日本海側気候のため例年は雨が少ない尾瀬ですが、今年は梅雨らしい雨の天気が続いています。6月最後の日、尾瀬ヶ原ではカキツバタ(燕子花)の群落がひときわ目をひきました。尾瀬ヶ原では、カキツバタとヒオウギアヤメ(檜扇菖蒲)というよく似た花を見ることができます。カキツバタは花びらに白い一本線が入り、紫と白のコントラストが印象的です。一方、ヒオウギアヤメは花びらに網目模様があるのが特徴です。広大な群落をつくるのはカキツバタで、緑の湿原に濃い紫色の花が広がる光景は、夏の尾瀬の始まりを感じさせます。
梅雨の時期は、レインウエアを着たり傘をさしたりしながらの散策や撮影となり不便に感じることもありますが、花びらに雨のしずくをまとった姿が見られるのはこの季節ならではです。しっとりとした風景の中で咲く湿原の花々も、また尾瀬の魅力の一つといえるでしょう。
これから尾瀬で開花が始まるニッコウキスゲやキンコウカ以外に、淡いピンクの花を咲かせるラン科のトキソウ(朱鷺草)、濃い赤紫の花が鮮やかなサワラン(沢蘭)、花が柿の実に似ているところから名付けられたカキラン(柿蘭)など珍しい高山植物が花を咲かせます。
尾瀬ヶ原に咲くカキツバタ
紫の花びらに1本の白い線があるカキツバタ
花びらに網目模様があるヒオウギアヤメ













