平成17年6月2日
東京電力株式会社
当社は、経済産業省原子力安全・保安院からの「中央制御室への蒸気浸入に係
る対応について(平成17年4月4日付)」の指示※1にもとづき、当社原子力発
電所について順次調査及び対策を実施しておりますが、このたび、福島第一原子
力発電所1号機、5号機及び柏崎刈羽原子力発電所3号機の調査及び対策が終了
し、本日、経済産業省原子力安全・保安院へ報告書を提出いたしましたのでお知
らせいたします。
今回の報告においては、原子力安全・保安院の指示にもとづき、中央制御室な
らびにケーブル処理室※2につながるケーブルトレイ※3及び電線管※4の壁貫通
部等のシール施工状況を調査し、一部にシール材の劣化や施工が十分でない箇所
が認められたことから、適切な補修を実施いたしました。
中央制御室は、事故時に運転員が対応操作を行うため過度の被ばくを受けない
よう設計されていること、また、配管の肉厚管理については的確な管理を行って
おり、大量の蒸気が発生するような配管破断事故が発生する可能性は小さいこと
から、中央制御室における安全性や居住性に大きな影響を与えることはないもの
と考えておりますが、今後も施設や設備の維持に的確に取り組んで参ります。
引き続きその他のプラントについても、定期検査において計画的に調査及び対
策を実施してまいります。
以 上
※1:原子力安全・保安院からの指示
関西電力株式会社美浜発電所3号機二次系配管破損の際に中央制御室へ
ケーブル処理室を経由して蒸気が浸入した事象に鑑み、中央制御室及びケ
ーブル処理室のケーブルトレイ、電線貫通部等のシール施工について調査
し、その結果と不適切な箇所の対策について報告することを求められたも
の。
※2:ケーブル処理室
中央制御室には、多数の制御盤があり、原子炉建屋やタービン建屋から
のケーブルが集中するため、一旦、それらを集約し、中央制御室へ配線す
るためのエリア。
※3:ケーブルトレイ
多くの電線・ケーブルを纏めて引き回したり、壁や床等にて仕切られた
隣接エリアへ通すための鉄板等にて製作された箱状のもの。
※4:電線管
複数の電線を纏めて引き回したり、壁や床等にて仕切られた隣接エリア
へ通すための管。
添付資料
・中央制御室及びケーブル処理室における電線貫通部等調査結果(PDF 45.5KB) |