お知らせ

2024年1月22日
東京電力パワーグリッド株式会社

 当社の関係会社である株式会社東光高岳(東京都江東区、代表取締役社長:一ノ瀬貴士、以下「東光高岳」)が、製造する特別高圧変圧器類※1の一部製品において、顧客の要求仕様にある規格に準拠した形式試験※2および受入試験※3の一部試験項目を仕様と異なる要領で実施し、試験成績書へ不適切な記載を行っていたことを、本日公表しております。
 具体的には、顧客の要求仕様にある規格に準拠した交流耐電圧試験※4および雷インパルス耐電圧試験※5において、受入試験の際、当該規格で規定された試験電圧値※6で実施すべきところ、試験電圧値より低い電圧値で試験を実施していたにも関わらず、試験成績書には正しい試験電圧値で実施した旨、記録・報告を行っていたことが、同社が実施している社内調査にて確認されております。また、雷インパルス耐電圧試験については、形式試験においても、一部製品を除き、試験電圧値より低い電圧値で試験を実施していたことが確認されております。

 東光高岳からは、当社に納入された対象製品の過電圧に対する絶縁性能について、以下の観点から、通常使用時における健全性は確保されている旨の報告を受けております。

  • 交流耐電圧試験における試験電圧値は、「電気設備の技術基準の解釈※7(以下、「電技解釈」)」で規定される現地試験電圧値に対して、高い信頼度を確保するために裕度を持って設定されており、試験電圧値から10%または15%低減した電圧値を電技解釈で規定される現地試験条件に換算した結果、電技解釈で規定される現地試験電圧値を上回っていることから、電技解釈に適合していると判断。
     また、通常使用期間中に絶縁破壊※8しない確率と部分放電※9が発生しない確率を算出した結果、この確率は十分に高いことを確認。

  • 雷インパルス耐電圧試験について、過去の試験記録を調査した結果、一部製品では正規の試験電圧値で実施していることを確認しており、当該製品と同等以上の絶縁構造※10で設計・製造された製品については、当該規格で要求される絶縁強度を有しているものと評価。

  • 変圧器の製造・組立工程における実態調査の結果、巻線絶縁構造の寸法管理や絶縁油の耐電圧管理、水分・異物の混入防止方法等についても、製造品質が維持されていることを確認。

 当社としては、当該変圧器類を含め、日常の巡視・点検において設備の健全性を確認しており、現在のところ、今回の不適切事案が起因となるような絶縁破壊等の不具合が生じた事例は確認されておりません。
 また、油中ガス分析※11データからも絶縁設計不備に起因した可燃性ガスの発生がないことを確認していること、当社設備のうち落雷の影響が懸念される変電所については不具合発生の起因となりうる雷電圧を低減すべく避雷器を設置していることから、直ちに電力の安定供給や安全性に影響が生じるとは考えておりませんが、今後速やかに、東光高岳と協議しながら、必要な対応について検討してまいります。

 当社は、本件を重く受け止め、広く社会の皆さまに心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。また、今後、東光高岳に対し、本件の原因究明と再発防止の徹底を求めるとともに、本事案以外の不適切事案の有無について、引き続き、同社の調査状況について注視してまいります。

<参考>

  • ※1:特別高圧変圧器類     

    変電所用変圧器(一部に高圧変圧器も含む)、分路リアクトル、直列リアクトル、中性点リアクトル、接地変圧器、中性点接地抵抗器、移動用変圧器、電力用コンデンサ等

  • ※2:形式試験         

    ある製品のある形式が、規格およびユーザの個別の要求仕様で求められる構造・性能を満足するか検証するために行う試験

  • ※3:受入試験         

    メーカにて、出荷する各製品の構造や性能を検証する試験

  • ※4:交流耐電圧試験      

    運転電圧、事故による系統電圧の上昇および機器寿命に対する妥当性を評価することを目的に、規定の試験電圧をかけて絶縁破壊しないことを確認する試験

  • ※5:雷インパルス耐電圧試験  

    雷による急激な電圧上昇に対して機器の絶縁が耐えられるか評価することを目的に、雷を模擬した規定の試験電圧をかけて絶縁破壊しないことを確認する試験

  • ※6:試験電圧値        

    規格で規定された電圧値を「試験電圧値」と呼ぶ

  • ※7:電気設備の技術基準の解釈 

    電気事業法に基づく省令「電気設備に関する技術基準」に定める技術的要件を満たすものと認められる技術的内容を極力具体的に示したもの

  • ※8:絶縁破壊         

    電気・電力回路やその部品において、導体間を隔離している絶縁体(非導電性物質(絶縁油)や空気層)の絶縁性能が破壊され、絶縁状態が保持できなくなること

  • ※9:部分放電         

    絶縁材の内部の欠損や異物等に電界が集中して起こる局所的な放電

  • ※10:絶縁構造         

    変圧器の巻線間又は巻線及び鉄心間(巻線及び接地部位間)に配置する絶縁物の形状

  • ※11:油中ガス分析       

    変圧器内部で過熱や放電等の異常があった場合に、絶縁油や絶縁物の熱分解によって生じる分解ガスを分析し、内部異常の有無を確認する診断手法

以 上

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