヶ崎制御所
竜ヶ崎地域配電保守グループ 班長
谷 孝志

1995年入社、埼玉支店春日部営業所に配属。2007年、川口制御所草加地域配電保守グループに異動。2014年、竜ヶ崎支社竜ヶ崎制御所の配電保守グループに異動。入社以来、一貫して配電業務に携わる。

写真右:
竜ヶ崎支社 竜ヶ崎制御所(水海道営業センター)
配電保守グループ
小松塚 崇吉

1994年入社、茨城県土浦営業所に配属。その後、石岡営業所、鉾田営業所、土浦支社を経て、2013年、竜ヶ崎支社竜ヶ崎制御所に異動。2015年、水海道営業センターに異動。入社以来、一貫して配電業務に携わる。

※所属は取材当時

電柱約590万本、電線の長さは地球9周分!
膨大な設備を常に守るのが配電マンの仕事。

電気は、消費者の多くが住む都市部を離れた遠隔地にある発電所で作られることが多い。その発電所で作られた電圧50万Vや27万5千Vの電気は送電線から送られ、いくつかの変電所で段階的に電圧を下げて、最終的には自宅でも使用できる100Vや200Vの電気となり、私たちのもとに届けられている。その一番身近な部分である、電柱や電線はどのように整備されているのだろうか。

東京電力パワーグリッド管内だけで、約590万本、約36万km(地球9周分)にもなるというこの膨大な設備は、全部で45のエリアに分かれ、管理整備されているという。今回はそのひとつ、茨城県の竜ヶ崎支社を訪ねた。

所:「皆さまが普段目にする電柱に巡らされた電線が配電線です。そこにはまだ、6,600Vの高圧の電気が流れています。しかし、一般のご家庭で使える電圧は100Vや200V。ですので、電柱の上にある変圧器で100Vや200Vに下げ、引込線を経由し、ご自宅へ届けられます。」

杉山:「つまり、最終消費地である皆さまのご自宅の近くにある中間変電所・配電用変電所以降、ご自宅外にある電力メーターまでのあらゆる配電設備のメンテナンスを行うのが配電業務となります。」

配電マンのメンテナンス業務は、制御と配電保守の大きく2つに分かれる。高所作業車で電柱や電線、変圧器等のメンテナンスを行っている東京電力パワーグリッドのスタッフを目にしたこともあるのではないだろうか。ひと言で言えば、あの電線等の工事を行っているのが配電保守グループである。

配電保守作業の様子

配電保守作業の様子。高圧の電気が流れている配電線や電柱、変圧器、引込線から各ご自宅の検針メーターの保守までが配電保守グループの担当。皆さまのご自宅内の保守は、技術サービスグループが行う。ちなみに、東京電力パワーグリッドの緊急車両が出動する際は、パトカーや救急車と同様に、赤信号を通過してもいいそう。

制御室と現場のチームワーク!
それがあるからこそ電気の安定供給は保たれる。

それに対し、制御グループは制御室で管轄エリアの電力系統に異常が無いか常時監視を行い、万が一、停電などのトラブルが起きたときには故障区間の切り離しや復旧操作を実施する。

杉山:「この竜ヶ崎支社の制御室。ここが、竜ヶ崎エリアの電気の流れを監視・制御する、いわば“中央コントロールセンター”です。この竜ヶ崎の制御グループには13人が交替制で、24時間この仕事に当たっています。」

所:「監視制御業務の担当になると、その日は、制御室に責任者と操作員の2人が詰め、監視・制御を続けます。夜勤や週末などの宿直業務は交替制で行っています。」

それでは、停電などのトラブルが発生した場合はどのように知らされ、どういった対応を取るのだろうか。

所:「何らかの異常が起こると、制御室の警報が鳴るので、制御室の外にあるデスクで事務作業などをしているメンバーも、みんな制御室に参集します。そしてパソコンや前面にある大型モニターに表される正常/異常の表示を確認し、当日の監視制御責任者が中心となってそれぞれがこのあとどのような対応に当たるのかを迅速に決め、送電・復旧操作に取りかかります。」

杉山:「制御室でわかるのは、“だいたいこのエリアで何らかの異常が起こっている”というところまで。その箇所や原因を特定するために、配電保守グループがそのエリアに急行します。そして復旧まで、現場と連絡を取り合いながら、作業に当たります。」

配電保守グループが出動するのは警報が鳴ったときだけなのだろうか。

小松塚:「事故対応時などは、そういうこともありますが…通常は、地域の皆さまなどから、“電線が弛んでいる”などの連絡が入って、出動します。そういった出動は、割と日常茶飯事ですね。もちろん、停電などの事故対応時は、その対応作業が最優先になります。」

制御室でのシステム操作

制御室でのシステム操作。監視・制御システムや前面の大型モニターには、管轄エリアの配電網が映し出され、配電網の状況(停電箇所とそれ以外)が色別に表示される。

配電保守グループ

出動指令が入ると配電保守グループは、現場の作業スタッフはもちろん、制御室とも連携し、さまざまな要因や可能性を検討しながら対応する。

“止まらない電気”を未来にも繋ぐため、高度な技術の維持・継承を絶やすことなく続ける。

配電という仕事に当たって、彼らが日々心がけていることはどういったことなのだろうか。

所:「制御の仕事はシステム操作も大切ですが、制御室が把握した情報を関係各所に伝える役割もあります。つまり制御室がすべての情報の起点。その情報は、最終的には皆さまが知るべき情報ですので、情報の把握と発信を正しく迅速に行うこと──それを最優先に心がけています。そして、自分たちが経験したことなどを後進に伝えることも重要だと思っています。それがトラブルを未然に防ぎ、皆さまの安全・安心にも繋がりますから。」

谷:「トラブル時に指揮官として現場を統率することはもちろん大切ですが、私は、後進など若手に技術指導をする立場でもあります。例えば、電線の被覆を剥ぐなどの作業技術は、訓練と実践の積み重ねでどんどん向上します。正確に、少しでも早くなれば、停電やトラブル復旧までの時間もより短くなり、皆さまへの負担も減らすことができるはず。ですから、そういった技術力の日々の鍛錬を、私自身もこれまで通り、続けていくことを肝に銘じています。日々、努力の積み重ねですね。まだまだ若いもんには負けませんよ!(笑)。すべては管轄する地域に電気を安定して供給するために行っていることです。」

普段、何の疑問も持たずに使っている電気。その傍らに、配電保守や配電制御の現場で、誠実に業務を続けている”配電マン”がいる。

関連情報

  • 配電線

    当社の配電線は地球9周(約36万km)に達します。
    配電線の種類から、当社の配電線保守・保全の活動内容をご紹介します。

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