プレスリリース 2003年

(お知らせ)福島第一原子力発電所3号機における平成14年度第4回保安検査の結果について

                         平成15年5月19日
                         東京電力株式会社

 当社・福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力78万4千キロ
ワット)については、国の平成14年度第4回保安検査において、経済産業
省原子力安全・保安院より保安規定第67条(原子炉停止中の制御棒1本引
き抜き)第2項*1及び第3項*2に違反しているという結果に伴う改善指示
文書を、本日受領しました。
 当社といたしましては、保安規定に違反するという原子力安全・保安院
の厳しい評価結果を真摯に受けとめ、今後改善指示に基づき必要な対策を
実施し、再発防止に取り組んでまいります。

1.事象の概要
  3号機は、平成14年7月18日より第19回定期検査を実施しております
 が、平成15年2月28日、原子炉停止中は1本の制御棒しか引き抜けない
 インターロック*3(以下「当該インターロック」)の確認を実施したと
 ころ、2本の制御棒が引き抜けたため、当該インターロックが解除され
 ていることが確認されました。
  このため、運転責任者である当直長は、引き抜いた制御棒を全挿入し、
 当該インターロックを復旧しました。
  本件に関しては、事象発生当時、「運転上の制限」*4を満足していな
 いと判断し、発電所へ常駐している保安検査官および国へ連絡するとと
 もに県へ情報提供しております。
  なお、当該インターロックが解除されていた原因について調査したと
 ころ、2月26日の原子炉圧力容器復旧作業に伴い、制御棒操作と並行し
 て燃料交換機の移動が必要となったことから、これを可能とするために、
 当直員は燃料交換機のみ移動可能とするような信号を入力すべきところ、
 別の信号を入力してしまったため、当該インターロックが解除された状
 態となったものと判明しました。

2.指摘事項について
(1)保安規定第67条第2項では、当該インターロックを「作業毎に最初
  の制御棒引き抜き後速やかに確認する」ことを定めております。
   このインターロックの作動確認は、2月25日から実施していた制御
  棒フリクションテスト*5と、引き続き2月28日から実施した制御棒ス
  クラム機能検査*6において、制御棒の操作に係わる一連の作業の最初
  の段階である制御棒フリクションテスト開始時に実施していました。
   この点について、この作動確認は制御棒フリクションテスト後に実
  施した、制御棒スクラム機能検査でも確認しなければならないため、
  同規定に違反しているとのご指摘を受けました。
(2)同規定第67条第3項においては、当該インターロックが解除された
  状態は「運転上の制限」を満足していない状態であり、この是正措置
  として「満足していないと判断した項目を満足させる措置を速やかに
  開始する」及び「挿入可能な全ての制御棒の全挿入操作を速やかに開
  始する」ことを定めています。
   当時、是正措置として、このインターロックが解除されていること
  を認識後、速やかに2本目に引き抜いた制御棒を全挿入し、当該イン
  ターロックを復旧し、その後に当該検査のために引き抜いた1本目の
  制御棒について全挿入状態としました。
   この点については、1本目の制御棒を速やかに全挿入していないと
  して、同規定に違反しているとのご指摘を受けました。

 本件については、既に、保安規定やマニュアル遵守の再徹底や規定で定
める事項を適切に実施するよう確認方法の明確化等、是正措置を講じてい
ますが、今回の原子力安全・保安院の改善指示に基づく原因究明や、全社
的な再発防止対策などにつきましては、まとまり次第、国に報告いたしま
す。

                              以 上

            

 
*1:保安規定第67条第2項(要約)
   原子炉停止中の制御棒1本の引き抜きを行う場合に、引き抜かれた
  制御棒が1本ある場合には、2本目の制御棒が選択できないインター
  ロックが作動していることを作業毎に確認すること。

*2:保安規定第67条第3項(要約)
   運転上の制限を満足していないと判断した場合、満足していないと
  判断した項目を満足させる措置を速やかに開始すること、及び挿入可
  能な全ての制御棒の全挿入操作を速やかに開始すること。

*3:インターロック 
   所定の操作以外の誤った操作を防止する電気的な回路

*4:運転上の制限
   保安規定では原子炉の運転に関し、「運転上の制限」や「運転上の
  制限を満足しない場合に要求される措置」等が定められており、運転
  上の制限を満足しない場合には、要求される措置に基づき対応するこ
  とになっている。したがって、運転上の制限を満足しない状態は許容
  されているものであり、直ちに問題となるものではない。

*5:フリクションテスト
   制御棒の全引き抜き位置から全挿入位置まで連続挿入を行い、制御
  棒の作動に支障がないことを確認するテスト。

*6:制御棒スクラム機能試験
   定期検査項目の1つであり、全制御棒について、引き抜き状態から
  全挿入までのスクラム時間が適正であることを1本ずつ確認する検査。 


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