当社は、第17回「原子力安全・品質保証会議」を12月21日に開催いたしました。
 本会議は、原子力安全と品質保証に関する取組みについて、有識者の方に、総合的に審議していただくことを目的としています。また、後半では「新潟県中越沖地震 危機管理検証委員会」として地震への対応状況を報告しました。

1.開催日時等

日 時
平成19年12月21日(金) 9時30分~12時10分
場 所
東京電力株式会社 本店
出席者
(議 長)矢川 元基 東京大学 名誉教授
(敬称略)
(委 員)犬伏 由利子 消費科学連合会 副会長
鈴木 和幸 電気通信大学 教授
高倉 吉久 東北放射線科学センター 理事
竹野下 喜彦 弁護士
広瀬 弘忠 東京女子大学文理学部 教授
【当社側同席者】
勝俣社長、清水副社長、中村常務、武藤原子力・立地本部副本部長、原子力・立地業務部長、原子力品質・安全部長、立地地域部長、原子力運営管理部、原子力設備管理部 部長代理、原子力設備管理部 新潟県中越沖地震対策センター所長、原子燃料サイクル部 部長代理、原子力品質監査部長、福島第一原子力発電所長、福島第二原子力発電所長、柏崎刈羽原子力発電所 副所長

2.矢川議長ご挨拶

 地震発生から半年近く経過し、復旧への大変なご努力に委員一同、一日も早く再開されることを願っている。
 この会議もかなり年数が立ち、当初はエンジニアリングや管理自体の問題で議論されていたが、最近では単に技術的課題、業務管理の問題だけでなく、社会的背景、さらに人間心理の問題を取り上げ、いよいよ本当の意味で、改ざん等の再発をいかに防ぐかの議論に入ってきていると思う。
 会議では東京電力の方々に委員から質問・意見等を述べているが、日頃より真摯にご回答をいただき、感謝を申し上げたい。

3.議事等

(1)審議・報告事項

1 第15回及び第16回原子力安全・品質保証会議議事録の確認について(審議事項)

  • 標記議事録について審議、了承。

2 平成19年度上期テーマ監査結果について(審議事項)

  • 標記テーマ「原子力発電設備のデータ改ざん等に対する再発防止対策の実施状況と有効性について」の監査結果を会社側より報告し、審議、了承(監査結果の概要は別添PDFファイル参照 )。なお、監査結果に基づく課題については、今後、フォローアップを予定。
  • (主なご意見)

  • 社外との関係において、情報発信側と受け手側のコミュニケーションは、今のところ十分に構築されている状況とは言えない。受動的なコミュニケーションだけでは不十分であり、将来的には能動的なコミュニケーションが必要。
  • また、地元との関係では、信頼感の醸成がまだ過渡期にあり、合理的な考え方が受け入れられてないことから、もう少し時間をかけて改善しなければならない。
  • 社内に関しては、協力企業との関係において自由に意見が言える雰囲気を醸成し、それを社風にすることが大事である。
  • (総括コメント)

  • 再発防止対策の実施状況の評価については、今回の監査結果において報告された方向性で良いが、上記意見も踏まえ、今後の活動を引き続き進めてもらいたい。

3 平成19年度下期監査テーマの選定について(審議事項)

  • 監査テーマ候補として、会社側より、
    「原子力部門の安全・品質に係わる活動状況と今後の課題(これまでの監査フォロー)」を提案し、審議、了承。

4 平成18年度下期テーマ監査結果と課題等のフォロー状況について(審議事項)

  • 標記テーマ「当社の調達管理の状況について(調達品に係る不適合の再発防止等)」の監査結果を会社側より報告し、審議、了承(監査結果の概要は別添PDFファイル参照 )。なお、会議における主なご意見等については、今後、フォローアップを予定。

5 新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所への影響と調査状況等について(新潟県中越沖地震 危機管理検証委員会として報告)

  • 炉内点検状況及び結果、地震波に基づく設備の解析評価、地質調査の概要と今後の取組みなどを会社側より報告。

(2)次回の予定

  • 第18回会議は、来年5月頃、本店において開催予定。

以 上