新潟で働く私たちの思い
~何事も誠実に取り組み、安全をひとつずつ積み上げていく。

2017/05/23

柏崎刈羽原子力発電所では、福島第一原子力発電所の事故の反省をふまえて、設備の強化・新設に取り組んでいます。その現場で働く若手技術者に、仕事に対する思いを聞いてみました。

日本を支える“電気”を生み出す現場で働きたい、と入社を決意。

高校で電気・機械について学んでいる時、日本ではベース電源のひとつに原子力発電があり、経済や産業を支えるために必要不可欠なものだということを知りました。それ以降、電気を生み出す現場で働きたいと思うようになり、世界最大の発電規模である柏崎刈羽原子力発電所のエンジニアとして、知識を深め技術を身につけていく道を選びました。

東北地方太平洋沖地震では、発電所構内を移動している時に大きな揺れを感じ、すぐに原子炉建屋に戻って先輩と緊急パトロールに出ました。自分たちの持ち場の確認が済んで、大きな異常も無くほっとして事務所へ戻り、そこで福島第一原子力発電所に大きな津波が襲来したことを聞きました。「自分はこれまで、原子力のリスクに向き合ってきたのだろうか―――」と、胸が締めつけられる思いでテレビのニュースで流れる福島第一原子力発電所の状況を見ていました。

自分の業務の“先”にある業務を意識して遂行する

入社から現在まで、私は計装機器(原子炉の圧力や水位、放射線量などを測定する機器)の保守・メンテナンスを行う業務を担当しています。配線や測定器に不具合がないか、不具合の原因になるような劣化が生じていないか、日々確認を行っています。この業務は、トラブルが無く順調であることが当然で、褒められることはないかもしれませんが、異常やトラブルがなく機器が動いていることが、やりがいにつながっています。

業務を行う上では、私たちが保守・メンテナンスする“計装機器の先”にはたくさんの業務があるということを意識しています。計装機器は、原子炉建屋内のさまざまな設備の状態を把握するために、とても重要なものです。計装機器で測定した結果をもとにたくさんの方がそれぞれの業務を行っていることを意識し、設備を使う人の気持ちや立場になって業務を行うようにしています。

また、最近の計装機器はデジタル制御のものも多く、デジタルソフトウェアのプログラムを確認することがあります。私は、入社するまでソフトウェア関係の知識がなかったので、先輩や協力企業の方などに繰り返し質問をしながら知識を身につけ、現在ではひと通りの作業ができるようになりました。今の自分があるのは、先輩社員だけではなく、協力企業の方々のサポートがあってこそ。たくさんの方たちのご協力によって、自分たちの業務が遂行できていることを強く感じています。

今後も、先輩や協力企業の方々とよくコミュニケーションをとって知識や技術を身につけ、成長し続けていきたいと思っています。

東京電力ホールディングス株式会社
大田 陽一

柏崎刈羽原子力発電所 第二保全部 計測制御グループ所属。
2010年入社。富山県富山市出身。

肩書は取材当時のものです。(2016年11月撮影)

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