台風15号による停電状況・復旧見通しについての会見議事録
2019年9月12日
東京電力ホールディングス株式会社
■日時:2019年9月12日(木)9:00~9:47
■場所:東京電力ホールディングス株式会社 本社1階
■会見者:東京電力パワーグリッド株式会社 塩川技監、持田配電部部長代理
冒頭、東京電力パワーグリッド株式会社技監の塩川より午前5時断面の停電状況、復旧見通しについて説明(http://www.tepco.co.jp/press/release/2019/1517425_8709.html)。
■質疑:
- Q.
本日中の復旧を見込んでいる5市(千葉市・八千代市・四街道市・印西市・市原市)以外も明日中に全て復旧する可能性はあるのか。
- A.
現在、復旧計画の詳細について検討しており、全て復旧するのは13日以降になる見通し。復旧は段階的に進めていくため、5市以外にも本日中に復旧するエリアはある。復旧見通しを適宜お客さまにお示しできるようにしたい。
- Q.
現時点で全ての復旧が土日にずれこむ可能性はあるか。
- A.
現在、復旧計画の詳細について検討している。
- Q.
当初の復旧予定よりも遅れている原因をどのように考えているのか。
- A.
倒木が多く、事故点を確認し、復旧工事の方法の検討に時間が掛かったこと、改修工事の規模が大きくなっていることなどが長期化している原因である。
- Q.
復旧の見通しが日ごとに変わっているようだが、日々、新たな状況が判明しているということか。
- A.
被災の初期段階では全ての被害状況を把握できていなかったが、現在は概ね把握できている。今後のお知らせでは未確定の情報をなるべく少なくできるようにしていきたい。
- Q.
本日中に復旧する5市の時間の目途は。
- A.
復旧の計画がまとまり次第、速やかにHP等で公表する。復旧の状況については引き続き、Twitterをメインに発信していく。
- Q.
本日、復旧を見込んでいる地域は何万軒か。
- A.
約4万軒。
- Q.
完全に復旧するまでに1週間かからないという見通しは変わっていないか。
- A.
変わっていない。
- Q.
全面復旧のスケジュールが当初の見込みから遅れているが、策定のプロセスに問題はなかったか。
- A.
当初、復旧見込みを公表した際は、被害規模の実態が把握できていなかった。想定に反省すべき点があったと考えているが、振り返りは全体の復旧が終わった後に行い、改善すべき点については備えてまいりたい。
- Q.
今回の台風により失われた供給力は。
- A.
火力発電所3箇所で合計320万kWの供給力が失われた。現時点でそのうち260万kWが復旧した。
- Q.
5市以外の復旧見込みは示せるか。
- A.
復旧計画が策定できた地域からなるべく早く公表してまいりたい。確約は難しいが、できれば本日中に公表したい。
- Q.
本日中に復旧する見通しの4万軒の市町村毎の内訳は。
- A.
千葉市16,000軒、八千代市11,300軒、四街道市2,100軒、印西市400軒、市原市13,000軒。
※なお、停電軒数には台風15号以外の要員も含まれます。
- Q.
今回の台風による損害額は。
- A.
現段階で把握できていない。
- Q.
想定が甘かったとのことだが、被害の想定と復旧の想定のどちらか。
- A.
台風が通過した後の配電設備の復旧見通しが甘かった。
- Q.
今回の台風による停電が残っている場所は現時点で千葉エリアのみか。
- A.
台風起因の停電は現在、千葉県のみ。
- Q.
HPでは現在、停電軒数33万軒と表示しているが、最新の状況は。
- A.
停電情報では現在、東京電力パワーグリッドサービスエリア内の合計で33万9千軒。台風以外の停電も含まれており、千葉県のみでは約33万軒。
- Q.
本日中に4万軒が復旧するということは、明日以降に復旧するのは約30万軒ということか。
- A.
今回お示しした5市以外の全面復旧が13日以降になるということ。現在、復旧計画を検討しているが、5市以外にも復旧できる場所はあり、明日以降に約30万軒が残るわけではない。
- Q.
昨日、復旧作業の人員を11,000人体制としていたが、本日はさらに増えるのか。
- A.
突発的なことが起きた際にはさらに追加できるよう、準備をしている。
- Q.
本日復旧見通しの地域は早ければ午前中にも復旧するということか。
- A.
すでに復旧している地域もあれば、午前中に復旧する地域、夕方までに復旧する地域もある。
- Q.
復旧見通しの市原市の細かい地名をみると、住所の地名と異なる表記があるが、どういうことか。
- A.
配電線は市町村をまたがって配置されており、住所表記と同一とは限らない。誤解のないように説明してまいりたい。
- Q.
今回被害が広がった背景は福島第一原子力発電所の事故以降、経営状況が悪化し、設備投資を減らしたためではないか。
- A.
必要なところまでコストダウンを行っているわけではなく、ひとつひとつの設備を診断する力を磨き、不要な建て替え、取り替えを排除したり、調達単価を下げたりしている。
- Q.
東京都の島しょ部の停電状況は。
- A.
大島16軒、新島6軒。いずれも民家ではなく街路灯など。
- Q.
想定より被害が大きかったとのことだが、他電力に応援を要請するタイミングは適切だったか。
- A.
当社が応援の要請をする前に自発的な応援の用意をすでにいただいていた。当社としても電気事業連合会を通じての応援要請のほか、相当数の規模の停電が判明した時点で各社に最大規模の応援を要請している。各社から応援いただいており、感謝している。
- Q.
他電力の自発的な派遣は協定を結び、実施されたものか。
- A.
具体的に協定を結んでいるわけではなく、災害が大規模化した際に、電力各社間で速やかに応援を行うことができるよう、要請を受ける前から各社が独自に体制を整えているもの。
- Q.
今回、東京電力からの要請の前に他電力の電源車がどのくらい応援に入ったのか。
- A.
当社としても早いタイミングで他電力に応援を要請したが、その時点ですでに応援の準備を進めていただいており、要請した段階ですぐに動き出していただいている。
- Q.
他電力からの応援はスムーズにもらえたと評価しているのか。
- A.
他電力からの応援はスムーズにできており、最大限尽力いただいている。
- Q.
昨日時点で千葉市は6万軒が停電していて、今は16,000軒ということは4万軒あまりが復旧したということか。
- A.
昨日から今朝にかけて復旧したということ。
- Q.
各電力の自発的な応援のスキームは。要請前に各社が東京電力パワーグリッドサービスエリア周辺で待機し、要請後、関東エリアに駆けつける仕組みか。
- A.
各社が準備をしている間に当社からの応援要請が入り、そのまま現地に向かう場合もあれば、当社の受け入れ態勢が整う前は、応援要請するエリアの周辺まで来ていただき、待機することもある。
- Q.
昨日、復旧までに1週間はかからないという話があったが、その起点は発生時点なのか、昨日なのか。
- A.
昨日を起点として、1週間はかからないということでお示ししたもの。なるべく早く復旧計画を作りお示ししたい。
以 上