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東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について
【午後3時現在】

平成25年10月16日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生いたしました三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、当社の原子力発電所をはじめとした設備等が大きな被害を受けるなかで、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことに対し、心よりお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、同年4月17日、事故の収束に向けた道筋を取りまとめ、7月19日に、ステップ1の目標「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を達成いたしました。その後、12月16日に、ステップ2の目標「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」の達成を確認いたしました。
 また、同年12月21日に、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップを取りまとめました。
 プラントの安定状態の維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰宅の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 当社福島第一原子力発電所への主な影響について、以下の通りお知らせいたします。

下線部が新規事項

【福島第一原子力発電所】
 1~4号機 廃止(平成24年4月19日)
 5、6号機 地震発生前より定期検査中

10月15日午後5時2分、4号機使用済燃料プールの原子炉ウェル側プールゲート開放作業に伴い使用済燃料プール代替冷却系を停止。4号機使用済燃料プール水温は29℃であり、冷却系停止時のプール水温度上昇率評価値は0.314℃/hで停止中のプール水温上昇は約6℃と評価されることから、運転上の制限値65℃に対して余裕があり、使用済燃料プール水温管理上問題ない。

3号機原子炉建屋上部がれき撤去作業については、10月8日より再開していたが、10月11日に原子炉建屋上部にある大型がれきの撤去作業が完了し、10月15日より燃料取出用カバーおよび燃料取扱設備設置に向けた線量低減対策作業を開始。なお、線量低減対策作業としては、無人重機(遠隔操作)による原子炉建屋上部の除染(小型がれきの収集・吸引など)を実施した後に、遮へい材を設置する予定。

10月16日、台風接近に伴う降雨の影響について、Cエリア(東)およびCエリア(西)のノッチタンクの水が排出基準を満たしているため、午前5時40分に排出を開始し、午前6時30分に終了。

ノッチタンクの水を分析した結果は以下の通り。
<Cエリア(東)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:21 Bq/L
・ストロンチウム90:4.3 Bq/L
<Cエリア(西)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:14 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:19 Bq/L)
・ストロンチウム90:2.7 Bq/L

また、以下のエリアで堰の水位が上昇しており、堰内の水が排出基準を満たしていることから、緊急時の措置として当該堰ドレン弁の開操作または仮設ポンプにより、堰外へ排出。
・H8エリア(北):午前6時55分にドレン弁開により開始
・H8エリア(南):午前6時55分にドレン弁開により開始
・Cエリア(東):午前7時05分に仮設ポンプにより開始
・Cエリア(西):午前7時00分にドレン弁開および仮設ポンプにより開始
・H9エリア:午前7時26分にドレン弁開により開始
・H9エリア(西):午前7時32分にドレン弁開により開始
・Eエリア:午前7時30分にドレン弁開により開始
・G3エリア(北):午前8時56分にドレン弁開により開始
・G3エリア(東):午前8時56分にドレン弁開により開始
なお、G3エリアタンクは溶接型であり、多核種除去設備(ALPS)処理後の処理水(セシウムとベータ核種を除去しトリチウムを含むもの)も貯蔵している。パトロール等で漏えいのないことを確認しているが、堰内の水についてセシウムとストロンチウムを分析し、排出基準以下であることを確認している。

各エリアの堰内の水の分析結果は以下の通り。
<H8エリア(北)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:9.5 Bq/L
<H8エリア(南)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:15 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・ストロンチウム90:6.9 Bq/L
<Cエリア(東)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:14 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:2.5 Bq/L
<Cエリア(西)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:14 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:2.7 Bq/L
<H9エリア>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・ストロンチウム90:4.0 Bq/L
<H9エリア(西)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:3.9 Bq/L
<Eエリア>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:4.2 Bq/L
<G3エリア(北)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:14 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:18 Bq/L)
・ストロンチウム90:0.88 Bq/L
<G3エリア(東)>
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:13 Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:17 Bq/L)
・ストロンチウム90:1.0 Bq/L

またH5エリアおよびH6エリアの堰内の水については、溢水を避けるための緊急避難的措置として、地下貯水槽No.7(これまで未使用)に移送し、一時的に仮貯蔵する。H6エリアについては、午前7時30分に移送を開始している。H5エリア堰内の水の地下貯水槽No.7への移送について、午前8時9分に消防車による移送を開始した。仮貯蔵した水は、台風通過後に4000m3ノッチタンクへ速やかに移送する。念のため、地下貯水槽No.7のドレン孔および漏えい検知孔で監視強化を行う。

*排出基準:
・セシウム134:15 Bq/L未満
・セシウム137:25 Bq/L未満
・その他のガンマ核種が検出されていないこと(天然核種を除く)
・ストロンチウム90:10 Bq/L未満(簡易測定法により計測)
・タンク内の水質等を参考に、他の核種も含めて告示濃度基準を満たすこと

※10月16日午前5時10分、3号機タービン建屋1階松の廊下エリアに設置した建屋内漏えい警報が発生。現場を確認したところ、当該エリアに隣接している廃棄物処理建屋側より当該エリアに水が流れてきていることを確認。当該エリアおよび隣接する廃棄物処理建屋には、現在、建屋内の汚染水を移送する配管は通っていないことから、当該エリアに流れてきている水は雨水と判断。

10月16日7時47分、3号機復水貯蔵タンク(以下、CST)炉注水設備において、「CST原子炉注水設備(10)液位高」警報が発生。当該警報については、CST炉注水設備の配管からの漏えいを検知するため、配管まわりにある管路内に検知器を設置しており、管路内に水が溜まった場合に検知して発報するものである。現場を確認したところ、当該エリアに隣接している廃棄物処理建屋側より流れてきた雨水が、CST炉注水配管の通る管路(U字溝)に流入し、配管まわりに設置された当該漏えい検知器が動作したものと判断。CST炉注水配管まわりに漏えい等の異常のないこと、および炉注水関連パラメータに異常のないことを確認。なお、流入してきた雨水については、仮設水中ポンプで汲み上げる予定。

10月16日午前7時51分頃、3号機原子炉建屋5階中央部近傍より、湯気が発生していることをカメラにて確認。なお、同日午前8時05分までに確認したプラント状況、モニタリングポストの指示値等に異常は確認されていない(午前7時50分時点の気象データは、気温12.3℃、湿度96.3%)。

10月16日9時28分頃、5号機タービン建屋1階松の廊下エリア(廃棄物処理建屋入口付近)の天井部より水の滴下があることを現場作業員が確認。現場確認の結果、滴下水はその上方の天井部より滴下しており、天井部の外側は廃棄物処理建屋屋上またはタービン建屋外壁付近であり、滴下箇所付近を通っている配管に異常がないことから、当該滴下水は雨水であると判断。なお、現在、滴下は止まっており、床面の溜まり水については拭き取りを実施。

10月16日午前10時9分、2号機サプレッションチェンバ(S/C)内部の気体が原子炉格納容器ドライウェル(D/W)側へ移動していることの有無を確認するため、2号機サプレッションチェンバ(S/C)内への窒素ガスの封入を開始。窒素ガスの封入量は5m3/h。今後、S/C内への窒素ガス連続封入にあたっては、関連パラメータの監視及びデータ採取を行う。

※10月9日、2号機の取水口スクリーンのシルトフェンス内側および外側において、セシウム134およびセシウム137の値が、10月8日の分析結果と比較して有意な上昇傾向を確認。
今回の上昇は1,2号機取水口付近止水対策工事の影響による可能性が考えられるが、これを受けて10月11日から1週間を目途に、港湾内5地点(物揚場前、1~4号取水口内北側(東波除堤北側)、2号機スクリーン(シルトフェンス内側)、2,3号機取水口間、港湾口)のサンプリング頻度を上げてモニタリングを強化。
10月15日採取分の5地点の海水のセシウム134、セシウム137、全ベータの測定結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。また、10月14日に採取した海水のトリチウムの分析結果についても、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視、および詳細な調査を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
10月15日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β+γ線(70μm線量当量率))は確認されなかった。また、堰内床部近傍は、堰内に溜まった雨水による遮へいにより、引き続き線量当量率が低い状態となっている。さらに、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、サーモグラフィーによる水位確認(10月14日撮影分の分析結果)によりタンク水位に異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えい、およびB南エリアタンク(B-A5)上部天版部からの滴下を受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺および地下水バイパス揚水井No.5~12のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
10月15日採取分のH4エリア周辺のB排水路のB-1、B-2、B-3及びタンク脇側溝のX-2地点については、排水路に水がなくサンプリングができなかった。なお、排水路におけるその他の地点の分析結果については、大きな変動は確認されていない。また、H4エリア周辺のその他の地点の分析結果については、前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1・2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。

<最新の地下水移送実績>
9月7日からウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。

<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、地下水バイパス揚水井No.1~4、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1、No.2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<サンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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