プレスリリース 2012年

柏崎刈羽原子力発電所における長期停止中プラントの計測制御設備の保守管理不備に係る保安規定違反に関する経済産業省原子力安全・保安院からの指示文書の受領について

平成24年5月23日
東京電力株式会社

 当社は、プラント停止が長期化している柏崎刈羽原子力発電所2~4号機において、自主管理の点検時期の目安を過ぎた計器が確認された事象について、平成24年3月9日に経済産業省原子力安全・保安院から受領した計測制御設備の保守管理不備に係る指示文書*1に基づき、平成24年3月16日に報告書(その1)を(3月30日に報告書の一部を改訂)、4月13日に報告書(その2)を、同院へ提出いたしました。

平成24年4月13日までにお知らせ済み)

 当社は、本日、経済産業省原子力安全・保安院より本事象に係る保安規定違反に関する指示文書*2を受領いたしましたので、お知らせいたします。

 当社は、本日受領した指示文書に基づき、本事象が発生した直接原因および根本原因の究明、ならびに再発防止対策の策定を行い、その結果について取りまとめ、同院へ報告いたします。
 また、同指示文書に記載のあるとおり、平成23年3月2日に受領した指示文書*3に基づく対応もあわせて実施いたします。

以 上

*1 指示文書
「東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所における計測制御設備の保守管理不備に係る対応について(指示)」
(平成24・03・09原院第2号)

 原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(以下「柏崎刈羽原子力発電所」という。)に対し、平成24年2月27日から同年3月9日まで、平成 23年度第4回保安検査を実施しました。
 今回の保安検査において、柏崎刈羽原子力発電所第2号機、第3号機及び第4号機の計測制御設備における長期停止に伴う特別な保全計画に基づく保守管理活動の実施状況について確認を実施したところ、貴社が特別な保全計画の具体的な運用を検討し、点検計画において定めることとしていた計測制御設備の個別の計器等に対する点検間隔が定められていませんでした。
 また、個別の計器等に対する点検間隔について、技術的な検討はなされていたものの、その結果として得られていた点検間隔を超過して点検が行われていない計器等が多数存在していることを確認しました。このため、当院は、貴社に対し下記の対応を求めます。

1.柏崎刈羽原子力発電所第2号機、第3号機及び第4号機に対する保安検査において確認された点検間隔を超過している計器等のうち、保安規定でプラント停止中に機能要求がある系統に属する計器等に対しては、速やかに健全性の確認及び安全性への影響評価を行い、平成24年3月16日までに当院に対して報告することを求めます。

2.1.の他に、柏崎刈羽原子力発電所第2号機、第3号機及び第4号機において、プラントの長期停止により保全が要求される機器等の全てについて、点検計画が立案されていない機器等及び立案されているが当該計画に基づく点検間隔を超過して点検が行われていない機器等がないかを確認し、平成24年4月9日までに当院に対して報告することを求めます。


*2 指示文書
「東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所における保守管理不備に係る保安規定違反について(指示)」
(平成24・05・21原院第1号)

 原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、平成24年3月9日付け平成24・03・09原院第2号をもって指示した「東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所における計測制御設備の保守管理不備に係る対応について(指示)」に基づき、同月30日付け原管発官23第709号をもって貴社から提出のあった「柏崎刈羽原子力発電所における計測制御設備の保守管理不備に係る報告について(その1)改訂1」及び同年4月13日付け原管発官24第36号をもって貴社から提出のあった「柏崎刈羽原子力発電所における計測制御設備の保守管理不備に係る報告について(その2)」について、その内容を評価したところ、下記のとおり、柏崎刈羽原子力発電所原子炉施設保安規定(以下「保安規定」という。)に違反すると判断しました。
 当院は、貴社に対し、厳重注意を行うとともに、保安規定違反に関し、違反が発生した直接原因及び組織体制に起因する根本原因を究明し、それらの再発防止対策を策定の上、平成24年7月 23日までに、当院に対し報告することを求めます。
 なお、平成23年3月2日付け23原企課第19号をもって指示した「柏崎刈羽原子力発電所、福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の点検周期を超過した機器における保安規定違反について(指示)」についても、上記指示の期日に併せて報告することを求めます。

1.違反が認められた条項
 保安規定 第3条(品質保証計画)7.1(業務の計画)
      第107条(保守管理計画)8.(保全の実施)

2.事実の内容並びに第3条及び第107条に違反すると認める理由
○保安規定 第3条
 保安規定第3条7.1業務の計画においては、特別な保全計画に従った保守管理業務に必要なプロセスを計画することが求められている。
 しかしながら、計測制御設備については、この業務のプロセスが計画されていなかったことは、保安規定第3条7.1の業務の計画に係る要求に違反する。

○保安規定 第107条
 保安規定第107条8.の保全の実施においては、同条7.3で定めた保全計画に従って点検・補修等の保全を実施することが求められている。
 しかしながら、当該業務のプロセスが計画されていなかったため、保全が実施されなかったこと、その結果、点検間隔を超過した計器が多数発生したことは、保安規定第107条8.の保全の実施に係る要求に違反する。


*3 指示文書
「柏崎刈羽原子力発電所、福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の点検周期を超過した機器における保安規定違反について(指示)」
(23原企課第19号)

 原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、平成22年12月21日付け22原企課第139号をもって指示した「柏崎刈羽原子力発電所の点検周期を超過した機器に係る調査結果に対する対応について(指示)」及び平成23年2月2日付け23原企課第8号をもって指示した「福島第二原子力発電所の点検周期を超過した機器に係る調査結果に対する対応について(指示)」に基づき、平成23年2月28日付け原管発官22第473号をもって貴社から提出のあった「当社原子力発電所の点検周期を超過した機器に係る調査結果報告について(最終)」について、その内容を精査したところ、下記のとおり、各原子力発電所原子炉施設保安規定(以下「保安規定」という。)の違反が認められました。
 このため当院は、貴社に対し、下記の保安規定違反に関し、注意を行うとともに、当該違反事項が発生した根本的な原因を究明し、それに対する再発防止策を策定の上、平成23年6月2日までに、当院に報告することを求めます。

1.違反が認められた条項
 保安規定 第3条(品質保証)7.1(業務の計画)、7.4(調達)8.3(不適合管理)
      第107条(保守管理)8.(保全の実施)

2.事実の内容及び保安規定第3条及び第107条に違反すると認める理由
○保安規定第3条
 保安規定第3条の7.1業務の計画では、確実な業務を達成するために必要な要求事項の明確化、必要な要員の力量の確保及びその業務を検証するための方法等を明確にすることが求められている。
 本事象においては、保守管理を確実に行うために点検長期計画表に点検周期等を適切に反映することが要求事項であるが、点検周期の要員の理解不足及び点検長期計画表の膨大な作業量に起因する入力誤り並びに点検時期の変更管理の不十分さにより、点検長期計画表に誤りが生じたこと、また、点検長期計画表の適切性を確認できる検証方法が明確でないため、点検長期計画表に不適切な記入がされても発見できず、点検周期の超過を是正できずに点検長期計画表を作成したことは、保安規定第3条の7.1業務の計画の要求を満足するものではない。
 また、保安規定第3条の7.4調達では、点検における調達要求事項が妥当であることの確認を行うとともに当該点検が調達要求事項を満たしていることを確認することが求められている。
 本事象においては、点検の発注を点検長期計画表に基づいて行っていなかったために点検の発注漏れがあり点検が一部実施できなかったこと、請負先からの工事要領書又は工事実績報告書の適切な検証を行わなかったため、点検長期計画表に誤った実績反映を行ったことは、保安規定第3条の7.4調達の要求を満足するものではない。
 さらに、保安規定第3条の8.3不適合管理では、業務に対する要求事項に適合しない状況が放置されることを防ぐために、それらを識別し管理すること、不適合の性質の記録及び不適合に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持することが求められている。
 本事案においては、点検長期計画表に記載のある機器本来の点検周期を超えた点検周期を設定する場合及び所定の点検時期内に点検できないため延期した場合においても、不適合管理を行わず、かつ、特別採用を実施していなかった。このため、不適合管理がされないまま、その結果が記録として保存されず、また、不適合事象が組織として認識されなかったため、再発を防止するための是正処置などの継続的な改善が行われず、不適切な状況が継続されていた。これらのことは、保安規定第3条の8.3不適合管理の要求を満足するものではない。

○保安規定第107条
 保安規定第107条の8.保全の実施では、適切な保全を行うために機器の特性に応じて定められた保全計画に従って確実な保全を行うことが求められている。
 本事案においては、保全計画の一部である点検計画の点検実施を確実に行うため点検長期計画表を策定しているが、この点検長期計画表の一部に要員の理解不足及び点検長期計画表の膨大な作業量に起因する入力誤りがあったこと、並びに点検長期計画表どおりに調達に係る点検の発注を行わなかったこと等により、点検の一部が実施できず点検周期を超過していることは、保安規定第107条の8.保全の実施に係る要求を満足するものではない。


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