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福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後3時現在】

平成26年10月30日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

※下線部が新規事項

No.3軽油タンクについては、平成26年10月30日から平成27年3月の期間で点検を予定。点検に伴い、No.3軽油タンク内の軽油を全部抜き取るため、特定原子力施設に係る実施計画(以下、実施計画という。)III章第2編第62条(非常用ディーゼル発電機燃料油等)の表62-1で定める運転上の制限(ディーゼル燃料油No.3軽油タンクレベル:2,180mm以上)を満足できない状態となるが、実施計画III章第2編第74条(予防保全を目的とした保全作業を実施する場合)を適用し、あらかじめ必要な安全処置を定めた上で計画的に点検作業を実施する。あらかじめ必要な安全処置としては、No.3軽油タンクから補給を行っていた5A、5Bおよび6Aの各非常用ディーゼル発電機のデイタンクに、No.6軽油タンクから補給を行えるようにするとともに、非常時の必要油量を確保するため、No.6軽油タンクレベルの設定値(運転上の制限値)を1,291mm上から2,346mm以上に変更。また、設定値(運転上の制限値)を逸脱しないように、No.6軽油タンクレベルの管理値を2,536mmとして運用。10月30日午前7時17分に当該タンクの点検作業を開始。

※8月29日午後0時45分頃、3号機使用済燃料プール内瓦礫撤去作業において、燃料交換機の操作卓が当該プール東側中央付近に落下したことを受け、当該プール水のサンプリングを継続実施中。放射能分析結果が前回と比較して有意な変動がないことから、燃料破損等の兆候は確認されていない。これまでのプール水分析結果に有意な変動は確認されていないことから、監視頻度を現在の1回/週から、今後は1回/月に見直す。

使用済燃料プール水の放射能分析の結果(採取日:10月29日)
・セシウム134:1.7×10Bq/cm
・セシウム137:5.1×10Bq/cm
・コバルト60:1.3×100Bq/cm

※10月29日午後10時55分頃、凍土壁の工事に従事している作業員が、4号機西側の道路から登録センターの交差点にかけて、移動中の車両からエンジンオイルと思われる油が滴下していることを発見した旨、午後11時10分に緊急時対策本部に連絡があった。
滴下した範囲の確認を行うと共に、滴下した油については吸着マットによる拭き取りを実施。午後11時30分に双葉消防本部へ一般回線にて連絡。その後、当該車両のオイルパンが損傷したことにより、エンジンオイルが滴下したことを確認。
漏えい範囲については、駐車場において約1m×0.5mであり、4号機西側の道路から登録センターの交差点までの路上に点在していることを確認。油の滴下は停止しており、滴下した油については、吸着マットおよび中和剤による処置が完了。また、漏えい箇所について受け皿を設置。

※10月29日午前10時15分頃、Fタンクエリア南側において、タンクローリ車エンジン付近より軽油漏えいが発生した旨、同日午前10時23分に緊急時対策本部に連絡があった。漏えいは、約1m×約1.5mの範囲で、地面に染み込んでいる状態であったが、止め弁を閉止したことにより軽油の漏えいは停止。また、漏えい箇所にビニール袋による養生も実施した。その後の状況を確認した結果、散水用タンクに水を入れるエンジン付ポンプの燃料フィルターから軽油が滴下したことが分かった。浪江消防署による現場確認の結果、同日午前11時37分に「事故ではなく軽油の滴下事象」と判断。同日午後0時30分に地面に滴下した燃料油(軽油)の回収、燃料油が付着したエリアの砂利の除去および中和処理を終了。

《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年10月27日午前10時43分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中・

《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中

《地下水バイパスの状況》
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
10月29日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

※2号機原子炉建屋西側に設置されているサブドレンNo.18およびNo.19について、10月22日および23日にサンプリングした水のセシウム134およびセシウム137が、その周囲のサブドレンに比べて高い濃度であることを確認したことから、当該および周辺のサブドレンについて傾向を監視中。なお、No.18およびNo.19からの地下水汲み上げを、当面の間、停止。その後の原因調査において、当該サブドレンは、高線量等で復旧をしていないサブドレンNo.15、No.16、No.17と横引き管で連結されていることから、10月29日に震災後初めてサブドレンNo.16の水の放射能分析を実施したところ、セシウム134で85万Bq/L、セシウム137で290万Bq/L、全ベータ放射能で320万Bq/Lという結果が得られた。10月18日、19日にサブドレン浄化性能確認試験の一環で、当該サブドレン揚水ポンプを稼働した際に、連結管でつながっているサブドレンNo.15、No.16、No.17ピットから、放射能物質含んだ水を徐々に引き込んだものと推定。また、これらのサブドレンは2号機原子炉建屋より山側に設置しており、水位は建屋滞留水の水位より十分に高いことおよび当該サブドレン水と2号機タービン建屋滞留水の放射能組成比は異なっていることから、建屋滞留水の流入ではなく、フォールアウトの影響によるものと考えられる。今後、当該サブドレンと連結管でつながっている高線量等で復旧をしていないサブドレンピットの閉塞等を検討する。なお、原因の推定が出来たことおよび10月24日以降当該サブドレン水の放射能濃度は低下し、その値に有意な変動がないことから、作業員の被ばく低減の観点で、当該および周辺のサブドレンの放射能分析を1日1回から1週間に1回に頻度を変更し、傾向を監視する。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
   <サブドレンNo.18>
    (10月29日採取)
     セシウム134:3.2×10Bq/L
     セシウム137:1.1×10Bq/L
 
   <サブドレンNo.19>
    (10月29日採取)
     セシウム134:2.8×10Bq/L
     セシウム137:9.5×101Bq/L
    
《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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