当社は、第4回「原子力安全・品質保証会議」を6月3日開催いたしました。
 本会議は、原子力安全と品質保証に関する取り組みについて、有識者の方に、総合的に審議していただくことを目的とするものです。

1.開催日時等

日 時
平成15年6月3日(火) 14時00分~16時50分
場 所
東京電力株式会社 本店
出席者
(敬称略)
(議 長)成合 英樹 筑波大学 名誉教授
(委 員)犬伏 由利子 消費科学連合会 副会長
高倉 吉久 東北放射線科学センター 理事
竹野下 喜彦 弁護士
広瀬 弘忠 東京女子大学文理学部 教授
[中條 武志委員(中央大学理工学部教授)は都合によりご欠席]
【当社側同席者】
勝俣社長、白土副社長原子力本部長、村田副社長、佐竹取締役原子力本部副本部長、藤原企画部長、尾崎原子力品質監査部長

2.議事等

(1)審議・報告事項

1)第3回原子力安全・品質保証会議議事録について(審議事項)

  • 標記、議事録について審議、了承。

2)14年度下期テーマ監査のフォローアップ報告(審議事項)

  • フォローアップの概要
    ・いずれの発電所においても、監査の指摘・要望に対し、いかに改善を実現するかというスタンスにもとづき是正処置が策定され、それに沿った取組みが開始されつつある。
    ・しかし計画の具体的内容のなかには
     ・「完了予定○年○月」といったゴールのみ設定され、それまでのステップで「いつまでに」「何をやるのか」といった実施事項のマイルストーンが明確でない
     ・ルールやIT面の整備などは、各発電所がばらばらに取組むよりも、本店主管部も積極的に関わり全体で連携をとりつつ体系的な内容を構築していくことが望ましい等の課題があったことから、今回のフォローアップでは、各項目に関するそれらの指摘を行い、発電所・本店主管部との認識共有化および計画のブラッシュアップをはかった。
    ・今後は計画が各所で着実に実行されていくことが重要であり、各期の監査実施等とあわせて本テーマの項目についても進捗確認を継続し、是正処置完了まで状況をフォローしていく。
  • 上記報告について審議、了承。

3)原子力本部からの報告(報告事項)

  • 前回会議で、各委員より指摘のあった「原子力部門の広報戦略」、「本店統制機能と発電所の自律性のバランス」、「重要なマニュアルの制改定」に関する原子力部門の取組み状況について報告。
  • 上記報告について審議、了承。

4)原子力発電所点検・補修状況について(報告事項)

  • 標記報告について報告、了承。

5)15年度監査計画(原子力品質監査部及び品質監査部)について(報告事項)

  • 原子力安全・品質保証会議の選定したテーマ監査の進め方、原子力部門各部に対する業務品質監査、原子炉格納容器漏えい率検査や不適合事象処理状況に対する監査等、15年度の原子力品質監査部及び発電所品質監査部の監査計画を報告。
  • 上記報告について審議、了承。

6)原子力安全・品質保証会議委員との「ワーキンググループ」の設置について(報告事項)

  • 原子力安全・品質保証会議委員との「ワーキンググループ」を設置し、監査の品質向上をはじめ、各面にわたり、各委員との意見交換の充実を図ることを報告。
  • 上記報告について審議、了承。

(2)主な意見

  • テーマ監査の結果及びそのフォローアップの状況から見ると、再発防止対策は着実に進んでおり、今後も継続的な改善が期待できる。
  • 信頼回復に向け、より一層の業務改善を進めていく中で、以下の諸点に留意していくことを求める。
    ・不適合管理運用における責任と権限の明確化といったような問題には、適切な責任と権限を持ったリーダーのもとに部門横断的なプロジェクトチームを構成し、全社からの意見を収集しながら、必要なより詳細な調査の実施、具体的な改善策の立案に取り組むことが必要。
    ・マニュアルは、実際に使用する者の立場にたって改定を進めることが重要。また、その定着化のために、周知徹底と継続的な教育を行っていくことが必要。
    ・個人の裁量に頼らずに、不適合を管理運用するシステムが存在していると思うが、そのシステムについてきちんと説明しない限り、地元の方々、一般消費者の安心にはつながらない。
    ・不適合事象の情報公開にあたっては、内容が軽微なものが多いため、数量だけで見ても意味がないので、具体的な例で説明することが必要。不適合、品質保証等の用語は一般の方に理解されにくいので、内容のよくわかる言葉を使って説明することが重要。

(3)次回の予定

  • 15年度上期テーマ監査の結果報告等を議題として、10月に第5回会議を開催予定。

(参考)15年度上期監査テーマ

・業務知識、法令遵守に関する教育訓練プログラムについて
・予定外事象等発生時の対応について

以 上