福島第一原子力発電所の状況について(日報)
2019年5月24日
東京電力ホールディングス株式会社
福島第一廃炉推進カンパニー
福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。
(下線部が新規事項)
【主な作業実績と至近の作業予定等】
・2号機の原子炉格納容器内窒素封入設備の窒素封入量の監視計器(正)の指示値が測定範囲の下限値10Nm3/hを下回っていた件(5月20日確認)について、監視状況の改善を目的に、5月23日午後4時13分から午後4時48分にかけて、3号機の窒素封入量の低下操作を実施。2号機の監視計器(正)の封入量10Nm3/hからの増加は確認されず、同日午後5時35分から午後6時26分にかけて、3号機への窒素封入量を低下操作前に戻した。
(3号機の窒素封入量変更・戻し)
16.5Nm3/h → 12.0Nm3/h → 16.5Nm3/h
なお、窒素ガスの封入設備に異状はなく運転を継続していること、2号機原子炉格納容器ガス管理設備で監視している水素ガスの濃度は、0.07%で実施計画に基づく水素濃度管理値(1.0%以下)に比べて十分低いことから、原子炉の状態は安定していると判断。
また、各号機の水素濃度等、関連パラメータに有意な変化はない。
【継続実施中の主な作業】
<1~3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し>
・2019年4月15日から3号機使用済燃料プール内に保管している燃料取り出し作業を2020年度中の完了に向けて実施中。4月25日、最初の7体の新燃料を共用プールへ移送完了。
・2号機の燃料取り出しに向け、2019年4月8日から原子炉建屋オペレーティングフロア内の2回目となる残置物の片付作業を実施中。
【サブドレン他水処理施設の状況】
【地下水バイパスの状況】
【構内および海洋のサンプリング調査の状況】
・海水(港湾内、港湾外近傍、1~4号機取水口内)、地下水(1~4号機護岸、H4・H6タンクエリア周辺、地下貯水槽周辺、地下水バイパス)、排水路等の水質調査を実施した結果、至近の分析値と比較して有意な変動はなし。
※サンプリング結果の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/
<福島第一原子力発電所における日々の放射性物質の分析結果>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/daily_analysis/
【原子炉および使用済燃料プールの冷却状況】
<原子炉>
・1~3号機原子炉への注水を継続中(各号機ともに冷温停止状態を継続中)。
・1~3号機原子炉注水設備において、燃料デブリの冷却状況の実態を把握するため、2号機燃料デブリ冷却性確認として原子炉注水量を低減・増加する操作に関連し、以下のとおり原子炉注水量を変更。
(5月7日午後2時51分)
1号機 給水系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
(5月8日午後5時22分)
1号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.4m3/h→1.7m3/h
3号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
(5月10日午後2時22分)
1号機 給水系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
2号機 給水系原子炉注水量 :1.4m3/h→0.0m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→3.0m3/h
3号機 給水系原子炉注水量 :1.4m3/h→2.0m3/h
2号機の原子炉注水設備については、2号機燃料デブリ冷却性確認として、原子炉注水を停止することに伴い、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」を満足しなくなることから、5月13日午前10時5分から特定原子力施設に係る実施計画「III 特定原子力施設の保安」(以下、「実施計画」という。)第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、5月13日午前10時40分、原子炉注水量を以下のとおり変更。
<2号機原子炉注水停止操作>
炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0m3/h→0.0m3/h
2号機原子炉注水停止からの注水再開に伴い、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「任意の24時間あたりの注水量増加幅 1.0m3/h以下」を満足しなくなることから5月13日午後6時8分より実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項を適用し、同日午後6時54分、原子炉注水量を以下のとおり変更。
<2号機原子炉注水再開操作>
炉心スプレイ系原子炉注水量 :0.0m3/h→1.5m3/h
その後、関連監視パラメータについては、異常ないことを確認。
また、2号機の原子炉注水再開に伴い、特定原子力施設に係る実施計画に定める運転上の制限「原子炉の冷却に必要な注水量が確保されていること」を満足したことから、同日午後7時8分に当該の運転上の制限に関する実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項の適用を解除。
その後、注水再開時刻から24時間が経過し、関連監視パラメータについては、異常がないことから、5月14日午後7時5分に実施計画第1編第32条(保全作業を実施する場合)第1項の適用を解除。
(5月15日午前10時18分)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :1.5m3/h→2.0m3/h
(5月16日午後1時58分)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.0m3/h→2.5m3/h
(5月17日午後3時15分)
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :2.5m3/h→3.0m3/h
(5月24日午前11時8分)
2号機 給水系原子炉注水量 :0.0m3/h→1.5m3/h
2号機 炉心スプレイ系原子炉注水量 :3.0m3/h→1.5m3/h
<使用済燃料プール>
・1,2,3,5,6号機使用済燃料プールを冷却中(4号機は燃料取り出し済み)。
・2号機使用済燃料プール(以下、「SFP」という。)循環冷却系については、配管清掃および空気圧縮機の取替を実施するため、5月27日午前10時から6月13日午後8時までの期間、当該設備の運転を停止予定。
5月24日午前5時現在のSFP水温度は、25.0℃であり、放熱を考慮し、停止期間終了時点で約45.8℃と評価。
【1~6号機の状況】
※プラント関連パラメータ等の詳細については当社ホームページをご参照ください。
<水位・圧力・温度など>
http://www.tepco.co.jp/decommission/data/plant_data/
以 上
添付資料
参考資料(最終更新日時:2018年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2017年12月31日)
参考資料(最終更新日時:2016年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:2015年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成26年12月31日午後4時)
参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)
参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)
※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。