プレスリリース 2007年

定期検査中の福島第二原子力発電所2号機圧力抑制室の塗装はく離作業における内壁の一部けずれの原因と対策について

                             平成19年6月27日
                             東京電力株式会社

 当社・福島第二原子力発電所2号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)に
つきましては、平成19年4月6日より第17回定期検査を実施*1しておりますが、
圧力抑制室内壁(鋼鉄製、厚さ約40mm)を塗装するための準備工事として、協力企
業作業員が細かな金属粒を吹き付けて塗装をはく離する作業*2を実施していたと
ころ、誤って作業予定以外のノズルを手に持っていたため、床に置かれていた本来
使用すべきノズルから金属粒が噴出し、当該室内壁の一部がけずれた(長さ約9cm、
幅約4cm、深さ約6mm)ことを、6月8日午後2時30分頃、当社社員が確認いたし
ました。
 これによる外部への放射能の影響はありません。
                     (平成19年6月8日お知らせ済み)

 原因について調査した結果、作業員によるノズルの確認が不十分であったこと、
および、作業場所に本来使用すべきノズルと作業予定以外のノズルが混在していた
こと、また、作業時に使用する無線が通じにくい環境であったため、作業関係者間
のコミュニケーションが十分ではなかったことにより、作業員が誤ったノズルを保
持してしまったことから、床に置かれていた本来使用すべきノズルからの金属粒の
噴出が継続し、当該室内壁の一部がけずれたものと推定いたしました。

 金属粒の噴出によりけずれた箇所については、肉盛り溶接を実施し、補修するこ
とといたします。
 また、本事象をふまえ、作業関係者間のコミュニケーションがとりにくい当該作
業においては、以下の対策を実施することといたします。
 ・作業開始前に作業員が使用すべきノズルを手に持っていることを別の作業員が
  確認するとともに、金属粒を噴出させずに圧縮空気のみによる通気確認を行っ
  てから作業を開始する。
 ・作業員からの作業停止等の指示が確実に伝わるよう表示ランプ等を設置する。
 ・使用しないノズルは、作業エリア外に移動する。
 ・作業関係者に対し、本事象の内容および対策を周知するとともに、必要に応じ
  て当社が作業状況の立会い等を行い、慎重に作業を実施する。

                                  以 上

*1:定期検査を実施
   当事象発生時には、原子炉内は燃料がない状態で定期検査を実施中。
*2:塗装をはく離する作業
   圧縮空気にて細かな金属粒を塗装する箇所に吹き付けることにより、塗装を
   はく離し、塗装面を粗くして塗料が乗りやすくする作業。作業は複数のノズ
   ルを利用して行う。

(参考)INES評価
  本事象は、原子力安全・保安院による国際原子力事象評価尺度(INES) 
 暫定評価では、0−(安全上重要でなく、安全に影響を与えない事象)とされて
 おります。

添付資料
・別紙:系統概略図・圧力抑制室内プール平面図(PDF 19.4KB) 


pdfデータをご覧になるにはAcrobatリーダーが必要です。 アクロバットリーダー



	

	



			
			
		

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