ケーブルトレイ用消火装置の開発
目的
柏崎刈羽原子力発電所では、新規制基準(※)に基づき、ケーブルトレイ専用の固定式消火設備を設置しています。現行設備はボンベや配管など付帯設備の設置が必要なものとなっていますが、現在、それら付帯設備が不要なケーブルトレイ消火設備を開発しています。
概要と成果
提案設備の特徴としては、下記の通りです。
- 消火剤の入ったポリエチレンチューブをケーブルトレイに設置
- トレイ内のケーブル火災による発熱でポリエチレンチューブが破裂し、さらに内包された消火剤蒸気圧が上昇して消火剤が噴出
- 先端に圧力センサーが付属され、中央制御室への連絡が可能
ケーブルトレイ消火試験
- ケーブルトレイの大きさ:W600mm, H120mm
水平L6000mm、垂直L3000mm - ケーブル種:600V難燃CV3C×38sq、600V CV3C×38sq
- ケーブル占有率:40%(45本)
- 燃焼方法:ケーブル1本に過電流(1740A※)+外部着火装置
成果の適用先・事例
ケーブルトレイ専用の固定式消火設備の簡素化を目的として設備の開発と消火性能検証試験を実施しました。提案した消火設備は十分な消火性能を有することがわかりました。現行設備と比較すると、下記の通りです。
- 施工はケーブルトレイ内に消火チューブの設置のみ
- 工程の短縮
- 材料費、工事費が1/10以下になる見込み
担当部署
経営技術戦略研究所 技術開発部 環境・エネルギーエリア