平成17年10月5日
東京電力株式会社
当社・柏崎刈羽原子力発電所3号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は、
定格熱出力一定運転中ですが、平成17年9月14日にタービン建屋低電導度廃液系*1
サンプ(A)ポンプ*2の起動回数の増加を確認しました。このため当該サンプへの流
入源を調査していたところ、9月15日、第2給水加熱器*3(A)に取り付けられてい
る逃がし弁*4から高温水(給水)が当該サンプに流入していることを確認しました。
当該サンプへの高温水の流入は、逃がし弁のシートリークによるものと推定してお
り、当該サンプの水温上昇を抑えるために、当該サンプに復水補給水*5を注水してお
ります。なお、逃がし弁から当該サンプへの流入量は安定しておりますが、当該サン
プポンプの起動回数ならびに温度について継続的に監視することとしておりました。
(平成17年9月16日お知らせ済み)
当該サンプポンプの起動回数ならびに温度について監視を継続していたところ、
10月2日頃より当該サンプの温度にゆるやかな上昇傾向が見られたことから、計画的
にプラントを一旦停止し、当該逃がし弁の点検を行うことといたしました。
このため、6日午後5時頃より出力降下を開始し、7日午前0時頃に発電を停止す
る予定です。なお、当該逃がし弁の点検を行った後、準備が整い次第運転を再開する
予定です。
以 上
*1:低電導度廃液系
建屋内の機器からの排水、試料採取時の廃液を処理するための設備。
*2:サンプポンプ
低電導度廃液系サンプ(タンク)に溜まった廃液を排水するためのポンプ。
*3:給水加熱器
原子炉への給水を温めるための機器で、熱効率を上げるため徐々に昇温する設備。
*4:逃がし弁
給水加熱器を隔離した場合、給水加熱器内の水の膨張による圧力上昇を抑制する
ために、これを逃がすための弁。
*5:復水補給水
プラント停止時の原子炉ウェルへの水張りや通常運転中における復水器への補給
など、さまざまな設備で使用されている水。
添付資料
・柏崎刈羽原子力発電所3号機 給水加熱器等系統概略図(PDF 14.4KB) |