柏崎刈羽原子力発電所 > 広報・広聴活動 > 地域の声委員会(社内会議) > 平成20年8月22、23日 > 会場での主な質疑応答の概要

地域の皆さまへの説明会

会場での主な質疑応答の概要

●事前にいただいた質問票による質疑応答
【真殿坂断層についてのご質問】

<質問>
 真殿坂断層の調査結果を詳しく教えて欲しい。

<回答>
 日本の活断層の平均繰り返し期間は数千年から1万年位です。活断層が繰り返し活動していると地層の食い違いが累積してきます。今回の真殿坂断層の調査から、地層の中の阿多鳥浜(あたといはま)火山灰は約24万年前のもので、真殿坂断層を横断してほぼ水平に分布しています。このことにより、その火山灰が降った以降、真殿坂断層は活動していないと言うことが当社の調査結果です。

<質問>
 盛り土の沈下の状況を詳しく教えてほしい。

<回答>
 北-1測線で大きな沈下が見られたのは盛り土の部分で、台形に土を盛り上げて道路を造ったところです。北-2測線でも、こういった盛り土の箇所では、盛り土の形が壊れて大きな沈下が見られました。

<質問>
 国の委員会等で審議が続いているのに、東京電力が評価結果を断定するのはいかがなものか。

<回答>
 当社として一定の調査結果が得られたので、早い段階で結果をご説明するのが適切と考えています。もちろん説明した内容は国や県に提示しており、現在審議していただいている段階で、その結果については適切に反映していきたいと思います。

<質問>
 真殿坂断層の調査を火山灰で検討しているが、どれだけ信頼性があるのか。また、24万年前の意味するところは。

<回答>
 年代が特定できる火山灰を用いて、断層が活動したかどうかを判定する調査は、一般的に行われています。文献にそれぞれの火山灰の鉱物組成などが記載されていて、今回の調査では「阿多鳥浜テフラ」という約24万年前の火山灰がほぼ水平に堆積していることを確認しました。
 耐震指針では、12~13万年前以降の活動が否定できない断層を耐震設計で考慮することとされていますが、今回の火山灰の年代は指針の基準よりも古いので、調査の指標になります。

<質問>
 真殿坂断層の呼び名は「まどがさか断層」ではないのか。

<回答>
 地域においては「まどがさか」と呼ばれていますが、この断層の命名者は「まどのさか断層」と命名して論文に発表しているので、当社はこれに基づいて「まどのさか断層」と呼んでいます。


【F-B断層についてのご質問】

<質問>
 F-B断層の長さを見直すとのことだが、当初の設計が誤りだったということか。

<回答>
 F-B断層は34kmと評価して説明してきましたが、保安院での議論を踏まえた結果として36kmと評価されました。F-B断層の評価に関して断層の北側の地形に微少な変形があり、これを最終的に委員会の議論を踏まえ長さを3kmに見直しました。
 なお、発電所の建設当時、F-B断層は7kmで活断層ではない断層と評価しました。しかし活断層の考え方が2000年に変わり(断層関連褶曲)、より厳しくなった結果36kmになっています。当時は適切な評価をしたと認識しています。

<質問>
 盛り土の沈下の状況を詳しく教えてほしい。

<回答>
 北-1測線で大きな沈下が見られたのは盛り土の部分で、台形に土を盛り上げて道路を造ったところです。北-2測線でも、こういった盛り土の箇所では、盛り土の形が壊れて大きな沈下が見られました。

<質問>
 F-B断層と基準地震動はどのような関係なのか。

<回答>
 中越沖地震の震源はF-B断層と考えていますが、基準地震動のとりまとめについてはF-B断層だけでなく、陸・海域の調査を行い、敷地に影響を与えうる断層を選んでいます。F-B断層についてはマグニチュード7.0と算定しています。


【その他の断層についてのご質問】

<質問>
 長岡平野西縁断層帯について詳しく教えて欲しい。

<回答>
 長岡平野西縁断層帯については、角田・弥彦断層、気比ノ宮断層、片貝断層の3つの断層があり、調査結果では各々の断層の構造の違いなどから同一ではなく単独で動くことを基本としていますが、推本での評価などを踏まえ、基準地震動の評価としてはこれらを同時に活動するとして考え、その場合マグニチュード8.1が想定されます。この評価結果を基準地震動に取り込んでいます。
 なお、国の議論として断層の傾斜角(50度~35度)について審議されています。

<質問>
 椎谷の海岸で断裂があると聞いたが、調査をしているのか。

<回答>
 航空写真測量で海岸の中に筋状の断裂があり、地震で動いたのではないかという意見がありました。中越沖地震前の2004年7月の航空写真測量にも同じ断裂が見られ、今回の地震によるものではないと考えています。近々に実際に潜水し、海中で写真を撮り検討したいと思います。

<質問>
 敷地内の地盤の隆起・沈下について、問題なしとしているようだが、なぜか。

<回答>
 敷地内では原子炉建屋を設置している岩盤が全体的に隆起したことは認識しており、説明もしています。全体として盛り上がっていて周囲の地盤の動きと同じ動きをしており、敷地の下で特異な動きをしたわけではありません。ただし、一部の建屋が他の建屋より隆起しているということについては、現在とりまとめているところで、近いうちに国や県に報告し説明したいと考えております。


【点検・調査についてのご質問】

<質問>
 点検や調査は、どういうことを行っているのか。目視できないところもあるのでは?

<回答>
 目視点検で大きな変形などの異常がないかを調べ、さらに応答解析で地震の揺れが設備に与えた影響を調べます。
 なお、前回の説明会においても炉内で点検できない箇所もあるのではないかとのご質問を頂いておりましたが、炉内点検においても、ほぼ全ての機器に対して、大きな変形などの異常がないかを目視点検により確認しております。
 その他にも、機能確認や漏えい検査などを組み合わせて総合的に健全性を評価してまいります。

<質問>
 建屋や構造物の総合的な健全性は何をもとに確認するのか。

<回答>
 目視点検や地震応答解析を組み合わせて行っています。そこで健全性が確認されたものについては系統レベルの試験などを行い、所期の機能を満足できるかを調べていきます。

<質問>
 浸透探傷試験方法とはどういう試験なのか。

<回答>
 金属の表面に細かい傷がないかを見るもので、表面に検査液をつけてそこにひびがあれば液がひびに染み込んで、きれいに拭いてから粉をかけると、ひびから液が染み出てきます。非破壊検査のひとつです。


【耐震強化等についてのご質問】

<質問>
 電気設備や道路の耐震強化について、どうなっているのか。

<回答>
 ものにより異なりますが、変圧器は従来よりも中越沖地震程度の地震に耐えられるよう強化します。鉄塔や開閉所は大きな損傷はなかったので、同じ強度のまま復旧していきます。
 また、敷地内の道路については、消防車が実際に走るルートを設定し、地震の影響が想定されるところについては強化を進めているところです。重要度に応じて強化を実施しています。

<質問>
 防災体制の改善について、広報車はオフロードカーの方がいいのでは。

<回答>
 パトロールにはオフロードカーを使用しており、ご意見を参考とさせていただきます。

<質問>
 変圧器に自動消火設備を設けるべきでは。

<回答>
 電圧により消火設備や防火壁をつけることになっており、所内変圧器は電圧が低いため、そういった設備を設ける必要はありませんが、変圧器については母線接続部を杭基礎構造にし、地震時の地盤沈下による火災を防ぐとともに、消火設備については地上化、さらに耐震防火水槽を設置するなどの対策をしています。


【その他のご質問】

<質問>
 本当に避難しなければいけない時に、しっかりと指示が出るのか。

<回答>
 法律により、モニタリングポストである程度以上の指示を示すなどの事象が発生すればすぐに大臣に報告するとともに、国や自治体と連携して対応を速やかにとることになっています。
 また今回の地震を鑑みて、重要なパラメータは国に常時伝送するよう改善を図っていく予定です。

<質問>
 最近、火災が立て続けに発生したが、大丈夫なのか。

<回答>
 初期消火体制・設備の強化はご説明のとおりですが、最近2件の火災を起こし、ご心配をおかけし、お詫び申し上げます。発電所では火気を取り扱うルールを定めており、所員および協力企業の方々にも周知するとともに、協力企業と一体となってパトロール等を実施しており、作業状況を確認しながら改善を図るとともに、火災を起こさぬよう努力してまいります。

<質問>
 地震時の放出放射能について、その種類と量は。その時のモニタリングの数値はどのようになっていたか。

<回答>
 放射性物質の放出については大変ご心配をお掛けし、お詫び申し上げます。再発防止対策を図り、ご心配をお掛けしないよう取り組んで参りたい。
 6号機および7号機で放出した放射性物質の量については、当社および県のモニタリングポスト等で測定しておりますが、数値に変位がなく、人体や環境に影響がないことを確認しています。また、この内容については県にもご確認いただいております。
 なお、これらの件については当社ホームページで公開しておりますし、そのようにご説明させていただきました。
【参考】http://www.tepco.co.jp/nu/kk-np/chuetsu/jisho-j.html

<質問>
 止める、冷やす、閉じ込める基本動作を確実にお願いしたい。点検・修理・補強の件は評価する。地球温暖化対策が言われているが、CO2排出量の少ない原子力発電の安全を確かめて運転再開すべき。

<回答>
 点検・評価については、国に点検・評価計画書を提出し、専門の先生にご議論いただきながら進めており、予断を持たず、安全を最優先に一つ一つ丁寧に協力企業と一体となって進めてまいりたい。

<質問>
 企業との共存について、どう考えているか。

<回答>
 地元企業との共存は大切なことであり、定期検査や復旧・点検工事に地元企業からご協力いただいていることに加え、資機材発注においても考慮しています。また、地元企業の技術育成への支援にもお手伝いさせていただき、そこから発注に繋げることを地元商工会等へもお話しています。

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