新潟で働く私たちの思い
~発電所と地域をつなぐ「架け橋」になる。

2017/06/28

柏崎刈羽原子力発電所では、福島第一原子力発電所の事故の反省をふまえて、設備の強化・新設に取り組んでいます。発電所の状況や取り組みをお伝えする業務にあたっている社員に、仕事に対する思いを聞いてみました。

最新鋭の大きな設備に感動し、入社を決意

柏崎市内の中でも原子力発電所にほど近い地域で生まれ育った私が、「発電所」を初めて意識し実感したのは、発電所見学をした中学生の頃です。地元に最新鋭の大きな設備があることに感動し、「将来はここで働いてみたい」と考えるようになりました。工業高校を卒業して東京電力に入社すると、福島第一原子力発電所や柏崎刈羽原子力発電所で、主に放射線を管理する業務を担当しました。

2011年の福島第一原子力発電所の事故の時は、応援要員として福島へ向かいました。作業員の放射線測定やマスクの着脱の補助など、やるべきことは後を絶たず、時間や日にちの感覚も無くなってしまうような状況のなか、福島第一や自分自身はどうなってしまうのかという不安を抱えながら、無我夢中で対応をしました。

避難される方のお手伝いをした時には、皆さまの辛さや苦しみを間近で感じ、我々の起こしてしまった事故がどれだけ重大で深刻なものなのかを痛感しました。

コミュニケーションを大切にして、地域との「架け橋」に!

その年の秋からは、柏崎刈羽原子力発電所の現状や取り組みをお知らせする現在の部署に異動し、これまでよりも地域の方と交流する機会が増えました。放射線管理の業務の時に先輩から教わった「『現場・現物・現実』に向き合わないと本質は見えない」という言葉を胸に、直接お会いすること、特にトラブルがあった時には、できる限り早くお伺いしてご説明することを大切にしています。

地域の皆さまのご関心にお応えするために、私は自分の言葉でわかりやすくご説明することを常に心がけています。放射線管理という技術系の職場で培った経験は私の強みです。専門的な内容をやさしい言葉で補足したり、イメージしやすいように身近なものに例えてお話しすることもあり、「よくわかった」「頑張れ」などとお声掛けいただいた時は、やりがいを感じるとともに一層気が引き締まります。

設備の安全対策を進めることはもちろんですが、ご不安やご懸念にしっかりとお応えすることも事故の当事者としての責務です。これからも地域の皆さまとのコミュニケーションを大切にして、発電所と地域をつなぐ「架け橋」になりたいと考えています。

東京電力ホールディングス株式会社
坂井 敏幸

柏崎刈羽原子力発電所 広報部 柏崎地域グループ所属。
1993年入社。新潟県柏崎市出身。

肩書は取材当時のものです。(2016年12月撮影)

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