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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】

平成25年9月25日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリングは継続実施中。

<拡散防止対策>
・地下貯水槽漏えい検知孔水(No.1北東側、No.2北東側、No.3南西側)の全ベータ放射能濃度の低下が緩やかであることから、地下貯水槽No.1~3にろ過水または淡水化装置(RO)処理水(全ベータ放射能濃度:約1×101Bq/cm3)を移送し希釈する処置を適宜実施。

<最新の希釈実績>
・地下貯水槽No.1(6月19日~):8月3日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.2(6月27日~):8月1日、約60m3のろ過水を注水。
・地下貯水槽No.3(7月24日~):8月12日、約107m3の当該地下貯水槽ドレン孔水(北東側)を注水。

9月24日、地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を実施。

<サンプリング実績>
9月24日、地下貯水槽No.1~7のドレン孔水(14箇所)、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水(10箇所のうち2箇所は試料採取不可)、地下貯水槽観測孔(22箇所)、地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔(1)~(4)についてサンプリングを実施。分析結果については、前回(地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔(1)~(4):9月17日採取、その他:9月23日採取)実施したサンプリングの分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。
また、9月16日から9月17日にかけて採取した地下水バイパス調査孔a~c(3箇所のうち1箇所は試料採取不可)、地下水バイパス揚水井 No.1~4および海側観測孔(1)~(8)の水についてトリチウムの分析を実施した結果、前回(海側観測孔(5)~(8):9月9日採取、その他:9月10日採取)の分析結果と比較して大きな変動は確認されていない。
地下貯水槽No.3漏えい検知孔(南西側)の全ベータ値については、地下貯水槽の浮き上がり対策工事の再開に伴い、再び上昇傾向に転じており、当該地下貯水槽の浮き上がりを防止するための対策工事が今月末まで継続されることから、当該検知孔の濃度変動は今後も確認されるものと考えている。

※8月19日、発電所構内H4エリアのタンク堰内および堰のドレン弁の外側に水溜まりがあることを確認。
H4エリア内のIグループNo.5タンク近傍の底部で水の広がりがあることから、当該タンクの水位を確認した結果、約3m水位が低下(水量:約300m3)していることを確認。堰内の水は一部回収を実施しているが、ドレン弁を通して堰外へ出ていると思われることから周辺の土壌の回収を行うとともに広がりの範囲について引き続き調査を実施。その後、H4エリアタンクの東側にある排水路の壁面において筋状の流れた痕跡があり、当該部の表面線量当量率が最大6.0mSv/h(β+γ線(70μm線量当量率))であることを確認。このことから、汚染した土砂等が排水路に流れた可能性があるとし、今後、詳細な調査および評価を行う。

8月22日、H4エリアIグループNo.5タンク内の水および仮設タンクに回収していた水(堰内に溜まっていた水)をH4エリア内のBグループNo.10タンクへ移送完了。

8月22日、漏えいしたタンクと同様のフランジ型の他エリアのタンクについて総点検(外観点検、線量測定)を実施。タンクおよびドレン弁の外観点検において、漏えいおよび水溜まりは確認されなかったが、H3エリアのタンク周辺において、部分的に線量が高い箇所(2箇所)を確認。当該箇所は乾燥しており、堰内および堰外への流出は確認されなかった。また、当該タンクの水位は受け入れ時と変化がないことを確認した。また、5・6号機の滞留水の保管等に使用しているフランジタイプタンクの健全性確認(外観目視確認、水位確認)を8月26日までに実施し、異常が無いことを確認。

漏えいが発生したH4エリアIグループNo.5タンクについて確認を行っていたところ、当該タンク含む3基(H4エリアIグループNo.5タンク、H4エリアIグループNo.10タンク、H4エリアIIグループNo.3タンク)が当初H1エリアに設置されていたこと、H1エリアで当該タンクが設置された基礎で、地盤沈下が起こったため、H2エリアに設置する計画であったが、実際には、H4エリアに設置されていることが判明。No.5タンクからの水漏れと、H1エリアの基礎が地盤沈下した際に設置していた経過があることの因果関係は不明であるが、漏えいリスクの低減対策として、タンク内の水の移送を実施。
<最新の移送実績>
・8月25日午後3時57分より、H4エリアIグループNo.10タンクからH4エリアBグループNo.10タンクへの移送を開始。8月27日午前2時7分、移送完了。
・8月29日午前10時30分より、H4エリアIIグループNo.3タンクからH4エリアBグループNo.10タンクへの移送を開始。9月2日午前11時3分、降雨対策のため移送を停止。

8月31日のパトロールにおいて、4箇所の高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))を確認したが、関連する全てのタンクの水位に低下は見られず、排水弁も閉としているため、堰外への漏えいはないと評価。
このうち、H5エリアIVグループNo.5タンクとH5エリアIVグループNo.6タンクの連結配管部の上部にある配管の保温材を押したところ、滴下が確認されたことから、滴下した床面を測定したところ、約230mSv/hであることを確認。当該の連結配管からの滴下は継続していないが、当該配管下部の床面に大きさ約20cm×約20cmの変色箇所(乾いた状態)があり、その後、当該部の保温材を外して確認したところ、各タンクと連結配管を接続している隔離弁(2弁)のうち、No.5タンク側の隔離弁と連結配管を繋いでいるフランジ部より約90秒に1滴の滴下があることを確認したことから、同日、当該フランジ部に吸着マットを巻き付け、ビニール養生を施すとともに、当該フランジ部の床面にドレン受けを設置。なお、当該連結配管の隔離弁(2弁)については、No.5側およびNo.6側のどちらも閉められていたことを確認している。9月1日、当該部のフランジボルト12本の増し締めを実施し、漏えいがないことを確認。念のためH5エリアIVグループNo.5タンク、H5エリアIVグループNo.6のタンクの水位レベルの測定を実施し変動のないことを確認。
<最新のパトロール結果>
9月24日のパトロールにおいて、高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されなかった。また、堰内床部近傍は、堰内に溜まった雨水による遮へいにより、引き続き線量当量率が低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、サーモグラフィーによる水位確認(9月23日撮影分の分析結果)により水位に異常がないことを確認。

8月22日のH4エリア以外のタンク総点検(外観点検、線量測定)において確認された、部分的に線量が高いタンク(H3エリアBグループNo.4タンク、H3エリアAグループNo.10タンク)について、これらのタンクの外部に水の滴下等は確認されていないが、念のため、8月29日からタンク内の水をRO廃液供給タンクへ適宜移送を実施し、9月18日までに移送を完了。また、H3エリアAグループNo.10タンクの残水については、H3エリアBグループNo.5タンクへ移送が終了。

今回のタンクからの漏えいを踏まえ、福島第一南放水口付近(T-2)、H4エリア付近B-C排水路合流地点(C-1)、C排水路合流点前(B-3)、B排水路ふれあい交差点近傍(B-0-1)、C排水路正門近傍(C-0)、C排水路35m盤出口(C-2)で水を採取し、核種分析を実施(9月24日採取)。分析結果については、前日(9月23日採取)と大きな変動はない。

H4エリアタンク周辺に設置した観測孔で採取した水について、全ベータ、トリチウムの分析を実施。

今回、新たに分析したH4エリア周辺観測孔(E-5)の9月24日採取分の全ベータの分析結果については、100Bq/Lであることを確認。H4エリア周辺観測孔(E-1,E-2,E-3,E-4)の9月23日採取分のトリチウムの分析結果については、9月22日採取の分析結果と比較して大きな変動はない。
また、H4エリア周辺観測孔(E-1,E-2,E-3,E-4)の9月24日採取分の全ベータの分析結果については、9月23日採取の分析結果と比較して大きな変動はない。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。

<最新の地下水移送実績>
8月31日午後3時50分、ウェルポイントおよび集水ピット(南)から2号機立坑Cへの移送を停止し、午後3時55分、2号機タービン建屋への移送を開始。
9月3日から日中時間帯に2号機立坑B水(トレンチ閉塞により集められた水)を2号機タービン建屋へ移送するため、ウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水の移送先の切替を順次実施していたが、トレンチ閉塞作業がほぼ終了し、9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。

<サンプリング実績>

※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

※9月5日午前8時40分頃、3号機原子炉建屋上部のガレキ撤去作業に使用している600トンクローラクレーンのジブ部(クレーンの腕部分)が傾倒した状態となっていること、その後、午前11時43分頃に、主マストとの接合部材が損傷していることを当社社員が確認。
その後、当該クレーンをより安全な状態とするため、9月5日午後8時20分から午後11時55分にかけて、他のクレーンにより当該クレーンの吊フック部を吊り上げて当該クレーンを旋回させ、傾倒した状態にあったジブ先端部および吊フック部を3号機廃棄物処理建屋西側の地面に着座させた。
9月10日、当該クレーンの点検を行うため、ジブ部および主マストを地上に伏せる作業を実施。
原因調査の結果、クレーンの先端ジブマストを起状するワイヤーケーブルを巻き取るウインチのドラムロック(油圧で操作)の油圧ホースの継手部分(ねじ式継手)が緩み、当該ドラムロックが解除された状態になった結果、当該ワイヤーケーブルに緩みが生じ、先端ジブマストが徐々に傾倒したため、主マストへ想定外の荷重がかかり、主マスト上部の付根に亀裂が生じたものと推定。再発防止対策として、当該クレーンの当該ねじ式継手の新品への取替え、当該ならびにもう一台の600トンクローラクレーン操作当日の作業開始前・作業終了後に、ねじ式継手に緩みがないこと、および当該ドラムにロックがかかっていることを確認。また、当該ドラムにロックがかかっていることを遠隔で確認できるよう表示灯を設置。

※9月12日午後3時20分頃、5・6号機滞留水処理装置(車載型)から水が漏えいしていることを、当社社員が発見。このため、ただちに滞留水処理装置を停止し、漏えいが停止したことを確認。漏えいが確認された範囲について詳細に確認を行ったところ、滞留水処理装置を設置しているトレーラ内に約2m×約6mの範囲で漏えいした跡があり、トレーラ内からトレーラ外へ漏えいした水が溜まっていた範囲については、約3m×約3m×約1mmであった。漏えいした水の量については、漏えい時間、流量等から算定し、約0.065m3と評価した。なお、周辺に排水溝等はないことから、海への放出はない。また、漏えいした水を採取、分析した結果、構内散水に使用している水と同程度の値であった。
<漏えい水サンプリング結果>
セシウム134:検出限界値未満【検出限界値:1.6×10-3[Bq/cm3]】
セシウム137:4.2×10-3[Bq/cm3
全ベータ:検出限界値未満【検出限界値:1.4×10-2[Bq/cm3]】
*散水可能な放射能濃度:セシウム134とセシウム137の合計が1×10-2[Bq/cm3]を満足すること
原因調査の結果、RO装置から構内散水用水貯留タンクへ送水するための弁の1つが「閉」状態だったため、RO装置出口配管の圧力が上昇し、安全弁が動作。安全弁排水が排出先の洗浄水槽に流れたが、洗浄水槽では受けきれずに溢水。構内散水用水貯留タンクへ送水するための弁の1つが「閉」状態だった要因は、当該弁近傍での作業において、意図せずに当該弁のハンドルに接触し、当該弁を閉めた可能性があるものと推定。また当該弁は常時開状態であったことから、RO処理装置から構内散水用水貯留タンクへ送水する際に、当該弁は開状態にあるものと思い込み、当該弁の状態については、確認していなかった。再発防止対策として、当該弁のハンドルを取り外し、容易に操作できないようにするとともに、当該弁に注意表示を取り付ける、安全弁の排出先を洗浄水槽からRO装置の取水槽に変更することで、洗浄水槽からの溢水を回避(取水槽にすることで、排水された水は、RO装置内を循環する)、 RO装置の操作手順書に通常操作しない弁についても、RO装置の系統構成時に弁の「開確認」または「閉確認」を実施するよう見直しを行う。

※9月25日午前9時20分頃、協力企業作業員がFエリアタンク(6号機北側)のパトロールを実施していたところ、H1タンクとH2タンクの連絡管の保温材に、にじみがあることを発見。また、保温材下に設置してある敷き鉄板に滴下した跡を確認。その後、当該連絡管(ポリエチレン管)の保温材を外して確認したところ、漏えいではないことを確認。このことから、当該のにじみは雨水もしくは結露水であると判断。
*5,6号機建屋滞留水を保管しているタンク

※9月25日午前11時17分頃、5号機原子炉建屋4階北西側階段の上部にある空調ダクトから水が垂れていることを、当社社員が発見。その後、現場状況を調査したところ、当該空調ダクト上部にある同空調のドレン配管に付着した結露水であることを確認。

※9月25日、3号機原子炉建屋上部において、ダストサンプリングを実施。

※9月25日、3号機原子炉格納容器ガス管理システムのチャコールフィルタ・粒子状フィルタのサンプリングを実施。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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