プレスリリース 1995年

送電線増強工事に伴う仮設鉄塔用CIB工法の開発について-送電線建替工期の大幅な短縮化が可能に-



                         平成7年9月29日
                         東京電力株式会社

 当社は、このたび日本工営(株)と共同で、送電線増強工事での鉄塔建替に
際して、一時的に使用する仮設鉄塔の基礎鋼材に、H鋼と鋳物ブロックを
組み合わせた鋼材を利用する「CIB工法:Cast Iron Block」を新たに
開発し、本日より66kV武練線増強工事現場(練馬区大泉町)で試験実施を
開始いたしました。
  送電線の増強工事では、既設の鉄塔を建替える際、一時的に電線を留め
ておくため、仮留用鉄塔を建てる必要があります。従来まで、この仮留用
鉄塔の基礎であっても、一定の強度・安定性を確保するために、鉄筋やP
C鋼棒を付設したうえにコンクリートで固める方法をとってまいりました
が、撤去時には、コンクリートを壊し、産業廃棄物として処理することが
必要であるほか、騒音・振動防止などの環境対策が伴いました。
 このたび開発したCIB工法は、汎用品のH鋼と、約500kgの鋳物ブロ
ック(70cm×70cm×15cm)を組み合わせて基礎材料とすることから、
1)組立・撤去が簡単にできるため、工期を大幅に短縮できること
2)地形に合わせて自在に基礎の大きさを変えることができるとともに、鋳
 物ブロックを小型車により分割運搬ができるため、これまで仮留用鉄塔
 の設置が難しかった場所での設置ができること
3)鋳物ブロックは耐久性に優れているため、長期間の使用や繰り返し使用
 することが可能で、メンテナンスも容易であること
4)組立・撤去時の騒音、振動、塵埃等の公害環境対策に優れているととも
 に、コンクリート屑など産業廃棄物処理が不要であること
5)4脚一体構造であるため、特に水平変位に対して強い構造となっている
 こと
などの特長を有しております。
 なお、今回の武練線増強工事(仮留用鉄塔一基)においては、工期短縮
及び屑処理が伴わないことにより、従来の工法に比べ約25%、1,100万円
のコストダウンを図ることができます。

 当社では、今回の試験実施の内容の成果を踏まえ、他の送電線増強工事
への適用の可能性を検証してまりたいと考えております。

                              以 上


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