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福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後3時現在】

2015年4月5日
東京電力株式会社

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、2011年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 2013年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項

地下水流入抑制対策による地下水位の低下に伴い、建屋滞留水水位を低下させる必要があり、建屋内に滞留水移送ポンプ並びに水位計の設置を進めている。(新たに削孔した穴より水位を測定した結果は2015年3月26日に公表済み)
このうち、1号機タービン建屋所内ボイラー室水位は以下の通り。
・1号機タービン建屋所内ボイラー室水位:O.P.4900mm(3月17日測定)

 周囲の地下水位は継続監視しているが、最近、降雨量が少ないことから低下傾向が見られ、水位は以下の通り。
・1号機タービン建屋所内ボイラー室近傍のサブドレン水位N1:O.P.4917mm
(2015年4月4日測定)

 その後、本日、午後0時時点における1号機タービン建屋所内ボイラー室近傍のサブドレン(N1)水位はO.P.4943mmであり、水位が昨日から上昇。
なお、本日は、福島第一原子力発電所構内において降雨が見られている。

 今後も水位監視(所内ボイラー室水位およびサブドレン水位)を継続するとともに、準備が整いしだい、所内ボイラー室からの滞留水の移送を行う。

※4月2日午後1時頃、福島第一原子力発電所第二保管施設において、協力企業作業員が、ボックスカルバート*内に収納されている高性能容器(HIC)の確認作業を実施していたところ、HICの上部に溜まり水があることを確認。 
*ボックスカルバート
鉄筋コンクリート製の箱型保管施設
ボックスカルバート内には、HIC2基を収納

 その後、HICに触れた際、HIC蓋外周部のベント孔より、水が滴下したことを確認。なお、ボックスカルバート外への漏えいはなく、当該作業にあたった15名の作業員への汚染はない。現場確認の結果、2箇所のボックスカルバート(AJ5、AJ8)において、水溜まりがあることを確認。
・AJ5ボックスカルバート:床面(約15L)およびHIC蓋外周部(約10L)(1基)
・AJ8ボックスカルバート:HIC蓋外周部(約1L)のみ(1基)
また、AJ5およびAJ8ボックスカルバート内のHIC蓋外周部に溜まった水の分析結果は以下のとおり。
【AJ5】
・セシウム134 1.9×100Bq/cm3
・セシウム137 6.8×100Bq/cm3
・全ベータ   3.0×103Bq/cm3
【AJ8】
・セシウム134 1.9×100Bq/cm3
・セシウム137 7.1×100Bq/cm3
・全ベータ   3.9×103Bq/cm3
【参考:HIC内水の放射能濃度】
HIC内の水については実際に分析を行っていないが、105Bq/cm3の原水(主にストロンチウム)を100倍程度濃縮した水(107Bq/cm3)を収納する設計となっている。

 なお、これまでボックスカルバート内部については定期的に点検をしており、3月30日の点検において、協力企業はクレーンカメラにてAJ5ボックスカルバート内部床面に水溜まりがあることを確認し、3月31日に当社は報告を受けた。
 3月31日に当該部のスミヤ採取・測定をした際に、目視にてHIC蓋外周部に水溜まりがあることを確認。当社はHIC上部からの漏えいは考えづらいこと、また、スミヤ測定結果においてHIC蓋外周部は100kcpm超であったものの、床面は34kcpmであったことから結露水と判断した。ただし、線量があったことから、念のため、ボックスカルバート内の確認作業を翌日以降も継続とした。
 4月1日は降雨の影響により、ボックスカルバート内に雨水が流入するため、作業を中止。
 4月2日にHIC蓋外周部の溜まり水を回収した際、HIC蓋のベント孔から水が出てきたことを確認。また、他のボックスカルバート内も確認できる範囲で点検を実施したところ、AJ8ボックスカルバート内のHIC蓋外周部に少量の水溜まりがあることを確認。
 水溜まりが確認された2基のHIC以外について、4月3日、以下の観点で7基のHICの現場調査を実施したが、漏えいは確認されなかった。
・高線量の内容物を収納したHIC
・保管期間の長いHIC
・構造に違いのあるHIC
4月4日、29基のHICの現場調査を実施した結果、2基のHICの上蓋に水溜まりを確認。また、他の27基のHICの上蓋には水溜まりがないことを確認。
引き続き、本事象の原因究明を含めた調査を実施していく。

《1号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《2号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年3月26日午前10時14分~)

《3号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(プロセス主建屋)へ高濃度滞留水を移送中(2015年4月1日午前10時3分~)

《4号機(2012年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了。

《5号機(2014年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(2014年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置運転中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中
・モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置運転中
・RO濃縮水処理設備運転中

《地下水バイパスの状況》
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。
※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日3月25日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。4月5日午前10時18分、海洋への排水を開始。同日午前10時25分に漏えい等の異常がないことを確認。

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
4月4日のパトロールにおいて、タンクからの漏えいの兆候を早期に発見する目的で70μm線量当量率の測定を行っているが、堰床部に溜まっている雨水の影響により測定を一部実施出来ない箇所を除き、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されなかった。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、2013年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
2013年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。3,4号機間においては2015年4月1日、ウェルポイントからの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新の地下水移送実績>
2013年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、2013年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、2014年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

《地下貯水槽の状況》
※2013年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1号機放水路の状況》
※1号機放水路上流側立坑において、セシウム137の濃度が上昇した件について、1号機放水路立坑水の分析を実施。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

 

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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