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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後5時30分現在】

平成25年6月21日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

※4月3日、発電所構内に設置した地下貯水槽No.2において、貯水槽の内側に設置された防水シート(地下貯水槽は三重シート構造となっている)の貯水槽の一番外側のシート(ベントナイトシート)と地盤の間に溜まっていた水を分析した結果、10Bq/cm3オーダーの放射能を検出。そのため、4月5日、一番外側のシート(ベントナイトシート)と内側のシート(二重遮水シート)の間に溜まっている水の分析を行ったところ、放射能を検出。検出された全β放射能濃度は、約5.9×103Bq/cm3。なお、付近に排水溝がないことから、海への流出の可能性はないと考えている。
4月6日午前5時10分、サンプリングの結果より、実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第19条の17の十号を準用できる事態であり、漏えいにあたると判断。
本件については、漏えい量が約120m3、全γ放射能濃度が約1.5×10Bq/cm3、全β放射能濃度が約5.9×103Bq/cm3であったことから、漏えいしたγ線放射能量が約1.8×10Bq、β線放射能量が約7.1×1011Bqと推定しているが、詳細については調査を行っているところ。
4月7日、地下貯水槽No.3の水位について監視強化を行うとともに、漏えい箇所を調査するため、地下貯水槽No.3のドレン孔水(南西側)および漏えい検知孔水(南西側)についてサンプリングを実施。サンプリングの結果、地下貯水槽No.3の漏えい検知孔水およびドレン孔水において、全β核種が検出されたことから、地下貯水槽No.3の水位低下はないものの、同日午前8時53分に一番外側のシート(ベントナイトシート)から外部へわずかな漏えいのおそれがあるものと判断。
4月9日午前中にサンプリングした地下貯水槽No.1ドレン孔水(2箇所)および地下貯水槽No.1漏えい検知孔水(2箇所)の分析の結果、漏えい検知孔水(北東側)の塩素濃度が前日(4月8日)の分析結果4ppmから910ppmに上昇。同日午後0時47分、仮設ポンプによる地下貯水槽No.2から地下貯水槽No.1への移送を停止。漏えい箇所の調査のため地下貯水槽No.1漏えい検知孔水においてサンプリングを行った結果、全β核種が検出されたことから、地下貯水槽No.1の水位低下はないこと、また、地下貯水槽No.1ドレン孔水の分析結果は確認できていないものの、内側のシート(二重遮水シート)から一番外側のシート(ベントナイトシート)へわずかな漏えいのおそれがあるものと判断。
4月10日、地下貯水槽No.2漏えい検知孔(北東側)貫通部の目視確認のため、貫通部を覆っている覆土の撤去作業を実施。今後、引き続き遮水シート、砕石等の撤去作業を継続する予定。さらに、地下貯水槽周辺の汚染状況の確認および海側への汚染拡大の有無等を確認するためのボーリング調査については、掘削作業を開始。こちらについても、今後、継続して作業を実施する予定。地下貯水槽No.3からNo.6への移送について、同日午後2時から移送を開始したが、同日午後2時3分に移送ポンプ出口配管の接続部(フランジ部)より漏えいが確認されたことから、同時刻に移送ポンプを停止。原因調査のため当該配管フランジ部を分解し、当該フランジ接合部の不良(フランジ面間、間隙の不均一)が原因と判明したため、ガスケットを交換のうえ、フランジ部を復旧。他のフランジ部についても面間の測定およびフランジボルトの締めつけ状況を確認し問題がないことから、4月12日午後9時56分に移送を開始。また、漏えい水が滴下して染みこんだと思われる貯水槽上部覆土の除去作業について、さらに掘削を実施(合計掘削深さ30~60cm)。除去後の覆土のサーベイ結果については、地表面最大で0.05mSv/h(β+γ)。地下貯水槽No.3からNo.6への移送について、移送計画量を満足したことから、4月14日午後3時6分、移送を停止。
4月12日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)および地下貯水槽No.1~4、6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)についてサンプリングを実施。サンプリングの結果、4月10日から12日に実施した地下貯水槽No.1ドレン孔(北東側)の全β放射能濃度に上昇傾向を確認したことから、一番外側のシート(ベントナイトシート)から外部へ微量な漏えいがあるものと判断。なお、付近に排水溝がないことから、海への流出の可能性はないと考えている。
4月19日、地下貯水槽No.1に貯留されている水をろ過水タンクへ移送するための準備として、ろ過水タンクNo.1およびNo.2が接続されているバッファタンクへの移送ラインから、ろ過水タンクNo.1を切り離す作業を実施。

<拡散防止対策>
6月20日、地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水および地下貯水槽No.2のドレン孔に漏えいした水をノッチタンクへ移送する処置を実施。
6月21日、地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水および地下貯水槽No.2のドレン孔に漏えいした水をノッチタンクへ移送する処置を実施。
その他、6月19日、地下貯水槽No.1検知孔水(北東側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.1に淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を開始(地下貯水槽No.1内残水の全ベータ放射能濃度:6.6×104 Bq/cm)。
希釈作業実績:6月19日 約24m6月20日 約16m、6月21日 6月19日と20日に受け入れた約40mの処理水について、仮設タンクへ移送。
<サンプリング実績>
6月20日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22箇所)についてサンプリングを実施。分析の結果、前回(6月19日)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※6月11日午後3時47分、地下貯水槽No.4(5・6号機滞留水の貯蔵)から6号機タービン建屋地下を経由して、Fエリアタンク(仮設タンク)への移送を開始。同日午後4時50分、移送を停止。なお、地下貯水槽No.4から6号機タービン建屋地下への水の移送については、仮設ラインを使用し、日中時間帯に実施する。

※6月20日午前10時3分、6号機タービン建屋地下から仮設タンクへの溜まり水の移送を開始。同日午後3時45分、移送を停止。6月21日午前9時30分、移送を開始。同日午後4時30分、移送を停止。

※6月15日午後11時頃、多核種除去設備A系(水処理設備で処理した廃液を用いた試験運転)のバッチ処理タンク(2A)において、当社社員が結露状況を確認した際に、当該タンク下の漏えい水受けパン内に、変色(茶色)した水の滴下跡があることを発見。水の滴下跡は、当該タンクの漏えい水受けパン内にあるため、当該設備より外部への漏えいの可能性はない。当該バッチ処理タンク(2A)表面には結露水が付いており、溶接線近傍が一部変色していることから、当該タンク下に滴下水を受けるためのバケツを設置すると共に、滴下状況を監視していたが、当該タンク表面結露水は引き続き生じているが、新たな変色した水の滴下は確認されてない。
多核種除去設備A系を6月16日午後6時17分より停止操作を開始し、同日午後11時20分に停止。
当該タンクの表面および床面について、スミアろ紙による表面汚染測定および線量率測定を実施した結果は、以下の通り。

【スミアろ紙による表面汚染測定】
・バッチ処理タンク表面(変色していた溶接線近傍):7,900cpm
・バッチ処理タンク表面(変色していない溶接線近傍):700cpm
・タンク下の水受けパン(変色した水の滴下跡の部分):4,300cpm
・タンク下の水受けパン(変色していない部分):1,300cpm
(参考)バックグラウンド:180cpm

【線量率測定】
・バッチ処理タンク表面(変色していた溶接線近傍):表面線量率
  γ線:0.09mSv/h
  β線+γ線:0.18mSv/h
・バッチ処理タンク表面(変色していない溶接線近傍):表面線量率
  γ線:0.08mSv/h
  β線+γ線:0.11mSv/h
・タンク下の水受けパン(変色した水の滴下跡の部分):表面線量率
  γ線:0.04mSv/h
  β線+γ線:0.04mSv/h
・タンク下の水受けパン(変色していない部分):雰囲気線量率
  γ線:0.05mSv/h
  β線+γ線:0.06mSv/h

当該タンク下に設置したバケツで受けた滴下した結露水(370ml)の核種分析を行った結果は、以下の通り。

【バケツに受けた水の核種分析結果】
・セシウム134:1.9×10 Bq/cm
・セシウム137:3.9×10 Bq/cm
・全ベータ核種:6.7×10 Bq/cm

スミアろ紙による表面汚染測定および線量率測定の結果、当該タンク表面の溶接線近傍および水受けパンの変色していた部分の値は、変色していない部分より高いことから、当該タンク内の濃縮塩水がタンク溶接部から漏えいしている可能性が考えられるため、今後、詳細調査を実施。
6月18日、当該タンクの水抜きを行ったうえで、タンク下部の外面調査における浸透探傷検査の結果、変色が確認された溶接線に2箇所の微小孔(ピンホール)を確認。引き続き、詳細調査を継続。
6月20日、バッチ処理タンク(2A)と同様の構造のバッチ処理タンク(1A)について、変色滴下水の跡は見られなかったものの、浸透探傷検査を実施した結果、タンク表面の1箇所に液体のにじみがあることを確認。2Aタンク同様タンク内表面にわずかに残存した液体が浸み出てきたものと推定しており、1Aタンクにも2Aタンクと同様のピンホールがあるものと考えている。引き続き、詳細調査を継続。

※6月20日午前9時29分、1号機使用済燃料プール代替冷却系について、当該冷却系2次系へ不凍液添加作業を行うため、同冷却系を停止(停止時プール水温度:27.5℃)。その後、作業が終了したことから同日午後4時16分、同冷却系を起動(起動時プール水温度:28.0℃)。使用済燃料プール代替冷却系の運転状態に異常はない。

6月20日午後7時37分、1号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、給水系からの注水量を約2.4 m3/hから約2.5 m3/h、炉心スプレイ系からの注水量を約1.7 m3/hから約2.0 m3/hに調整。

6月21日午前2時58分頃、ジャバラハウス内の淡水化装置3(逆浸透膜式:RO-3)の漏えい検知器が作動していることを発見。午前3時3分に協力企業作業員が水漏れを発見し、RO-3を停止。漏れた水は全てジャバラハウス内の堰内に留まっており、ハウスの外部には出ていない。なお、モニタリングポストの値に有意な変動はない。漏えいは停止しており、ジャバラハウス内に漏えいしている量は約250リットル)と推定。
漏えいした水の核種分析を行った結果は以下のとおり。
 セシウム134 :5.7×10-1[Bq/cm3
 セシウム137 :1.7×100 [Bq/cm3
 コバルト60 :1.4×10-1[Bq/cm3
 アンチモン125:1.5×101 [Bq/cm3
 全ベータ放射能:2.6×104 [Bq/cm3
この分析結果より、漏えいした水は淡水化装置3(逆浸透膜式:RO-3)入口の処理する前の水と判断。
その後の調査の結果、ウルトラフィルタ原水ポンプ出口流量計下部にあるキャップ部より漏えいしたことを確認。当該流量計については、6月20日にウルトラフィルタ清掃のため、当該流量計下部にあるキャップ部を外しており、清掃終了後にキャップを締め付け過ぎたため、漏えいが発生したものと判断。当該流量計を予備品に交換して復旧した後、淡水化装置3の運転を再開する予定。

6月21日午後3時4分、2~3号機原子炉への注水量の低下が確認されたため、以下の通り注水量の調整を実施。
2号機:給水系からの注水量を約1.8 m3/hから約2.0 m3/hに調整、炉心スプレイ系からの注水量を約3.3 m3/hから約3.5 m3/hに調整。
3号機:給水系からの注水量を約1.9 m3/hから約2.0 m3/hに調整、炉心スプレイ系からの注水量を約3.4 m3/hから約3.5 m3/hに調整。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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