2022年03月17日

2022年3月17日
東京電力ホールディングス株式会社

　2022年3月16日午後11時36分頃に発生した福島県沖を震源とする地震に関する続報です。

　福島第一原子力発電所の状況は以下の通りです。

　＜3月17日午前2時現在＞
　　1～6号機設備プラントパラメータ　　　　　　　　　異常なし
　　原子炉注水設備（1～3号機）　　　　　　　　　　　異常なし
　　使用済燃料プール冷却設備（1～6号機、共用プール）異常なし

　・3月17日午前1時頃より2号機原子炉建屋の構内連続ダストモニタの低下傾向を確認しました。
　　　3.7×10^-3 Bq/cm3（高警報値：１×10^-3 Bq/cm3）
　・3月17日午前1時現在の構内連続ダストモニタ1／2号機法面、1号海側、3号海側の数値に対して低下傾向を確認しました。その他構内連続ダストモニタは、有意な変動はありません。
　・3月17日午前１時30分、構内排水路モニタ指示値（物揚場）の低下傾向を確認しました。
　・5号機使用済燃料プール冷却設備は地震に伴い自動停止していることを確認しました。
　・現在、冷却が停止している2号機および5号機使用済燃料プール冷却設備のプール水温度評価については、以下の通りです。
　　（2号機）運転上の制限である65℃に到達しない。
　　（5号機）運転上の制限である65℃に到達する時間は、約11日程度。
　・ろ過水純水装置の汚泥装置油圧ポンプより、数分に1滴程度の油滴下を確認し、弁閉止操作により油の滴下停止を確認しました。
　　（漏えい量 50cm×50cm×1mm）
　・5号機および6号機原子炉建屋オペレーティングフロアにおいて、水溜まりがあることを確認しました。水溜まりは地震による使用済プール水の揺れにより同プールから溢水したものと推定しております。
　（発生場所）6号機原子炉建屋オペレーティングフロア　4箇所
　（発見時刻）午前2時20分頃
　（漏えい範囲）南西 0.3m×0.5m×1mm
　　　　　　　　南東 0.2m×0.2m×1mm
　　　　　　　　北東 0.2m×0.2m×1mm
　　　　　　　　北西 0.2m×0.2m×1mm
　（発生場所）5号機原子炉建屋オペレーティングフロア　4箇所
　（発見時刻）午前2時35分頃
　（漏えい範囲）南西 5.0m×5.0m×1mm
　　　　　　　　南東 1.0m×0.5m×1mm
　　　　　　　　北東 1.0m×0.5m×1mm
　　　　　　　　北西 1.0m×0.5m×1mm
　　なお、5,6号連続ダストモニタに有意な変動はありません。
　・3月17日午前2時45分に6号機タービン補機冷却系（純水）サージタンクの水位低下（55mm/h）を確認しました。詳細については現在確認中です。
　・なお、現時点においてその他漏えい等の異常は確認されておりません。
  ・3月17日午前2時45分、既設淡水化装置にウルトラフィルタ洗浄水槽の底部固定ボルトより、鉛筆2本分程度の太さの漏えいを確認しました。水槽の隔離を実施し、漏えいは堰内に留まっていることを確認しております。
　　　漏えい範囲 6m×6m×1m（漏えいした水は淡水化処理した後の淡水）
　・3月17日午前2時50分、高台タンクパトロールにおいてJ5タンクおよびG6タンクエリアにて、堰の塗装のめくれを確認しました。なお、当該タンクエリアの周囲に漏えい等は確認されておりません。
　・3月17日午前3時、ストロンチウム処理水タンク（H8-A3）の位置ずれを確認しました。なお、連結配管からの漏えい等は確認されておらず、タンクの水位に有意な変動も確認されておりません。

　福島第二原子力発電所の状況は以下の通りです。

　＜地震後のパトロールの実施状況＞
　・3月17日午前2時15分、4号機使用済燃料プールから溢水防止フェンスを越えた溢水を確認。溢水した量は約0.0003リットル。なお、1～3号機は使用済燃料プールからの溢水や漏えいなしを確認。
　・3月17日午前２時19分、1号機原子炉建屋南西コーナーブローアウトパネル１箇所にコブシ一個程度開いていることを確認。なお、建屋の負圧は維持されており外気への放射線物質の流出はないことを確認できています。
　・3月17日午前2時42分、富岡消防車から消防署１台正門へ到着（サイレン鳴動）
　・3月17日午前２時57分、構内で発生した火報は全て誤報であることを富岡消防署員により確認
　・3月17日午前３時１分、消防車退構
　・排気筒モニタ、モニタリングポストの指示値に有意な変化はありません

以　上