プレスリリース 2000年

福島第一原子力発電所7・8号機に係る猛禽類等保全措置検討結果の提出について



                                                  平成12年10月20日
                                                  東京電力株式会社


 当社は本日、通商産業省資源エネルギー庁に対し、「福島第一原子力発
電所7・8号機に係る猛禽類等保全措置検討結果報告書」を提出いたしま
した。
 これは、同発電所の環境影響評価準備書に係る通商産業大臣勧告を受け
た際に環境影響評価書の作成前に報告するよう口頭で指導されたもので、
あわせて福島県、ならびに関係町村にも報告いたしました。
  本報告書の概要は下記のとおりであり、通商産業大臣勧告に従い、環境
影響評価書に反映することとしております。

                                記

1.猛禽類検討委員会による指導・助言
 調査及び保全措置の検討にあたり、猛禽類の専門家並びに地域環境に
詳しい学識経験者を含めた「猛禽類検討委員会」を社内に設置し、調査
方法をはじめ調査結果の分析から保全措置に至るまで、同委員会の指導
・助言を得ながら行いました。

2.調査の実施と結果の概要
 平成11年6月から12年9月までの期間、発電所敷地外にあるオオタカ
の巣の近く及び発電所周辺でオオタカを主とした猛禽類等の調査を実施
しました。調査の具体的内容は、営巣木を中心とした地域におけるオオ
タカの飛翔範囲等を観察する行動圏調査、発電所周辺における生息状況
を把握するための周辺生息確認調査及び営巣木付近にビデオカメラを設
置してのカメラ連続観察調査等です。
 その結果、発電所周辺の広い範囲においてオオタカの飛翔が確認され
ました。
 また、カメラ連続観察調査では、この巣にオオタカ、ノスリ、フクロ
ウ、といった多くの猛禽類の飛来が観察されましたが、結果的に平成12
年にはオオタカは営巣しませんでした。

3.保全措置の検討及び実施
   調査の結果、当該営巣木を中心とするエリアは、オオタカをはじめと
する猛禽類の繁殖環境としての適性があり、環境保全上の配慮が必要な
エリアであると判断されました。
 このため、当社は民地となっていた営巣木を中心とする樹林地を取得
するとともに、人の立ち入りを制限するため、周囲に柵の設置を行いま
した。また、取得した土地の樹林及び発電所敷地内北側の樹林を保全す
ることとし、土捨場の形状を変更するとともに、進入路の位置を変更す
ることとしました。
  さらに、伐採範囲を当初の計画から2割程度縮小するほか、工事場所
はオオタカの巣から見えませんが、目隠し効果を持たせた遮へい植栽を
行うこととしました。
 なお、猛禽類以外の生物の保全対策として、ニホンリスの移動のため
の「回廊」(グリーンベルト)の設置やフクロウのための「巣箱」の設
置及び生物多様性を考慮した新たな環境創造(土捨場における樹林、草
地、水辺の形成)に配慮することとしました。

                                                          以 上



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