福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2019年5月3日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。4月25日、最初の7体の新燃料を共用プールへ移送完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年4月8日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の2回目となる残置物の片付作業を実施中。
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・1~3号機原子炉注水設備において、燃料デブリの冷却状況の実態を把握するため、2号機燃料デブリ冷却性確認(STEP2)として原子炉注水量を低減・増加する操作に関連し、5月7日から5月29日の期間、以下の予定で原子炉注水量の変更を行う。
なお、1~3号機原子炉注水設備全体のバランス調整のため、1号機および3号機の原子炉注水量の変更も行う。
(原子炉注水量変更予定)
(5月7日)
1号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
(5月8日)
1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
(5月10日)
1号機 給水系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
2号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h→0.0m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→3.0m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
(5月13日)原子炉注水停止(STEP2)開始
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0m3/h→0.0m3/h
(5月13日)原子炉注水再開
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :0.0m3/h→1.5m3/h
(5月15日)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
(5月16日)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
(5月17日)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.5m3/h→3.0m3/h
(5月24日)(STEP2)終了
2号機 給水系原子炉注水量 :0.0m3/h→1.5m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0m3/h→1.5m3/h
(5月27日)
1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→1.5m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :2.0m3/h→1.5m3/h
(5月28日)
1号機 給水系原子炉注水量 :2.5m3/h→2.0m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.5m3/h→2.0m3/h
(5月29日)
1号機 給水系原子炉注水量 :2.0m3/h→1.5m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→1.5m3/h
なお、以下の操作は、特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、必要な安全措置を定めた上で、計画的に運転上の制限外に移行し操作を実施する。
・5月13日に実施する原子炉注水停止操作については、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」
・5月13日に実施する原子炉注水再開操作については、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「任意の24時間あたりの注水量増加幅 1.0m3/h以下」
(背景と目的)
現在、1~3号機の原子炉内には安定的に注水を継続しているが、燃料デブリの崩壊熱は時間とともに大幅に減少している。
一方で、原子炉内への注水が停止した場合の温度変化の評価にあたっては、実際には生じている気中への自然放熱による温度低下等は考慮せず、燃料デブリの崩壊熱のみを考慮して計算している状況。
このような状況を踏まえ、燃料デブリの冷却状況の実態を把握し、気中への放熱も考慮したより実態に近い温度変化の評価(熱バランス評価)の正確さを確認するため、原子炉注水の低減・増加を一時的に行う操作を行うもの。
本操作を通じ、現在運用している評価よりも、より実態に即して大幅に落ち着いている状況が確認でき、熱バランス評価を適用できれば、緊急時対応手順の適正化や運転・保守管理上の改善につなげることが可能になる。
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。