プレスリリース 2012年

福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プールにおける鉄骨の滑落に係る指示文書の受領について

平成24年9月26日
東京電力株式会社

 平成24年9月22日午前11時7分頃、福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋上部の瓦礫撤去作業を行っていたところ、使用済燃料プール脇にあった鉄骨(約300mm×約200mm×約7m、約470kg)が不安定な状態になっていることを確認したため、クレーン先端に取り付けた油圧フォークで掴み取ろうとした際、当該の鉄骨が使用済燃料プール内に滑り落ちました。 その後、同日午前11時45分頃、使用済燃料プール代替冷却システムの運転状態およびスキマーサージタンクの水位に異常がないことを確認しました。 また、使用済燃料プール水のサンプリングを行い、放射能濃度を分析した結果*1、至近の分析結果と有意な変動はないことを確認しました。 なお、発電所内のモニタリングポストの値、使用済燃料プール周辺の雰囲気線量率および使用済燃料プール水面に有意な変動は確認されませんでした。

 その後、9月24日より水中カメラを用いて、使用済燃料プール内の状況(滑り落ちた鉄骨の位置、貯蔵している使用済燃料や貯蔵ラック、プール内の健全性等)を確認するための調査を行ってまいりました。 その結果、水中カメラで撮影された範囲において、貯蔵している使用済燃料の上部や貯蔵ラック、プールの壁面に異常がないことを確認するとともに、本日実施した水中カメラによる調査において、滑り落ちた鉄骨と推定される鉄骨の位置を確認いたしました。

 また、本日、当社は原子力規制委員会より、「福島第一原子力発電所第3号機使用済燃料プールへの鉄骨落下事象について(指示)」の指示文書*2を受領いたしました。 当社といたしましては、このたびの指示に基づき、今後、速やかに対応し、その内容を取りまとめて報告いたします。

以 上

*1 放射能濃度を分析した結果
 3号機使用済燃料プール水を採取し、放射能分析を実施したところ、事象発生前後で有意な変化は確認されておりません。

*2 指示文書
 福島第一原子力発電所第3号機使用済燃料プールへの鉄骨落下事象について(指示)

 平成24年9月22日に福島第一原子力発電所第3号機の原子炉建屋上部のがれき撤去作業において、鉄骨を使用済燃料プールに誤って落下させたことは、当該プール内に保管されている使用済燃料を損傷させる危険性があり極めて遺憾です。
 このため、貴社に対し、本件事象についての原因究明及び再発防止対策を講ずるとともに、本件事象による使用済燃料及び使用済燃料プールへの影響評価を行うこと等を同日付けで口頭指示したところですが、下記のとおり文書にて指示します。

1.鉄骨が落下したことによる使用済燃料、使用済燃料貯蔵ラック及び使用済燃料プールの健全性への影響を評価すること
2.誤って鉄骨を落下させた原因を究明するとともに再発防止策を講ずること
3.がれき等が使用済燃料プールに落下し、万が一使用済燃料が破損した場合を考慮した安全確保策を構築すること
4.鉄骨等の落下により3号機使用済燃料プールが破損し水が漏出した場合を想定し、その影響を評価するとともに、燃料の健全性を維持するための対応策を示すこと
5.以上について平成24年10月3日までに当委員会に対し報告すること
6.上記報告書の当委員会による評価が出るまでの間は、当該がれき撤去作業を再開しないこと

以 上


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