2017年8月4日
東京電力ホールディングス株式会社

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、2011年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 2013年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

 福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

下線部が新規事項

8月4日、午前11時47分、福島第一原子力発電所敷地境界付近のモニタリングポストNo.4近傍に設置しているダストモニタにおいて、放射能濃度が上昇したことを示す「高警報」(警報設定値:1.0×10-5Bq/cm3)が発生した。発生状況は以下のとおり。
  風向・風速   南東の風、2.0m/s
当該ダストモニタ以外のダストモニタに有意な変動はなく、その後、当該ダストモニタ指示値は低下し、上昇前の指示値に戻っている。また、警報発生に伴い、1号機原子炉建屋カバー解体作業を中断。
当該ダストモニタ「高警報」が発生した際に使用していたろ紙について、ガンマ核種分析を行った結果、天然核種(ビスマス:Bi-214)以外の核種は検出されず。
<警報発生時のろ紙>

 ・Bi-214:5.7×10-8Bq/cm3
当該ダストモニタの「高警報」が発生した原因については、以下のことから、当該ダストモニタ付近の天然核種の影響によるものと推定。

  ・ダスト濃度上昇時の各プラントパラメータに異常がないこと
  ・当該ダストモニタ以外の敷地境界付近ダストモニタ、モニタリングポスト、構内ダストモニタ等に異常がないこと
  ・当該ダストモニタ周辺においてダスト上昇に繋がるような作業は行っていないこと
  ・人工核種が検出されていないこと
念のため当該ダストモニタの交換を実施し、交換後、当該ダストモニタを午後1時18分に起動。指示値については、通常値付近で安定。
※8月2日午後6時31分頃、4号機原子炉建屋南西側に設置しているサブドレンピットNo.51(以下、「当該サブドレン」という)において当該サブドレン水の水位が一時的に低下する事象が発生。
発生状況については、以下の通り。
 午後6時31分 当該サブドレン水位(2箇所)の低下確認
  ・当該サブドレン水位(1):T.P.1982mm → T.P.-222mm
  ・当該サブドレン水位(2):T.P.1959mm → T.P.-243mm
  ・4号機原子炉建屋滞留水水位:T.P.769mm
  ・4号機廃棄物処理建屋滞留水水位:T.P.881mm
 午後6時50分 当該サブドレンポンプ停止状態確認
 午後6時54分 当該サブドレン水位が建屋滞留水より高い位置に復帰したことを確認
  ・当該サブドレン水位(1):T.P.2982mm(本日午後0時現在の値)
  ・当該サブドレン水位(2):T.P.2954mm(本日午後0時現在の値)
 午後6時59分 4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋近傍のサブドレンを手動停止
当該サブドレン水位の指示低下が急激であること、当該サブドレン以外の周辺サブドレン水位に変化がないことから、当該サブドレン水位計の計器故障と判断。
8月3日、当該サブドレン水位計の健全性を確認するため、現場にて実水位測定を行ったところ、当該サブドレンの実水位と水位計の指示値が同等であることを確認。また、当該サブドレン水位が低下した時間帯における周辺での作業状況を確認したところ、当該サブドレンに隣接しているサブドレンNo.215において、同時間帯にサブドレン増強復旧工事のケーシング削孔作業を行っていたことが判明。
確認結果から、当該サブドレン水位計の故障の可能性は低いことが判明したため、掘削作業との因果関係は不明なものの、実際に当該サブドレン水の水位が低下した可能性が高いと判断。
特定原子力施設の保安第1編第26条「建屋に貯留する滞留水」において、各建屋の滞留水水位が「各建屋近傍のサブドレン水の水位を超えないこと」を運転上の制限として定めている。
当該サブドレン水の水位が一時的に低下したことにより、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋の滞留水が、当該サブドレン水の水位を超えていた時間帯があり、運転上の制限を満足しているとはいえない状態だった。ただし、当該サブドレン水の水位は一時的に低下したものの、23分で4号機廃棄物処理建屋滞留水より高い位置に復帰しており、その後は運転上の制限を満足した状態を継続。
今回の事象のように、過去に運転上の制限を満足していなかったことを確認した場合において、確認した時点で運転上の制限を満足している状態、または適用されない状態であれば、要求される措置を実施する必要がないため、運転上の制限を満足していないと判断する必要はないこととなっている。
※運転上の制限を満足していないと判断した場合に要求される措置としては、速やかに運転上の制限を満足できる状態に復旧するとともに、建屋近傍にあるサブドレン水の放射能濃度を測定することとなっている。
当該サブドレン水の放射能濃度を測定した結果、以下の通りであったことから、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋滞留水が、当該サブドレンに流出した可能性はないと判断。
<当該サブドレン水の測定結果>
  ・Cs-134: 検出限界値未満(検出限界値:4.7Bq/L)
  ・Cs-137: 検出限界値未満(検出限界値:4.8Bq/L)
今回の事象においては、当該サブドレン水の水位が一時的に低下したことにより、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋の滞留水が、当該サブドレン水の水位を超えていた時間帯があり、運転上の制限を満足しているとはいえない状態。
過去に運転上の制限を満足していなかったことを確認した場合において、確認した時点で運転上の制限を満足している状態であれば、要求される措置を実施する必要がないことから、一旦は「運転上の制限を満足していないと判断する必要はない」と判断。
他社事例も踏まえて社内関係者で協議したところ、4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋の滞留水が当該サブドレン水の水位を一時的に超えていたことは、過去に遡ってでも「運転上の制限を満足していない」と判断すべき事象であったと判断。
以上のことから、8月3日午後7時48分、本事象については、2017年8月2日午後6時31分から午後6時54分にかけて、特定原子力施設の保安第1編第26条「建屋に貯留する滞留水」において、各建屋の滞留水水位が「各建屋近傍のサブドレン水の水位を超えないこと」を満足していないと判断。
また、午後6時54分の段階で運転上の制限を満足できる状態に復旧したと判断。
当該サブドレン近傍のサブドレン水について放射能濃度を測定した結果、至近の分析結果と比較して有意な変動はなし。
<4号機原子炉建屋および廃棄物処理建屋近傍のサブドレン分析結果>

 サブドレンNo.40 :Cs-134 2.0×101Bq/L
           Cs-137 2.0×102Bq/L
 サブドレンNo.45 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:5.0Bq/L)
           Cs-137 1.6×101Bq/L
 サブドレンNo.52 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:2.7Bq/L)
           Cs-137 検出限界値未満(検出限界値:5.8Bq/L)
 サブドレンNo.53 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:4.7Bq/L)
           Cs-137 7.0×100Bq/L
 サブドレンNo.55 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:5.3Bq/L)
           Cs-137 5.8×100Bq/L
 サブドレンNo.211 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:4.1Bq/L)
           Cs-137 検出限界値未満(検出限界値:4.3Bq/L)
 サブドレンNo.212 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:5.0Bq/L)
           Cs-137 3.9×100Bq/L
 サブドレンNo.213 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:5.3Bq/L)
           Cs-137 検出限界値未満(検出限界値:4.3Bq/L)
 サブドレンNo.214 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:4.7Bq/L)
           Cs-137 検出限界値未満(検出限界値:3.9Bq/L)
 サブドレンNo.215 :Cs-134 検出限界値未満(検出限界値:3.3Bq/L)
           Cs-137 検出限界値未満(検出限界値:3.8Bq/L)

《1号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・1号機ディーゼル発電機(B)室、1号機所内ボイラー室の滞留水を1号機タービン建屋地下へ断続的に移送実施中
・1号機原子炉建屋地下から集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中
・1号機タービン建屋地下にある復水器内には、高濃度の汚染水を貯留しているが、建屋内滞留水の処理を進めていく上で、復水器内の貯留水量を低下させて、建屋内滞留水の放射性物質量を低減させる必要がある。
このため、8月1日より1号機復水器内貯留水の移送作業を開始。
復水器内貯留水の移送方法としては、復水器内に仮設ポンプを設置し、仮設移送ラインを既設の滞留水移送装置集合ヘッダーに接続して、1/2号機廃棄物処理建屋経由で集中廃棄物処理施設プロセス主建屋または高温焼却炉建屋へ移送する。
なお、復水器天板上部の貯留水については、2016年10月5日から11月25日の間で移送作業が完了。

《2号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、2号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

《3号機(2012年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・増設廃棄物地下貯蔵設備建屋の廃樹脂貯蔵タンクエリア、廃スラッジ貯蔵タンクエリアの滞留水を、3号機廃棄物処理建屋へ断続的に移送実施中
・FSTR建屋から3号機廃棄物処理建屋の滞留水移送については断続的に移送実施中
・タービン建屋地下から集中廃棄物処理施設へ高濃度滞留水を断続的に移送実施中

《4号機(2012年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし
・2014年12月22日、使用済燃料プールに保管されていた全ての燃料の移動作業が終了

《5号機(2014年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却中

《6号機(2014年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置 停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)運転中
・RO淡水化装置 運転中
・多核種除去設備(ALPS)運転中
・増設多核種除去設備 運転中
・高性能多核種除去設備 停止中
・モバイル型ストロンチウム除去装置 停止中
・第二モバイル型ストロンチウム除去装置 停止中

《サブドレン他水処理施設の状況》
サブドレン他水処理施設一時貯水タンクFの分析結果[採取日7月28日]について、運用目標値を満足していることを確認。8月2日午前9時58分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時1分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、同日午後3時53分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は861m3

※サブドレン他水処理施設一時貯水タンクGの分析結果[採取日7月29日]について、運用目標値を満足していることを確認。8月3日午前11時3分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前11時8分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、同日午後5時50分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は985m3

※サブドレン他水処理施設一時貯水タンクAの分析結果[採取日7月30日]について、運用目標値を満足していることを確認。8月4日午前9時55分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時00分に漏えい等の異常がないことを確認。

《地下水バイパスの状況》
地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の分析結果[採取日7月27日]について、運用目標値を満足していることを確認。8月3日午前10時9分より港湾内への排水を開始。なお、排水状況については、同日午前10時30分に漏えい等の異常がないことを確認。その後、同日午後5時45分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。排水量は1,840m3

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。

<最新のパトロール結果>
8月3日のパトロールおよび汚染水タンク水位計による常時監視において、漏えい等の異常がないことを確認。

H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。

<最新のサンプリング実績>
今回の分析結果については、前回と比較して有意な変動は確認されていない。

《地下貯水槽の状況》
2013年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
地下貯水槽周辺の観測孔全ベータ放射能が上昇した件、および地下貯水槽i南西側および北東側の漏えい検知孔水において全ベータ放射能が上昇した件について、8月3日に採取した分析結果については、至近の分析値と比較して有意な変動は確認されていない。引き続き、地下貯水槽周辺の監視を継続するとともに、全ベータ放射能が上昇した原因を調査していく。

《1~3号機放水路の状況》
1~3号機放水路については、1号機放水路上流側立坑および2号機放水路立坑において、セシウム137の濃度が上昇したことから定期的に水質調査を実施。

<最新のサンプリング実績>
8月2日に採取した分析結果については、至近の分析値と比較して有意な変動は確認されていない。

以 上

添付資料

参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。