目的

原子力発電所の再稼働に向けた安全対策では、プラントメーカーに依存することで必要な安全性を確保してきましたが、安全性をさらに高めるための自主的な対策が十分に推進できないことや、高コスト構造、過剰な労力を必要とするといった課題がありました。
その対策として当社では、プラントメーカーに依存せずにより効果的で作業性に優れた安全対策の技術開発に取り組んでいます。
これにより、安全性を高め続ける活動へつなげていきたいと考えています。

原子力の「安全性」と「外部依存度」の関係

図 原子力の「安全性」と「外部依存度」の関係(イメージ)

概要と成果

現状

原子力発電所では安全上重要な設備は複数区分で設置し、一つの区分が機能停止しても他区分が稼働するように設計しています。柏崎刈羽原子力発電所7号機では、安全系区分Iのケーブル類のうち、他区分に設置するケーブル類は3時間以上の耐火性能を施しています。

「ディーゼル主電源」「再エネ主電源」の際の短絡事故発生時のイメージ

今回の試み

この3時間耐火ラッピング材について、自前技術化により、耐火性能が高く、施工性が良い(軽く、薄い)ものの開発に取り組んでいます。

耐火ラッピングの耐火試験
(のぞき窓より)

燃焼試験後の放水試験
(NRC基準相当)

担当部署

経営技術戦略研究所 技術開発部 材料・化学エリア